VOXからわずか500gの超コンパクトなヘッド・アンプ「MV50」、新真空管Nutube搭載でClean/AC/Rokcの3種を用意

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VOXからわずか500g、片手で持ち運べる超コンパクトなヘッド・アンプ「MV50」が登場した。コルグの新真空管Nutubeを搭載し、Clean/AC/Rockの3種類のアンプ・キャラクターをラインナップ。「MV50」とベストマッチングな新スピーカー・キャビネットもリリースされる。

2017年に創立60周年を迎えるVOXの新製品「MV50」はその歴史に新たな1ページを加える革新的なアンプだ。コンパクトでデザイン性の高いルックスから出てくるサウンドはモンスター級。アナログ仕様にこだわった回路設計と、次世代の真空管「Nutube」を搭載した記念すべきVOX製品1号として、60周年を飾るにふさわしいユニークなアンプとなっている。


▲左が3極真空管として動作するNutube。MV50に用意された天面窓にも「Nutube」の文字が。

「MV50」は軽量・コンパクトながら50Wの出力を誇り、しかも出てくるのは紛れもない真空管サウンド。自宅からスタジオ、ステージまでいつでもどこでも本格的な真空管サウンドで演奏が楽しめる。豊かな倍音成分や音圧感といったサウンドのキモとなっているのが、プリアンプとして採用されたNutube。昨年発売され話題となった、コルグとノリタケ伊勢電子の共同開発により誕生した新真空管だ。「MV50」では、Nutubeの小型化、低電圧、省電力といった特性を最大限に生かすことで、このサイズ感のヘッド・アンプを実現している。

ギタリストの好みやジャンル、奏法によって求めるサウンドは変わってくるが、そうした要望に応えるべく「MV50」には3種類のアンプ・キャラクターをラインナップ。VOX伝統のクランチ・サウンドが特徴の「AC」、歪みのないナチュラルなクリーン・サウンドの「Clean」、アグレッシブに歪むディストーション・サウンドの「Rock」を用意する。


▲異なるカラーリングが施された3モデル。リアパネルにはライン/ヘッドホンアウト、ECO、スタンバイ、EQ(FLAT/DEEP)、インピーダンス(4/8/16Ω)の各スイッチ、スピーカーアウトを配置。

徹底的にアナログ仕様にこだわっているのも大きな特徴。すべての回路は膨大な数のアナログ素子で構築。動作点が常に変化する特別な回路を搭載することで、真空管ギター・アンプが持つすばらしい動特性を再現。本物のアナログ・サウンドが得られる。一方、パワーアンプは低発熱で効率のよいクラスDパワー・アンプを搭載。これによりNutubeを核とした真空管サウンドの特性を損なうことなく増幅する。また、「AC」と「Rock」には、真空管パワー・アンプで見られる負荷変動特性までも再現している。

音作りの面ではキャビネット・サイズに応じて最適なサウンドが得られるEQスイッチの搭載がポイント。小型サイズのキャビネットでは、低域が弱く高域が強調されチープな印象になる場合があるが、「MV50」のEQスイッチのDEEPモードを選択すれば低域を補正しつつ高域を抑えることが可能に。また、大型キャビネットへの接続を考慮し、FLATモードも用意。「MV50」のポテンシャルを損なうことなくスピーカー・キャビネットの特性を最大限に生かしたサウンドが得られる。

宅録派にうれしいのが、ライン/ヘッドフォン・アウト。直接ミキサーやオーディオインターフェイスに接続、レコーディング用アンプとして活用できる。空気感やキャビネットの特性をパーフェクトに再現するキャビネット・シミュレーター回路も搭載。高級マイクやビンテージ・マイク・プリアンプを通し、熟練のエンジニアによるマイキング技術も含めシミュレーションされているので、本格的なサウンドでレコーディングが可能だ。

■VOXの新スピーカーキャビネットとのセットも用意

VOXからは同時に新スピーカー・キャビネット「Black Cab」シリーズ2モデルが発表されている。細部にこだわったキャビネット構造、選び抜かれたスピーカーユニット、そしてブラックを基調としたシンプルなデザインが特徴。ギター・アンプ・ヘッドのポテンシャルを損なわず、ベストなサウンドで演奏できる。

8インチ・スピーカー搭載の「BC108」(税別12,500円、3月下旬発売予定)は「VM50」とのセットに最適な小型キャビネット。選びぬいたスピーカーと計算されたセミ・オープン・バック構造により、小型キャビネットとは思えないパンチのあるサウンドを出力する。

Celestion製V-Typeの12インチ・スピーカーを搭載した「BC112」(税別34,500円、4月下旬発売予定)は、キャビネット構造に大きくこだわったモデル。パンチのある低域を生み出すOVALポートのセミ・オープン・バック構造、リッチな箱鳴りを実現するブレーシング構造、クリアなサウンドを再生するフロント・マウントなどプロフェッショナル仕様となっている。

両モデルともに1台では25W@8Ωまでの出力となるが、カスケード接続して2台つなげば50W@4Ωとなり「MV50」の持つポテンシャルを最大限に発揮することができる。

「MV50」と「BC108」のスタック・セットもラインナップ。「MV50 AC Set」「MV50 Clean Set」「MV50 Rock Set」の3種類を用意する(それぞれ税別32,500円、3月下旬発売予定)。ヘッドとキャビネットを同時に揃えたいという人はこちらのセットがオススメだ。


▲8インチ・スピーカー搭載のBC108(左)と12インチ・スピーカー搭載のBC112(右)。写真はそれぞれMV50との組み合わせ例。

製品情報

<おもな仕様>
入出力端子:INPUT×1、LINE/PHONES×1、SPEAKER OUT×1
プリアンプ:Nutube 6P1
パワーアンプ出力:最大 50W RMS@4Ω、25W RMS@8Ω、12.5W RMS@16Ω
電源:AC アダプター DC19V
消費電力:3.43A
外形寸法:135(W)×74.5(D)×100(H)mm
質量:0.6kg
付属品:ACアダプター

◆MV50 AC / Clean / Rock
価格:各25,000円(税別)
発売日:3月下旬予定

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