【インタビュー】ワンス・ヒューマン「よりパワフルに、よりインテリジェントに」

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マシーン・ヘッドやソウルフライのギタリストとして辣腕を振るった後、プロデューサー/エンジニアへと転向してゴジラやファイヴ・フィンガー・デス・パンチなど多数の作品を手掛けてきたローガン・メイダー(G)が、新たなバンドを率いて再びメタル・シーンの表舞台へと帰ってきた。

◆ワンス・ヒューマン映像&画像

清濁の技を巧みに使い分ける無名の実力派フロントウーマン、ローレン・ハート(Vo)を擁して2014年に結成されたワンス・ヒューマンの本邦デビュー作となる2ndアルバム『エヴォリューション』には、2015年発表の前作『ザ・ライフ・アイ・リメンバー』からのさらなる進化が刻み付けられている。

グルーヴ・メタルやデス・メタル、あるいはメロディック/プログレッシヴ/テクニカル・エクストリーム・メタルなどにまで至る多彩なスタイルを、より成熟した形でハイブリッドさせた入魂のニュー・アルバム『エヴォリューション』について、司令塔のローガンが語ってくれた。




――ワンス・ヒューマンとしては2作目となる新作『エヴォリューション』が完成しましたね。今回のアルバムにはどのような手応えを感じていますか?

ローガン・メイダー:新作で自分達がやったことについては、ものすごく満足している。だからこのアルバムがリリースされることになって、とてもエキサイトしているんだ。周囲の反応もこれまでのところ素晴らしいしね。俺達、リリースに向けては4ヵ月ほど前から準備をしてきた。「アイ・オブ・ケイオス」のミュージック・ビデオを作って公開していたんだけど、それも既に230万ビューになっている。俺が想像していた数を遥かに超えているよ。楽曲に対するファンからのフィードバックも良いものがたくさん来ているんだ。世界中からアルバム・レビューの結果が入ってきているけど、それもとても良い。平均すると10点満点で9点ぐらいかな。あるいは5点満点で4点とか、7点満点で6点とか。アメリカでもヨーロッパでも、プレスもとても良いことを書いてくれている。日本でもそうなることを期待したいね。そういうわけだから、まあ俺達にとっては良い前進になったと言えるだろう。音楽はとても誇れるものになっているし、メタル・バンドとしての俺達だけのアイデンティティをここで見付けられたようにも感じている。俺達がユニークなサウンドを持っていることが、この新作で明らかになっているよ。

――おっしゃるとおり、新作に収められている楽曲群は、2015年に発表された前作『ザ・ライフ・アイ・リメンバー』からバンドが音楽的にさらに進化していること、あるいはさらに成熟していることをはっきりと窺わせます。今回あなた達をこれほどプッシュする原動力となったのは、一体どんなことだったのでしょう?


ローガン・メイダー:俺達が自分達自身の手でバンドの基準を引き上げたこと、だろうね。そのおかげで音楽のレベルが上がり、楽曲をよりパワフルに、よりインテリジェントにすることができた。今回、俺達はすべての楽曲を自分達が設定したレベルかそれ以上にまで持っていかなくてはならなかった。だからこそローレン(・ハート/Vo)の歌詞も進化したんだ。音楽をすごく進化させたんだから、その複雑さやパワーに相応しいものにするため、彼女のボーカルや歌詞もステップアップさせなければいけなかった。そうやって俺達自身がバンドをあらゆる方向へとプッシュした結果、このアルバムが完成したんだよ。

――ローレンはどんなことを歌詞のテーマにしているのでしょうか。

ローガン・メイダー:大きく分けると3つのタイプに分類できると思う。ひとつは俺達の周りの世界の状況を観察したもの、もうひとつは彼女自身の経験に基づくパーソナルなもので、いわば難解な手法でアコースティックに表現されたもの、そして最後のひとつは「グラヴィティ」や「パッセンジャー」のような、ちょっと哲学的な内容のものだ。生きることの意味や俺達が存在することの意味を問うような、よりポジティヴなトーンを持つものだね。今の彼女はそうした内容を歌詞に込めているよ。

――このバンドでデビューするまで、ローレンはプロフェッショナルなバンドで活動したことはなかったそうですね。

ローガン・メイダー:彼女のミュージシャンとしての素養はすべて独学で得たものだよ。持って生まれた才能だね。彼女、幼い頃は頭の中でシンフォニーが聴こえていたというんだ。眠っている間に音楽が聴こえてきて目が覚めることもあったらしい。1stアルバムにピアノとオーケストラのインストゥルメンタル曲(「トレイル・オブ・ティアーズ」のこと)が入っているけど、あれは彼女が幼い頃に頭の中で聴いていたもののひとつで、俺がプロデュースを手伝ってついに表に出すことができたものなんだ。そういう意味では、彼女は生まれながらのミュージシャンだね。実は俺も同じで、独学のミュージシャンなんだよ。これまでに何らかのレッスンを受けたことも、授業みたいなのを受けたことも一度もないんだ。

――そんなふたりのコラボレーションには、どんな個性や強みがあると考えていますか?

ローガン・メイダー:音楽的な考え方がぴったり合っているというところだろうな。ふたりの考えを合わせることで、俺達はそれぞれが個別に作るよりも素晴らしいものを作っていると思う。それに今はマックス(・カロン/G)も曲作りに関わっているから、それがさらに増幅されている。3人がそれぞれに異なる音楽的アイディアを持っていたとしても、それらは互いによく合うんだよ。コラボレーションというものは、音楽全般においてとても重要なことだ。それにエキサイティングなことでもある。誰とやるかによって出て来るものが大きく変わるからね。それに大抵の場合、ひとりでやるよりはるかに素晴らしい結果が得られる。


――最後に、日本のファンにメッセージをいただけますか?

ローガン・メイダー:やはりまずは日本に戻れる日を楽しみにしていると伝えたいね。俺は本当に日本が大好きなんだ。マシーン・ヘッドで日本に行った時の楽しさを今でも覚えているよ。日本は素晴らしいところだ。日本にいる間にタトゥーも入れたし、東京でいろんなことを体験した。俺達のことはフェイスブックやインスタグラムなどでも見付けられるから、ニュー・アルバム『エヴォリューション』をチェックしておいてくれよ。

取材・文:山口勝正
Photo by Richard Marz


ワンス・ヒューマン『エヴォリューション』

2017年2月17日発売
【CD】¥2,300+税
※日本盤限定ボーナストラック/日本語解説書封入/歌詞対訳付き
1.フロック・オブ・フレッシュ
2.アイ・オブ・ケイオス
3.マス・マーダー・フレンジー
4.グラヴィティ
5.ダーク・マター
6.パラゴン
7.ドレイン
8.キラーズ・フォー・ザ・キュア
9.パッセンジャー
10.ダヴィディアン(マシーン・ヘッド カヴァー)

【メンバー】
ローレン・ハート(ヴォーカル)
ローガン・メイダー(ギター)
マックス・カロン(ギター)
スカイラー・ハウレン(ギター)
ダミアン・レイノー(ベース)
ディロン・トロロープ(ドラムス)

◆ワンス・ヒューマン『エヴォリューション』オフィシャルページ
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