【2017年グラミー特集】多様な文化をラップでつなぐドレイク

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ユダヤ系カナダ人のドレイクは、ラッパー、シンガー、プロデューサーまた俳優としても活躍している。300万枚以上のCD売り上げを記録しているヒップホップ界のスターだ。2010年にリリースされたデビューアルバム『サンク・ミー・レイター』は全米ビルボード・チャートでNo.1となった。2枚目のアルバム『テイク・ケア』では、2013年グラミー賞で『最優秀ラップ・アルバム』を受賞した。

◆ドレイク画像

2010年にグラミー賞にノミネートされて以来、毎年ノミネートに選出され、2017年グラミー賞でもアルバム『Views』が『最優秀アルバム』にノミネートされている。ドレイクは名実共にスーパースターであり、ヒップホップ界とポピュラー・カルチャーの世界に大きな存在感を示し続けている。

ドレイクは、黒人かつユダヤ系カナダ人のラッパーという、ユニークな人種的/宗教的なバックグランドを持つ。父親はアフリカ系アメリカ人のキリスト教徒で、母親はユダヤ系カナダ人の白人だが、「僕は自分のことを黒人だと考えている。なぜなら、他のどの文化よりも黒人の文化に惹かれるからなんだ」と語っている。

両親が離婚した後、トロントのユダヤ系住民が集まる地区で、ドレイクは母親に育てられた。白人ばかりが通う学校で孤立感を感じていたともいう。「黒人でありユダヤ人であるということを、誰も理解できなかった。ただ、他の誰とも違うということが自分を強くしたんだ。性別や国籍といったものを超えた音楽を作りたいと思っている」──ドレイク

ドレイクは、カニエ・ウェストとアリーヤから最も影響を受け、Jay-Zをはじめとしたのヒップホップ・アーティスト、そしてアッシャーなどR&Bアーティストからの影響が大きいという。ドレイクはラップのみならず歌うことができるが、彼は、お金/ドラッグ/女といったテーマを下世話に紡ぐのではなく、俗世間から離れたセレブリティの世界を上質に映し出すことから“ハイパー・リアリティ・ラップ”と呼ばれることもある。彼の声は、そのやわらかいアクセントで様々な歌詞に対応し、叙情的な世界観をも描き出していく。

ドレイクの多くの曲はR&Bとカナダのヒップホップの要素を含み、それらをラップと歌で融合したものだ。世代のラッパーを代表するものと評価される彼のラップ能力は、2016年に発売された『Views』でも存分に発揮されている。

第59回グラミー賞 ノミネート
・最優秀レコード
・最優秀アルバム
・最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス
・最優秀R&Bソング
・最優秀ラップ・パフォーマンス
・最優秀ラップ/サング・パフォーマンス
・最優秀ラップ・ソング
・最優秀ラップ・アルバム

写真:Getty images

WOWOW番組

●「現地よりお届け!まもなく第59回グラミー賞授賞式」【無料放送】
放送日:2月13日(月)午前9:00[WOWOWプライム]
●「生中継!第59回グラミー賞授賞式」
放送日:2017年2月13日(月)午前9:45[WOWOWプライム]※二カ国語版(同時通訳)
●「第59回グラミー賞授賞式」
放送日:2017年2月13日(月)夜10:00 [WOWOWライブ]※字幕版

◆グラミー賞授賞式特設サイト
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