【速レポ】<東日本大作戦番外編>10-FEET、「思いっきり勇気を出して生きるぞ!」

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2016年春前にメンバーからアイデアが出てきたのが、この<東日本大作戦番外編>だった。6年前に起こってしまった東日本大震災以降、これまで“大作戦”の名のもとに、東北で様々なチャリティ活動やライヴを続けてきた10-FEET。その持ち前の行動力で、1年経たないうちの2017年1月、<東日本大作戦番外編>がここに実現した。

◆10-FEET 画像

ここまでの速レポを読んでいただけたなら分かるように、東北への思いと感謝に溢れた各バンドのステージは、温かく、熱く、すさまじいものになった。その2日間を最後に締めくくるのはもちろん10-FEET。

19時30分、会場の暗転と同時に“ファイナル・アーティスト!”のアナウンスが流れる。SEが響き始めると、ステージに掲げられている<東日本大作戦番外編>の大きなバックドロップが、照明で光った。歓声と一緒にハンドクラップも起こり始め、ステージ前へ押し寄せていくオーディエンス。

「やれる人! 空前絶後にやれる人!!」──TAKUMA

サンボマスターの山口のMCを、熱さもそのままに叫ぶTAKUMA。KOUICHIのカウントから始まったのは「STONE COLD BREAK」だった。のっけから熱い、熱苦しい。このステージに掛けるメンバー3人の意気込みはとんでもなかった。NAOKIは激しいライヴパフォーマンスを繰り返しながら力強く弦をハジき、KOUICHIも鳴らす1音ずつが意思の塊。TAKUMAは「終わってしまうよ、嫌やー、嫌や」と、ここにいる全員の気持ちを、でっかい声で代弁しながら歌い続ける。その勢いも熱さも高めながら「1sec.」も叩きつけた。



「今日という日を境に、もっと強くならんと。今日、充電して、明日からもっと強くならんと。もっと充電して、もっと元気になって…、もっと下クチビル大きくせんと。行こうや!」──TAKUMA

その直後、マイクから口を外して、自慢の下クチビルを見せつつ「ワーッ!」と叫ぶTAKUMA。何度も何度も。言葉にならない思いが叫び声になっている感じだ。TAKUMAに応えて会場からも「ワーッ!!」と声が起こり始めた。

「行こか。ほんまの強さっちゅうのは、倒れへんことやないで。倒れても倒れても、何回でも起き上がることが、ほんまの強さや。忘れたいけど、忘れられへんこと。忘れたくないけど、忘れてまうこと。…その向こうへ!」──TAKUMA

「その向こうへ」は、聴いているときに置かれた心境や状況で響き方の変わる曲だと思う。「腹、くくれ!」とイントロでカツを入れながら、今、ここで10-FEETが鳴らすこの曲は、弱音を吐いてる場合じゃない、と力づけてくれる。さらに「やるしかないんやぞ」と気合いを入れまくる。この東北で自然に生まれるでかいコーラスが、ものすごく頼もしい。


「優しさは、想像力やで。失恋したヤツが相談してきたら、自分が失恋したときのことを思い出して話をしてあげることやねんな。寂しいときも病気してるときも、悔しい思いしてるときも一緒。想像力やと思うねん。相談に乗ってあげたとき、自分が強くなくても、優しくなくても、ここぞってときは役者やってでも、そいつがほしがってるもん残していかな。友達やったら、仲間やったら、それぐらいのことは照れずに恥ずかしがらずにできるようになりたいな、と思います」──TAKUMA

こうして広がっていった「シガードック」。ちょっと悲しいような、切ないような、でも穏やかなような表情を浮かべている3人がステージにいた。「2011年の4月11日に岩手に届けた曲です」と曲の途中でTAKUMA。約6年の月日と何度もの<大作戦>を経て、曲に込めた思いも、3人の中で少しずつ前向きになっているのかもしれない。

曲のエンディングからそのままコードストロークして、まるで弾き語りするようにTAKUMAは歌い始めた。その曲はなんと新曲「ヒトリセカイ」だった。しかも音源とは異なるイントロアレンジ。展開したAメロからは、軽快なビートや力強いバンドサウンドに変化したが、フロアはバラードを聴いているような反応。当然だろう。新曲だからこそ、しっかり聴きたい。10-FEETからのメッセージを全て受け止めたいし、自分の中に染み渡らせたいもの。

しかし噛み締めるように曲を聴いていたオーディエンスを、次の楽曲が急変させる。その場の思いつきで投下されたのは「4REST」だった。ここからライブは再び空前絶後モードへ。ラストの「RIVER」では、「ここから先、歌える人おる? ダミ声で歌える? ほんまか、行こうや」と呼びかけると、ものすごい大合唱。その歌声を浴びながら、今日一番の嬉しそうな顔を見せる10-FEETだった。

アンコールで再登場した3人。なぜかNAOKIがギター、TAKUMAがベースとなれば、もうアレしかない。ソロシンガーKOUICHIによる恒例のリサイタルだ。「歌って! みんな、やるやん」とオーディエンスをおだて、「ええギターとベース弾くやん」とメンバーもおだてながら、熱唱するシンガー。歌い終えたときにはKOUICHIコールまで起こった。


笑いの一体感も作りながら始まったアンコール。本当のアンコールは「アンテナラスト」から。イントロから自然に合唱が起こり、これまで以上に結びつきの強いものになって曲が呼吸していた。しかし、この2日間もとうとう終わりの時間が近づいていた。みんなと約束をするように、TAKUMAは枯らすほどの大きな声で叫び続ける。

「オマエら、あと何年生きれんねん。10年か20年か、50年か。みんな最後、死んじゃうんやぞ。限られた時間、恥ずかしがってる場合じゃないぞ。勇気を出せ、勇気を出せ。限られた時間、しぶとく生きて生きて生きて、思いっきり勇気を出して生きるぞ!」──TAKUMA

2日間のラストナンバーは「CHERRY BLOSSOM」だ。東北ではまだ桜にとって寒い時期。だが今、この会場では曲に合わせてタオルが舞い、5000人以上の元気が舞い、笑顔が咲き乱れている。とても美しく力強い絶景だった。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎HayachiN/みやざきまゆみ

■【10-FEET セットリスト】

1.STONE COLD BREAK
2.1sec.
3.その向こうへ
4.シガードック
5.ヒトリセカイ
6.4REST
7.RIVER
encore
en1.TRUE LOVE
en2.アンテナラスト
en3.CHERRY BLOSSOM


■10-FEET主催<東日本大作戦番外編>

2017年1月14日(土)宮城・ゼビオアリーナ仙台
▼出演アーティスト
Ken Yokoyama / G-FREAK FACTORY / 10-FEET / NUBO / MAN WITH A MISSION / ヤバイTシャツ屋さん / ROTTENGRAFFTY
2017年1月15日(日)宮城・ゼビオアリーナ仙台
▼出演アーティスト
サンボマスター / SiM / SUPER BEAVER / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / NAMBA69 / WANIMA
※仙台市太白区あすと長町1-4-10 東北本線「長町駅」より徒歩5分
開場12:00/開演13:00/終演20:30予定
▼チケット
全券種SOLD OUT

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