イミネンスがアルバム『ディス・イズ・グッドバイ』で日本盤デビューを果たす。2012年にデビューするや“ポスト・メタルコア”と呼ばれるスタイルで一躍注目を集めた彼らだが、当2ndアルバム『ディス・イズ・グッドバイ』では、よりエクストリームでエモーショナルな楽曲が作品を彩っている。

◆イミネンス画像

バンドのボーカリスト、エディ・ベルイが来たるべき日本上陸に向けて、熱く語ってくれた。



──日本の音楽リスナーに、イミネンスの音楽性を説明してもらえますか?

エディ・ベルイ:ロックとメタルがバックグラウンドにあって、ポップなボーカルと曲構成を持った音楽だ。ヘビーなギター、たくさんのエレクトロニクス…もちろん、さまざまな実験も行っている。2010年から活動してきて、この『ディス・イズ・グッドバイ』で自分たちの音楽スタイルを確立することができた。そのタイミングで日本デビューすることができてラッキーだよ。これより早くても遅くても、時期を逸してしまっていたかも知れない。

──ファースト・アルバム『I』(2014年)を発表した後は、単発で新曲を発表していましたが、それはダウンロードやストリーミングなど1曲単位で音楽が聴かれるようになったことが背景にあるのでしょうか。

エディ・ベルイ:そういうわけではないんだ。俺たちはアルバムのファンだよ。起承転結があってヘビーな曲やメロウな曲、それに実験をやる余地もあるからね。それでも「ア・マーク・オン・マイ・ソウル」「ザ・シックネス」「キャン・ウィ・ギヴ・イット・オール」などを単発シングルとして発表したのは、バンドの変化のプロセスをファンに見せたかったんだ。『I』をリリースしてから、俺たちは変化を続けてきた。そして『ディス・イズ・グッドバイ』の完成に至るまで時間をかけて、これこそが俺たちのサウンドだというものを見つけようと試行錯誤してきたんだ。そんな変化の過程を包み隠すのではなく、ファンの前で公にしたかった。それに小刻みに新曲を発表することで、バンドの存在を忘れられないようにした(笑)。

──アルバムの歌詞について、あなたは「過去を置き去って、新しいもののためのスペースを作ること」を歌ったと語っていますが、それは収録曲すべてを貫くテーマでしょうか?

エディ・ベルイ:そうだね。『ディス・イズ・グッドバイ』はきわめて緩い意味でのコンセプト・アルバムという感じかな。自分の経てきた経験や深い感情を描きながら、未来へと歩みを進めていく作品なんだ。

──バンドの音楽性は変化しましたか?

エディ・ベルイ:曲作りは主にハラルド(バレット/G)と俺でやっているけど、前作とはかなり異なったものになった。エレクトロニクスやシンセが増えたし、あらゆる意味で野心的だ。

──イミネンスの音楽性は“ポスト・メタルコア”と呼ばれてきましたが、それは現在でも当てはまりますか?


エディ・ベルイ:“ポスト・メタルコア”というのは1stアルバムに当てはまるよね。イン・フレイムスやオーガスト・バーンズ・レッドなど、俺たちはメタルコアから影響を受けてきたけど、新作ではさらに一歩深く踏み込みたかった。ジャンル分けすることにはあまり意味を感じないけどね(笑)、あえて定義すると“オルタナティヴ・メタル・ロック”という感じかな。このアルバムではほぼ全編クリーン・ボーカルで歌っているんだけど、それは楽曲がそれを求めたから。これからもあらゆる表現に対してオープンでありたいし、ジャンル分けで制限を設けることなく自分の声と歌唱法をさらに発展させていきたいんだ。

──初期からのファンがクリーン・ボーカルに拒絶反応を示す可能性は考えましたか?

エディ・ベルイ:もちろん考えたけど、結局のところ自分が信じる音楽をやるしかない。ファンのことばかり考えて曲を書いていたら、それはファンのためではなくなってしまう。彼らは俺たちのハートから湧き出る音楽を支持してくれるんだからね。ネットでの批判は気にしていないよ。「クリーン・ボーカルになって売れ線狙いになった。奴らはもうダメだ」とバッシングするのは実は少数派で、支持してくれるけど黙っているファンだってたくさんいるかも知れないからね。それに元々、俺が最も影響を受けたボーカリストはリンキン・パークのチェスター・ベニントンなんだ。初めてお小遣いで買ったのがリンキン・パークのCDだった。だからグロウルやシャウトは自分のスタイルの一部に過ぎないんだ。

──イミネンスはベーシックなロック・バンド編成ですが、エレクトロニクスやプログラミングは誰が担当しているのですか?

エディ・ベルイ:ハラルドと俺でやっているよ。シンセのアレンジも2人でやった。俺たちにメタルコアを求めるリスナーからは批判があるかも知れないけど、それはクリーン・ボーカルと同様に必然性があることなんだ。これがイミネンスのスタイルなんだよ。

──ギタリスト2人体制からハラルド・バレット1人になったのは、どんな事情があったのでしょうか。


エディ・ベルイ:バンド結成当初から一緒にやっていたアレックス・アーノルドソンが去年(2016年)脱退したんだ。音楽性について、彼と我々の向いている方向が異なっていた。それで話し合って、友人として別れることにしたんだ。彼は去年の夏に脱退することになったけど、その後のツアーでもギターを弾いてくれて、発表したのは秋になってからだった。彼には感謝しているよ。『ディス・イズ・グッドバイ』は4人編成で作った初めてのアルバムで、エレクトロニクスの割合も増えこれまで以上に空間の拡がりを必要とした音楽性になった。「グッドバイ」は、アレックスへの別れのみならず、古い音楽性との別れも意味しているんだ。

──アルバムのアートワークは、ルネ・マグリットの絵画を連想させるものですね。

エディ・ベルイ:ポーランド出身のヤコブ・コッチというアーティストに描いてもらったんだ。彼は俺たちと同じマルメで活動している友人でね、アルバムの音楽世界をヴィジュアル化してもらった。マグリットとの繋がりはわからないけど、独特の色彩感覚が素晴らしいし、気に入っているよ。

──『ディス・イズ・グッドバイ』発売とともにヨーロッパ・ツアーがスタートしますね。

エディ・ベルイ:俺たちのショーには常に溢れんばかりのエモーションがある。バンドがステージに上がった瞬間から、怒り、悲しみ、喜び…あらゆる感情が噴き出すんだ。それは、俺たちがライブのあらゆる瞬間を愛しているからだよ。俺たちのハートを開け放すライブは、文化や言語の壁を超えて伝わるものなんだ。機は熟した。俺たちは日本に向かう準備ができている。日本よ、俺たちを迎える準備はできているかい(笑)?

取材・文:山崎智之


イミネンス『ディス・イズ・グッドバイ』

2017年3月31日 世界同時発売
【50セット通販限定 直筆サイン入りカード付きCD】¥2,800+税
【完全生産限定スペシャル・プライス盤CD】¥1,800+税
【通常盤CD】¥2,300+税
※日本語解説書封入/歌詞対訳付き
1.ディス・イズ・グッドバイ
2.ダイヤモンズ
3.ブロークン・ラヴ
4.カミング・アンダン
5.アップ
6.ダガーズ
7.コールド・アズ・ストーン
8.キープ・ミー
9.ノット・ア・レスキュー
10.アイボリー・ブラック
11.デザート・プレイス
12.ダイヤモンズ(アコースティック)
13.キープ・ミー(アコースティック)
14.ディス・イズ・グッドバイ(アコースティック)

【メンバー】
エディ・ベルイ(ボーカル)
ハラルド・バレット(ギター)
マックス・ホルムベリ(ベース)
ピーター・ハンストロム(ドラムス)

◆イミネンス『ディス・イズ・グッドバイ』オフィシャルページ