【対談】YUKIYA(Kαin) × Tohru(PROJECT TO EVIL)、「JILSとはまた違う自分の音楽を」

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■「やっと俺に連絡が来ましたか!」
■それが彼から返ってきた言葉──YUKIYA

──具体的にPROJECT TO EVILの音源はどんなものになりそうか、ちょっと予告していただけます?

Tohru:一つテーマにしているのが、自分が純粋に好きなこと、カッコいいと感じることをやりたいっていうところですね。Kαinでそれを体現している社長を見ていたので、まぁ、追っかけるような形になっちゃうんですけど。

YUKIYA:要はルーツみたいなものだよね。変に奇をてらって“誰もやってないことを新たにやるぜ!”とかではなく、自分が少年時代に“カッコいいな”と思って聴いて育ったものを、今のキャリアだからこそ素直にやる。で、自分を応援してくれる人に観てほしいっていうのが一番ですね。

Tohru:年齢もある程度いって、あと何年もドラムを叩けるわけじゃないっていう状況になったとき、このまま何もやらずに終わるのか? それとも、もう一回だけ何かやっておきたいか?っていう話は、以前社長ともしたことがあったんです。

▲Tohru(PROJECT TO EVIL)

──なるほど。ちなみにお2人のルーツって、畑は同じなんですか?

YUKIYA:たぶん“好み”っていう点では違いますね。僕が最初に買った洋楽のアルバムはエイジアの1st『エイジア』で、キッカケは友達のお兄さんだったんですよ。当時、80年代初頭に人気のあった洋楽アルバムを何枚か聴かせてもらって、「これはカッコいい」とか「これは好きじゃない」みたいな感想を言ったら、「幸也はアメリカのバンドよりもUKのほうが好きなんだね」って言ってくれて。そこからUKロックを調べるようになったんですけど、自分の中で一番ピンときたのが、U2。ちょうど『ヨシュア・トゥリー』でブレイクするちょい前くらいの、『焔』とかの時代ですね。

──そのルーツは今、Kαinでやっていらっしゃる音楽性に、確かに通じるところがありますね。

YUKIYA:Kαinにはギターが2人もいるのに、ときどき僕がギターを弾くのは、付点8分ディレイのフレーズ(U2のギタリスト“エッジ”の代名詞)を弾きたいからですからね(笑)。逆にTohruくんは、もうちょっとハード寄りっていうか。

Tohru:アメリカンというか、モロLAメタルですね。あの時代だとラット、シンデレラ、ポイズン……。

YUKIYA:ボン・ジョヴィは?

Tohru:少し後ですね。ボン・ジョヴィは『夜明けのランナウェイ』っていう邦題が、ちょっと無理すぎて!

YUKIYA:俺はU2の『魂の叫び』を受け入れたけどね(笑)。

──邦盤では必ず日本語の別タイトルを付けていた時代ですよね。そんなお2人が最初に出会ったのって、いつなんでしょう?

YUKIYA:D≒SIREを1992年とか1993年に結成して、すぐに僕ら大阪のシーンに居場所がなくなったんですよ。僕の口がちょっとアレなせいで(笑)、年上のバンドとソリが合わなくて……(苦笑)。名古屋でばっかりライヴをするようになったから……出会ったのは恐らく1993年か1994年だと思います。当時TohruくんはMerry Go RoundとかOf-Jとか、現在で言うところの“名古屋系”のバンドに所属していて、よく対バンをしていたんですよ。そこで“いいドラマーだな”という印象があったので、JILSのときに彼を誘ったんです。まぁ、実は結成のときには別のドラマーがいたんですけど。

──TohruさんのJILS脱退後に加入された秀誉さんですね。

YUKIYA:そう。1999年11月に“このメンバーで、こういうバンドをします”と雑誌上で発表した数週間後に、彼が交通事故で死にかけたんですよ。12月24日に初ライヴが決まっていたんですけど、もう絶対に叩けないっていうレベルの大事故で、急遽代わりを探す必要に迫られて。そのとき、すぐに曲を覚えて叩ける技術があって、僕がどういう音楽をやっているのか理解できる人ということで頭に浮かんだ数人のうちの1人がTohru、もう1人がササブチヒロシだったんです。でも、そのときTohruくんはMerry Go Roundのサポートで、年内はまだスケジュールが決まってたんだよね?

Tohru:そうです。

YUKIYA:それでとりあえず、初ライヴはササブチにサポートで叩いてもらったんです。そういえばTohruくんに加入してもらおうと久々に電話したとき、いきなり「JILSに入ってくれ」って言ったんですけど……普通は「えっ!?」ってなるじゃないですか?

──ええ。普通は。

YUKIYA:なのに彼から返ってきた言葉は、「やっと俺に連絡が来ましたか!」だったんですよ! 「YUKIYAさん、いつ電話してくるのかと思ってましたよ」って言われて、「ごめんごめん」って(笑)。

Tohru:いやぁ……なんだったんでしょうね(照笑)。で、もう1月9日に新宿のリキッドルームでライヴが決まっていたから、年明けにドラムとかの機材を全部バンに積んで、名古屋から上京して社長の家に転がり込んで。正月に初めてJILSのリハに入ったら、そこでいきなり「あ、JILSは同期演奏があるから。」って言われて……。僕、それまでクリックを聴きながらライヴでドラムを叩くっていう経験がなかったので焦ってしまって……。必死になって練習してたら、アッという間に1000人の前で本番って感じでしたね。

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