ラスタカラーに染め上げたロゴやベースアンプのキャビネットが、開演前から存在感を放つステージ。暴動にも近い熱いステージをNAMBA69が繰り広げ、熱をそのまま引き継ぐように登場したのがWANIMAだ。アリーナのブロックからはみ出るほど大勢に膨れ上がったオーディエンス。バンド紹介アナウンスには、でかい歓声を張り上げ、力の限りのハンドクラップも起こし続ける。

◆WANIMA 画像

SEと共に登場したKENTA(Vo,B)、KO-SHIN(G)、FUJI(Dr)は、早くも満面の笑み。KENTAはステージを走り回り、上手や下手にも腕を上げてアピール。SEのエンディングでは、いつものようにポーズも決めた。その直後、KO-SHINのコードストロークが響き始め、KENTAが歌い出す。“♪WANIMA〜、10-FEET〜”とソウルフルに。が、途中でブレイク。

「えー、業務連絡、業務連絡。今年一発目のライブなんやけど、みんな、準備できとる? 今年一発目、行くぞ! 10-FEETプレゼンツ<東日本大作戦番外編2017>最終日、WANIMA、開催しまーす!」──KENTA




始まりにふさわしい楽曲「Hey Lady」が、WANIMAの“ライブ初め”のナンバーになった。彼らの曲は、どんなに落ち込んでいるときでも心の底から元気に、そして前向きにさせてくれる。しかし今日は前向きにも程があるってぐらい。なにしろアリーナで起こったクラウドサーフは激しさを増すばかり。

「明けまして、おめでとうございます! よーし、熱くなってきました。そのテンションくれ!」とKENTAはさらに煽り、「BIG UP」へ続いた。スカのリズムも取り入れた曲で、KENTAとKO-SHINはリズムに乗って立ち位置も入れ替える。そのフットワーク軽いダンスのような動きはコミカルでもあるが、それが歌のメッセージと結びつき、彼らの放つもの全てがポジティヴ。さらに曲の途中でKENTAは“10-FEETとWANIMA!”でコール&レスポンスを起こし、とことん楽しませていく。



「東京都在住、熊本県出身、WANIMAです。やって来たぞ、みんな、元気しとる。大丈夫、風邪ひいてない? 男の子! 女の子! 初めましての人もけっこうおるやろ。(自分を指して)笑うと汚いな、焼きそばみたいな髪の毛、シジミみたいな目とか(笑)。見た目から受け入れない人もいると思うですけど、僕達がWANIMAです。<東日本大作戦番外編>、呼んでくれて、ありがとう。今日は、聴いてほしい歌/一緒に歌いたい歌、たくさん持ってきたんで。最後までみんなで共にやけんね、よろしくお願いします。一緒に歌おうか」──KENTA

大きなメロディでKENTAが歌い始めると、会場のあちこちから歌声が自然に起こり始めた。過去の辛さ、悩み、悲しみといったものを全て飲み込み、そして癒し、聴いた者を勇気づける名曲「ともに」だ。「いいから」を挟んで、「Hey yo…」も聴かせる。目を閉じ、しっとり歌い出すKENTA。暴れて楽しむためだけの音楽じゃないのがWANIMA。こうした曲はもちろん、どんな激しい曲だろうが、そこには常に心の通ったストーリーと歌がある。「Hey yo…」は届かない相手に思いを向けた、切ない歌である。東北で聴かせるそれらナンバーは、たまらないほど気持ちを揺さぶる。



「10-FEETが東北に<大作戦>を持ってきてくれて、やっぱみんな踊りたかけんね」。イントロでピコ太郎アレンジも取り入れた「オドルヨル」に突入すると、1曲目のとき以上のクラウドサーフやハンドクラップが巻き起こる。メンバーも飛び跳ね過ぎて、思わずムセてしまうほど。こうして再び盛り上がったが、場内を見渡して語り始めたKENTA。

「10-FEET、東北に大作戦、持ってきてくれてありがとう。去年、熊本で地震が起きて、そのときに東北の人達から力をもらって助けてもらった、と熊本の人達が言っていました。今日は熊本を代表して歌っているところもあるので、東北も皆さん、ありがとうございます。ラストはここにいるみんなで歌いたい曲を歌いたいと思います。知っている人は一緒に歌ってください、知らない人は“うん、うん、焼きそばが歌いよる”と思って聴いてください」──KENTA



最後は彼らが言いたかったすべてを詰め込んだ「THANX」だ。そのイントロだけで涙を流すファンも少なくない。同曲が今ここで、それぞれの思い出も感謝もたっぷり吸い込んだ歌として広がる。歌っているときKENTAは「頑張ってー!」と叫び、笑顔になっていくのを確認したのか、今度は「ヨッシャー!」と腕を上げた。どこまでも情熱的で愛情深い熊本男児、WANIMAの“最幸”のライヴだった。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎HayachiN/みやざきまゆみ

■【WANIMA セットリスト】

1.Hey Lady
2.BIG UP
3.ともに
4.いいから
5.Hey yo…
6.オドルヨル
7.THANX


■10-FEET主催<東日本大作戦番外編>

2017年1月14日(土)宮城・ゼビオアリーナ仙台
▼出演アーティスト
Ken Yokoyama / G-FREAK FACTORY / 10-FEET / NUBO / MAN WITH A MISSION / ヤバイTシャツ屋さん / ROTTENGRAFFTY
2017年1月15日(日)宮城・ゼビオアリーナ仙台
▼出演アーティスト
サンボマスター / SiM / SUPER BEAVER / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / NAMBA69 / WANIMA
※仙台市太白区あすと長町1-4-10 東北本線「長町駅」より徒歩5分
開場12:00/開演13:00/終演20:30予定
▼チケット
全券種SOLD OUT

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