【連載】フラチナリズムの労働to武道館 vol.1「売れてないバンド界イチ売れてるバンド」

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フラチナリズムの労働to武道館
~売れてないバンド界イチ売れてるバンドが武道館を目指す話~


フラチナリズムって誰や!?
BARKSをご覧の皆さんにまずは一つ質問があります。
世の中には企業型バンドというバンドがいることをご存じですか?

今月からBARKSで連載を持たせていただくことになりました。フラチナリズムというバンドのボーカルモリナオフミです。写真の左から2番目のおすましボーダーパーマネントおじさんです。どうぞよろしくお願いします。


よろしくとは言っても「お前ら誰やねん!?」という方がたくさんいらっしゃるかと思います。僕でさえたまに「あれ?俺、、、誰やっけ?」と思うことがあるぐらいですから、皆さんがそう感じるのは当たり前でございます。
まずはホームページを見て頂きたい。
このホームページ・・・言っておきますが、面白いです。

フラチナリズムホームページ→http://www.furachinarhythm.com/

ありがとうございます。
「こいつら・・・普通のバンドとなんか違う・・・」という感想を持たれた方と、「ホームページ見るの面倒臭いからBAND-MAIDの記事見よう。」と思った方がいると思います。お気持ちはわかりますが、BAND-MAIDの記事を読んだ後でもいいのでぜひともこちらの記事も読んでもらいたいです。どうか!どうかよろしくお願いします!!!


器用です!フラチナリズム
フラチナリズムはとても器用です。バンドだけの活動に留まらず、
・流し(居酒屋さんなどでアコースティックギター一本で歌う)
・レポーター(テレビで食レポとかする)
・モノマネ(フジテレビにレギュラー出演しております)
・俳優(テレビで演技をするけどあんま上手くない)
・ラジオパーソナリティ(文化放送で吉田照美さんが休みの時に代打で呼んでもらえる)
・イベントMC(イベントをトークで盛り上げます)

こんなに沢山の顔を持つバンドを見たことがありますか?これはもはやただの器用貧乏です。売れてないにも関わらず、メジャーデビュー1年間で地上波ゴールデン番組に7本出演させて頂きました。これは奇跡の数字と言っても過言ではありません。しかし7本のうち、なんと7本が「バラエティ番組」。そうなのです!バンドなのにも関わらずバラエティ番組しか呼んでもらえないのです。ここまで来たら逆に新しいでしょ?気持ちよくなってきたでしょ?意味わかんないでしょ?

ありがたいことです。しかしあくまでも僕たちはバンド。歌番組でこそ真価を発揮するべきだと思います。ただそんな事言ったって呼ばれないもんは呼ばれないんだからそれについてブツブツ文句言っても仕方がない。でもメディアでフラチナリズムをアピールしたい!もうこうなったら入口はなんだっていいじゃない!最終的にフラチナリズムの音楽に辿り着いてもらうためにいくらでも遠回りしてやろうじゃねーか!遠回りが一番の近道じゃー!という訳で、僕たちフラチナリズムは「どんな仕事でもやる」というスタンスに落ち着きました。

どんな仕事でも全力で取り組んでいれば、僕らの音楽に触れてもらえる可能性が生まれる。今まではずっと音楽に人が寄って来てくれるものだと思っていたのですが(売れてる人はそうかもしれませんし、そうあるべきかもしれません)僕たちの場合なかなか人が寄ってこなかった。じゃあどうします?こちらから行っちゃいます?という様な発想で僕らの音楽を聴いてくれる人に寄って行こうと思ったのです。

だから入口はなんだっていい。フラチナリズムを知ってもらえて、あわよくば僕らの音楽に辿り着いてもらえるのであれば全部やります!休みとかいりません!何でも仕事ください!という、まるで「社畜」のような考え方が生まれたのです。しかも、この社畜という概念を苦しみながらやっているわけではなく、むしろ楽しんでやっています。すごくポジティブな言葉ととらえてあえて社畜という言葉を使わせてもらいたいと思います。それすらエンターテイメントに昇華出来たら最強ですからね。社畜エンターテイメント・・・なかなか新しいじゃない?


インディーズ時代の社畜具合
2012年頃から始めた活動、それが「流し」。居酒屋という場所でお酒を飲んでいるお客さんに対し、歌を歌って満足してもらう。これがめちゃくちゃ難しく大変でした。ライブハウスに来てくれるお客さんは音楽を欲してライブハウスに来てますから、それは楽しんでもらえて当たり前です。しかし居酒屋はそうじゃない。そもそも音楽を欲していないわけです。目的がお酒を飲むことですからね。そんな大変なところで歌わなきゃいいじゃないか?と思う方もいらっしゃいますが、僕たちはとにかく自分から出向いてでも音楽を届けたい、一人でも多くの人にフラチナリズムを知って欲しい、あとちょっとおひねりが欲しい、という気持ちがありましたので、この居酒屋での流しという仕事を受けました。

受けたからには全力で取り組む。あの手この手を使ってお客さんの心の扉をこじ開けて音楽を届ける。そんなことを手探りで半年間ほど続けておりました。うまく行かない時期が半年間もあれば人間は諦めるものです。それでも諦めるという概念が社畜には備わっていない(厳密にいうと麻痺している)ので、とにかく色々な方法で挑戦しやり続けたら、徐々にお客さんの反応が変わってきました。詳しく「どうやったのか?」はそのうち書籍で出版して印税生活しようと思っているのでここには書きませんが、とにかく上手くいきはじめたんです。音楽を求めていない人に音楽で満足してもらうっていうのはとてつもなく気持ちがよかったんです。目の前の一人に向けて喋り、歌い、手をたたき、演奏する。この「近距離エンターテイメント」がたまらなく気持ちがよかった。あんなに難しかった流しという仕事が間違いなくフラチナリズムの「武器」に変わりました。

ライブ動員が平均15人しか入らなかったバンドは、流しを始めて1年とちょっとで2000人キャパのホールを満員にするワンマンライブが出来るようになったというから驚きですよね?きっかけは間違いなく流し。なんでもやる精神が身についたきっかけも間違いなく流し。流しを通して社畜魂が培われていったのです。

その他にもいろいろな社畜エピソードがありますが、箇条書きにしておきますので後でインターネットで調べてみてください。

・八王子へ強制移住
・軟禁状態での作詞作曲活動
・手売りで1000枚売るまで帰れま千
・事務所が勝手に800人キャパホールを押さえちゃう
・88社のCMを自分たちで作りテレビで放送
・2000人のホールをほぼ手売りで満員
・北海道へ強制移住
・北海道で2000人のホールを勝手に事務所が押さえちゃう
・北海道で監視生活
・北海道2000人のホールをほぼ手売りで満員

まだまだありますが、印象的なのはこんな感じになります。他にもたくさん社畜エピソードありますから是非とも調べて苦笑いしていただきたく思っております。


労働to武道館
そんなこんなで山あり谷あり紆余曲折バラ色の珍生なフラチナリズムの活動ですが、去年の11月に中野サンプラザホールでワンマンライブをやらせていただきました。このワンマンライブのタイトルが「満員になったら武道館」でした。皆様のお陰でなんとか満員にすることができまして、いざ武道館を目指して活動していこうということになりました。やはりどのバンドも一度は夢見る日本武道館という聖地で僕らもワンマンライブがやりたい!という訳で始まったプロジェクトが「労働to武道館」。よくあるROAD to 武道館というタイトルが僕らには少し似合わなかった。じゃあどうします?僕たち社畜なんで働きません?すごく一生懸命働いて働いて動きまくって武道館埋めたくないですか?武道館に向けて労働だ!ってなわけでこのタイトル「労働to武道館」となりました。つまり、、、ダジャレです。なんかすみません。

4年前まで15人の動員の俗にいう売れないバンドが持ち前の器用さ、持ち前の明るさ、そして社畜っぷりをいかんなく発揮して日本武道館を目指してやっていこうというドキュメント。ちょっと面白そうでしょ?これから毎月労働to武道館の活動報告とどうでもええ話を、こちらBARKSさんに連載させていただきます。

応援してくれとは言いません・・・
応援してくれ!!!
どうぞよろしくお願いいたします。さて、一緒にBAND-MAIDの記事を見に行きましょうか。

2nd Full Album『ハーフ&ハーフ2』

2017年5月17日(水)発売
CRCP-40514 ¥2,315+税
[収録内容]
全11曲収録(曲順未定)

■オリジナル曲
・やってらんねぇ
・テトテ
・なんてファンタスティック
・帰っておいで
・アイアイアイラブユー
・KAN&PAI -THE GENESIS-

■カバー曲
・恋愛レボリューション21
・MUGO・ん…色っぽい
・君がいるだけで
・春夏秋冬
・あなたのキスを数えましょう 〜You were mine〜

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