2017年も、グラミー賞授賞式がWOWOWにて生中継される。第59回グラミー賞授賞式は、日本時間2017年2月13日(月)に米ロサンゼルスのステープルズ・センターで開催となるが、現地に設置された特設スタジオからその熱気を届けてくれるのは、おなじみのジョン・カビラ&ホラン千秋である。

現地の興奮を肌で感じ、グラミーのエネルギーを現地から届けているジョン・カビラ本人に、グラミー賞の魅力と2017年第59回の見どころをうかがった。


──カビラさんホストのWOWOWグラミー賞授賞式生中継が、近づいてきましたね。

ジョン・カビラ:もう今年で12回目になりますね。

──色んなシーンを目の当たりにしてきたと思いますが、カビラさんから見てグラミーの魅力はどういうところにありますか?

ジョン・カビラ:まずはワン・アンド・オンリーであるところでしょうね。唯一無二…ここでしか起こり得ないことが起こるというところです。もちろん賞の行方も…特にビヨンセ9部門とかアデル5部門といったマルチ・ノミニーのリストが出たりすると、賞の行方が気になるのも当然なんですけど、やっぱり一期一会のパフォーマンスですよね。

──毎回、まさかのコラボが実現しますし。

ジョン・カビラ:そうなんですよね。エミネム+エルトン・ジョンとかね。

──あそこで起こるコラボは、その後も二度とない極めてレアなものばかりで。

ジョン・カビラ:アーティストたちの「音楽の世界に身を置いて良かった…音楽を作り続けて良かった」っていうあの幸せの表情ですよね。コラボと相まってこれは他では見られないと思います。

──現地授賞式の横に設置されたWOWOW特設スタジオにもいろんなゲストが登場しますが、そこも何が起こるかわからないですね。

ジョン・カビラ:わからないです。もちろん構成表みたいなベーシックな予定はありますけど、去年はとんでもない事件…ジョニー・デップが前触れなく現れるサプライズがありましたからね。

──ジョー・ペリーと一緒に登場しましたね。面白かった。

ジョン・カビラ:「俺たち、リハもレッドカーペットも早く済んだから連れてきたよ」みたいな感じでね、「え?ジョ、ジョニー・デップさんですよね?」みたいな(笑)。

──松本孝弘もスタジオにいて。

ジョン・カビラ:松本さんも知り合いで、挨拶とかしてて。

──嬉しいハプニングでした。

ジョン・カビラ:めちゃめちゃ嬉しいですね。フロア・ディレクターは殺気立って目ん玉飛び出そうになってたけど(笑)。ジョニー・デップは、ジントニックかなんかを細いストローでチューチューいわせて(笑)、日本大好きだぜ~!って。

──彼はハリウッド・ヴァンパイアーズのギタリストとして、真摯に音楽をやっていますよね。

ジョン・カビラ:真面目にやってますからね。突然の訪問に「ツイートされてすごいことになる」って言ったら、「何?Twitterって」って、ぶちかましてました(笑)。

──我々視聴者にとっては、予定外のハプニングも最高です。

ジョン・カビラ:楽しくワクワクしながらやっていますよ。ゲストのアポイントも当日までわからない人もいますからね。でもドタキャンってほとんど無いんです。12年やっていますけど、一回も記憶にないなあ。

──さすがWOWOW+ジョン・カビラの鉄壁フォーメーション。

ジョン・カビラ:日本のファンベースをリスペクトしてくれていますよね。訴えたいことがあるから来てくれるんだと思いますが、まあ、僕らは厚遇されていると思います。海外アーティストたちとWOWOWは長い歴史の中で様々な付き合いがありますから、そういった実績が評価されて、「WOWOW?出る出る」って言ってくれる。ありがたいですね。

──アーティストも気さくなトークをしてくれますよね。

ジョン・カビラ:スティーブ・ルカサーさんがいらしたとき、「実はソニーミュージックで働いていたんです」って言ったら「お前、あそこにいたんだ」「ごめんな、顔覚えてないけど、いたんだお前」みたいな(笑)。

──TOTOのグラミー受賞祭りの頃ですか?

ジョン・カビラ:そうです。その後の「夜のヒットスタジオ」とかのブッキングがものすごく大変だった(笑)。死ぬかと思ったなあ…(笑)。ま、それは、さておき。


──『生中継!第59回グラミー賞授賞式』、今回の見所はいかがでしょうか。

ジョン・カビラ:リハーサルの様子を見せる/見せないもアーティストによっていろいろですし、アーティスト本人が動画をアップするようなデジタルエイジですからね。アーティスト自身がメディア化しているので、我々メディア側も12年前に始めた2005年頃とは状況が大きく変わりました。アーティストもインディペンデントになってきていますしね。

──そういった意味でも、グラミーは常に刺激的ですね。マンネリ化してない。

ジョン・カビラ:そうですね。何と言っても今回のMCはジェームズ・コーデンですから。カープール・カラオケで一世を風靡していますけど、「え!ジェームズ・コーデンやってくれんの?」みたいな。「ザ・レイト・レイト・ショー」のカープール・カラオケは社会現象になっていますから。アーティストと一緒に車の中でカラオケを歌うっていうコーナーですね。

──アデル登場の回が、2016年YouTubeで一番見られた動画になりましたよね。

ジョン・カビラ:そうです。オバマ夫人も乗っちゃう番組ですから(笑)。今年は新政権になっていますから、そこもポイントですよ。

──新政権発足後、初めての大きなエンタテイメントのイベントがグラミー賞授賞式ですね。

ジョン・カビラ:支持しているアーティストと支持していないアーティスト…「アメリカはもう、本当に危ないんじゃないか」って思っているアーティストもいるでしょうからね。ただ、憎悪を増幅するようなステージはありえないし、分断をより深くするようなステージではないと思います。だから、どういったアーティストがどういう風に表現するのかが楽しみ。行間にメッセージを込めるのか、思いっきりいくのか。司会のジェームズ・ゴーデンはイギリス人ですからね。イギリス人が司会するってほんと希ですけど、アメリカ人にとって、ここは結構大きなポイントだったりするんです。で、どんな立ち位置でどんなことを言うのか。冒頭からカープール・カラオケのパロディをぶちかましてくるんじゃないか?とか、ワクワクしてますけどね。

──楽しみだなぁ。

ジョン・カビラ:ジェームズ・ゴーデンは、きっと軽やかにやってくれると思います。もしくは歴史的にすべるか(笑)。

──それも面白い(笑)。

ジョン・カビラ:めちゃめちゃ楽しみですね。パフォーマンスに関しては、メタリカ、ジョン・レジェンド、アデル、ブルーノ・マーズもありますし、キャリー・アンダーウッド…もちろんもっともっとあります。昨年のグラミー賞ではジョー・ペリーとナイル・ロジャースにも会えたし、今回もトリビュートは注目ですね。プリンス、ジョージ・マイケル、レナート・コーエン…。

──2016年は多くのレジェンド・アーティストが旅立ってしまいました。

ジョン・カビラ:悲しいことではあるんだけれども、キリスト教の思想をベースに、神の元への旅立ちをセレブレートしようじゃないかっていう形でトリビュートされると思うので、悲しくも、その悲しさを癒やしてくれる以上の価値がグラミーのステージで観られると思います。心して観たいですね。賞の行方で言えば、マルチノミネーの人々がいくつ獲ったのかという話になりがちですけど、スポーツ競技ではないので、それらをセレブレートする番組にしたいと思っています。

──なるほど。

ジョン・カビラ:番組内で発表されない賞は事前に公開/発信されますので、オフィシャルサイトでチェックしながら、自分の好きなアーティストに注目するのもいいですよね。

──受賞曲のプレイリストも自分で簡単に作れる時代ですし。

ジョン・カビラ:そうなんですよ。個人の興味の赴くまま、深いところまで調べられるし、プレイリスト作ったりアートワークのファイルを作ったり…すごく面白い時代だと思います。

──当日を楽しみにしています。カビラさんも現地から面白い情報を届けてください。

ジョン・カビラ:ありがとうございます。

取材・文:BARKS編集長 烏丸哲也
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WOWOW番組情報

●『現地よりお届け!まもなく第59回グラミー賞授賞式』【無料放送】
放送日:2月13日(月)午前9:00 [WOWOWプライム]

●『生中継!第59回グラミー賞授賞式』
放送日:2017年2月13日(月)午前9:00 [WOWOWプライム] ※二カ国語版(同時通訳)

●『第59回グラミー賞授賞式』
放送日:2017年2月13日(月)22:00 [WOWOWライブ] ※字幕版

◆グラミー賞授賞式特設サイト