「メッチャ好きやねん。お願いします」。そうドキドキ顔でSUPER BEAVERに告るのは、10-FEETのKOUICHIだ。初日となる14日、<東日本大作戦番外編>の、さらに番外編のトークイベントで、「2017年はソロデビューする(笑)」と緊急発表したKOUICHIだったが、デビュー曲をSUPER BEAVERに作ってもらおうとしている新事実が1月15日、分かった。ずっと前からSUPER BEAVERの曲が好きで、一方的なラブコールが実り、2016年には<京都大作戦>にも出てもらったり、今度の10-FEETのツアーにもゲストアクトで出演してもらうという。「もう、こんな時間やんけ。喉の調子を整えなあかん」。SUPER BEAVERの曲を歌う気満々で、楽屋に戻っていくKOUICHI。その姿を笑いながら見送るのはSUPER BEAVERの柳沢(G)と上杉(B)。東日本大作戦番外編の開演45分前の楽屋裏での一幕だ。

◆SUPER BEAVER 画像

ソロデビューこそ冗談だが、SUPER BEAVERがKOUICHIも含め10-FEETのハートを射止めてしまったのは事実。詞にも曲にも音にも、そしてメンバーの意欲の高さにも、太鼓判を押している。だからこそ、<東日本大作戦番外編>の2日目のトップをSUPER BEAVERに任せた。

13時ジャスト、まだ会場にBGMが流れている中、暗いステージでスタンバイするSUPER BEAVERの楽器陣。バンド紹介のアナウンスの直後、照明がギラギラと輝き、熱い音の塊が会場に飛び始めた。柳沢、上杉、藤原(Dr)の3人による「→」だ。さすが10年以上のキャリアを持つバンドにしか出し得ない力強いバンドサウンド。意思ある音が飛び交う。曲の後半、渋谷(Vo)がステージに登場、10-FEETへの感謝を言葉にしながら「361゜」へ。渋谷の歌うメロディがファンの心をワシ掴みにしていった。



「1月15日、<東日本大作戦番外編>、ゼビオアリーナ仙台。ここでしか鳴らせない音。10-FEETの意思にもとづきここに呼ばれて来ました。よろしくお願いします、SUPER BEAVERです」──渋谷龍太

曲は「証明」へと続き、グイグイと自分達の楽曲に引き込んでいく。渋谷の伸びやかな歌声は、言葉や歌詞だけでなく、その向こう側にある心情やメッセージも伝えていく。

「“東日本大作戦”、“ふとん大作戦”。10-FEETがやってきたこと、あった出来事を風化させないために、知らなかった人にも分かってもらえるように、強い意志を感じるイベント。手放しに楽しんじゃいけないわけじゃない。でも音楽なんだから、俺達は音楽をやっているバンドマン稼業として胸を張って、ここに立たせてもらっています。何ができるか知らない、具体的なことは何もないから。音だし、空間だし、人と人だし。それでも力を感じずにいられない景色が目の前に広がっています。たくさんの人が音楽という一点にもとづいて、ここに集まっている。不謹慎かもしれないけど、俺はロマンを感じているんだよね」──渋谷龍太



あなたの意思表示になればいい、と言葉を付け加えながら次の「人として」が歌われていったときだ。会場のムードが変化していく。分かりやすい一体感に溢れた熱さこそあまりないものの、SUPER BEAVERの歌や意思が、5000人以上のそれぞれの気持ちを射抜いていっているようだ。会場の一人ひとりが、彼らの曲に入り込んでいる。曲が重ねられるたび、心の内側で強烈に鳴っていくSUPER BEAVERの音楽と言魂。

「バンドは12年やってんだよね、高校生のときから始めてさ。若手とはいえない歳になってきて、妬みとか嫉妬とかも覚えてます……悲しい(笑)。そんな中で、まだまだカッコいい先輩がいます。でも、ただの年上を先輩とは呼べない。カッコいい姿や背中を見せてくれる人じゃないと、先輩と呼べなくて。簡単に“リスペクト”とか“敬意を払う”とか、俺ら、言いたくなくて。こうやって<京都大作戦>をやってる京都のバンドが、仙台で、こういう意思あるイベントを作って。おそらく今日もカッコいいステージ見せてくれるんだろう。そういう姿を見せてくれる人のことを、俺らは先輩と呼びたいと思っています。そして、その意思にもとづいて、ここに来て、音楽聴いて楽しんだり、思い出したり、新しく考えなおしたりとか、音楽好きなあなたのことを尊敬しています。思い出したい過去とか、忘れちゃいたいような過去があって、それでも今のあなたがその上にもとづいてここに立っているということ、大変嬉しく思います。ありがとうございます」──渋谷龍太

この日、SUPER BEAVERが最後に選んだのは「青い春」だった。ラブソングのひとつと捉えられているが、今、彼らがこの仙台でしか鳴らせないその曲は、もっと大きい愛を歌う曲として響いていた。そして歌のエンディングで渋谷は改めてメッセージしていく。「忘れちゃいそうな毎日の中でも、今日のことを思い出して。それがつながって線になる。1年先、5年先、10年先にも、ちゃんと意思として伝わりますように」と。トップとして心に響くステージで魅了しまくったSUPER BEAVERでもある。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎HayachiN

■【SUPER BEAVER セットリスト】

1.→
2.361°
3.証明
4.人として
5.全部
6.秘密
7.青い春


■10-FEET主催<東日本大作戦番外編>

2017年1月14日(土)宮城・ゼビオアリーナ仙台
▼出演アーティスト
Ken Yokoyama / G-FREAK FACTORY / 10-FEET / NUBO / MAN WITH A MISSION / ヤバイTシャツ屋さん / ROTTENGRAFFTY
2017年1月15日(日)宮城・ゼビオアリーナ仙台
▼出演アーティスト
サンボマスター / SiM / SUPER BEAVER / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / NAMBA69 / WANIMA
※仙台市太白区あすと長町1-4-10 東北本線「長町駅」より徒歩5分
開場12:00/開演13:00/終演20:30予定
▼チケット
全券種SOLD OUT

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