【インタビュー】The Super Ball、1st AL完成「略して“スパボ”だと知ってほしい」

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■クッキーを自分で焼いてました
■僕のモテ期は幼稚園

──ではファンとの忘れられない思い出がある曲は?

佐々木:いちばんは「キミノコエガ…。」だよね。

吉田:そうだね。全国の路上ライブやライブハウスでアンケートをとると絶対1位なんです。「キミノコエガ…。」をいつかでっかい会場でみんなで歌いたいですね。それと「夢人島へGO!!」はみんなでタオルを振り回す曲です。

──開放感があって、無人島でのんびり暮らしたいっていう歌ですが、もしかして疲れている時に書いたんですか?(笑)。

佐々木:これは相手のことが好きすぎて遊園地や水族館に行かなくても2人一緒にいるだけで楽しいから「もう無人島に行っちゃう?」っていう。

──あ、むしろ超ハッピーな曲なんですね?

佐々木:そうです。世の中のカップルにはこうあってほしい。これぐらい想い合ってたら何もいらないみたいな。

──テレビも携帯も何もいらないぐらいに?

佐々木:そう、2人で釣りして生きていければいいっていうぐらい愛が溢れてる2人の歌ですね。

吉田:自分もこの曲、好きなんですけど無人島は2日でいいですかね(笑)。

佐々木:はははは。

吉田:テレビも好きだし。

佐々木:僕も2ヶ月ぐらいでいいかな(遠い目)。

──そういう幸せな曲、前向きな曲がある一方でスパボの曲には切なさや陰もありますよね。例えば「RUN」という曲では日常を“泣く笑う泣く泣く泣く”って表現しているし。

佐々木:「RUN」は僕が会社員時代に、朝の通勤ラッシュのなかで思いついた歌詞なんです。ホントは毎日歌って生活したいんですけど、そうもいかなかった頃に書きました。自分だけじゃなく誰もが朝、学校に行くのが面倒くさかったり、会社に行くのが憂鬱だったりする時があると思うのに、それでも定時に行っている。みんな、頑張って走ってるんだなって。

──落ち込むことや辛いことがある人生を前提に、みんなを笑顔にしたいという気持ちがあるんですね。

佐々木:そうですね。

──では最後にアルバムのなかでいちばん新しい曲は?

吉田:3曲目の「SKY」ですね。

──赤坂BLITZワンマンで初披露した曲ですね。この曲にはデビュー後の気持ちが描かれている?

吉田:はい。デビュー後に書いた歌ですね。

佐々木:ちょっと「RUN」と世界観は似ているかもしれないですね。新しい一歩を踏み出す時や新たなことに挑戦する時に聴いたら頑張れるっていう。人間ってどんな人も必ずどこかに良い部分があると思うんですよ。“響かせてよ 君の歌を”っていうのは君だけのメロディやリズムを奏でて生きていってほしいという想いです。

──まさにスパボの3年のヒストリーが詰まった1枚ですね。話はガラリと変わりますがアルバムが発売されるのはバレンタインデーの翌日なので、ぜひぜひ2人の学生時代の甘酸っぱい思い出を。

佐々木:(笑)。あの、バレンタインってチョコを何個もらえるか、やっぱり気になるじゃないですか。小学校5年生の時なんですけど、7〜8個もらえて「今年はけっこうもらえたな」って思っていた帰り道、次の角を曲がったら自分の家だというところに女のコが立っていたんです。違うクラスのコだったんですけど、「これ」ってチョコ渡されて。あれはもうビックリして。

──気になっていたコだったんですか?

佐々木:たぶん。かと言ってそれ以降は何もなかったんですけど、受け取った時のことは今でも覚えてますね。想像しなかった最後の1個が来て。

──サプライズですよね。

佐々木:しかも、そのコのチョコがいちばん美味しかった(笑)。

吉田:いいね〜。

佐々木:何話したんだろうな。津軽弁で「これ、もらってもらってもいいですか?」「ええばってん」みたいなやりとりですかね。

──モテモテだったんですね。

佐々木:いやいや、僕、全然モテなかったですよ。あとお返しの思い出もあります。

──ホワイトデーにちゃんとお返ししていたんですか?

佐々木:はい、ちゃんとクッキーを自分で焼いてました。

吉田:えー!? いない、いない、そんなヤツ(笑)。

佐々木:小学生の頃だよ。お母さんに「ちゃんとお返ししなさい」って言われて。

吉田:へえ。僕のモテ期は幼稚園で、小3の時にはもう低迷してた(笑)。

佐々木:野球少年になっちゃったからね。

吉田:お母さんと妹とおばあちゃんのチョコだけだったこともあったし。

──切ない、切ない。

▲吉田理幹(Pf&Vo)

吉田:あ! 中1の思い出がありました。女のコに校舎の中の階段の踊り場みたいなところに呼ばれて。

佐々木:友達伝いに言われた?

吉田:そうそう。

佐々木:やっぱり。中1は友達伝いだよね(笑)。

吉田:そしたら「理幹呼ばれたらしいよ」ってクラスで噂になっちゃったんですよ。僕ホントにシャイで、そのコのことが好きだったし、チョコももらいたかったんですけど、みんなに注目されているのがイヤで、結局行かなかったんです。

──うわ〜、思春期だなぁ。

佐々木:「俺はチョコよりバット振らなきゃならないんだよ」って?

吉田:かわいそうなことしましたね…。

佐々木:この場を借りて謝罪しよう(笑)。その後、どうなったの?

吉田:何も。ちょっと気まずくなっちゃって。

佐々木:かわいそうに。

──自分も好きだったところがまた切ないですね。

吉田:そうなんです。一生、忘れないですね。

佐々木:まだ間に合う!

吉田:もう結婚してます(笑)。
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