【インタビュー】綾小路 翔 (氣志團)、VAMPSと10-FEETとの対戦型フェスを語る「今は恐怖であり、希望であり」

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■ワールドクラスの<VAMPARK FEST>に
■氣志團、岡崎体育、グループ魂が出ることはおそらくない(笑)

──氣志團チームの盟友を團長から紹介してください。まず初日4月15日の「~氣志團万博 vs VAMPARK FEST~」、“氣志團万博軍”の岡崎体育から。

綾小路:“テクノわらしべ長者”ですね。彼の存在は、音楽関係というより映像系の人達の間でいち早く話題になっていて知ったんですけど、幾つかのMVを観たら衝撃を受けました。観ているうちに“彼の着ている盆地テクノパーカーがなんてカッコいいんだ”と。“これ、着たいな”ってつぶやいたら、本人から「<氣志團万博>のトリやらせてくれるなら、あげてもいいっすよ」って、上から目線のメッセージが届いたんですよ(笑)。実際にパーカーが誕生日に届けられて、受け取ったからには約束を守らなきゃなと、<氣志團万博 2016>のクロージングアクトをやってもらったんですけど、すごかった。たった一人の男が、あの大勢のお客さんを前になにを見せてくれるのかと思ったら、アクション、パフォーマンス、MC 、そのすべてが最高級で。楽屋裏でもかなりのアーティストが岡崎体育のステージに釘付け。おそらく、あのゴールデンボンバーの鬼龍院翔が、最も憎々しく思っているアーティストじゃないかな(笑)。その岡崎体育を味方にしたら、こんなにも頼もしい存在はいない。今回、VAMPSの“VAMPARK FEST軍”を相手に、なにを巻き起こすのか。バンドしかいない世界で、“バンド、ざまーみろ”と中指立てて歌い踊ったらどうなるのか、楽しみですよ。

──以前から氣志團とはつながりあるグループ魂については?

綾小路:氣志團はイベントや対バンとか、他流試合やアウェイがとにかく大好物でして。歌がうまい、ルックスがいい、演奏が凄いってところでかなわない人もいっぱいいるけど、同じ条件で同じステージなら、“俺達、絶対に持っていける”っていう確固たる自信を持っていた。その頃、初めて天狗の鼻を叩き折られた……氣志團史上、初黒星はグループ魂だったんです。完膚なきまでズタボロにされましたからね。あれが僕達の変わった瞬間。真っ直ぐなロックバンド達と対バンするときには、絶対に勝ち目のない部分もあるけど、隙もあるんですよ。俺達はしっかりと爪痕を残して帰るステージがやれていたんです。ところがグループ魂の場合、俺達は爪痕すら残せず、“爪が剥がれて、痛いよ〜痛いよ~(涙)”ってぐらいの思いをしたという。これまで通算3回、対バンしているんですけど、いつかグループ魂を負かしたい。我々にとってのモンスターなんです。“他校のあいつに勝てるようになっても、兄貴にはいつもボコられる”。そんな一生の兄みたいに尊敬する日本一クレイジーなバンドですね。VAMPSを愛する皆さんに、グループ魂が一体なにをするのか。港カヲルさんの発言が、会場をどれだけ凍りつかせるのか。そこも含めて期待してください(笑)。

──次は、LUNA SEAのJと女王蜂のユニット“J王蜂”。このユニット結成は團長からの指令ですか?

綾小路:いや、違うんです。まず岡崎体育やグループ魂は、本来VAMPSとは交じり合うことないはずだった人達で、言ってみれば、我々氣志團を含め、<VAMPARK FEST>に生涯出られないであろう組。そんな中、<VAMPARK FEST>に出てもおかしくないであろうアーティスト、Jさんのことが思い浮かんだんです。それとは別に、前から気になってた女王蜂がいて、話を聞いたところ、たまたまお互いに面識があって、しかもセッションまでしたことあると。で、氣志團はいつもムチャクチャなオファーすることでも知られているじゃないですか。「それ、もう1回やってもらませんかね…?」と(笑)。“Jと女王蜂……ジェイ王蜂……J王蜂!みたいな”感じで(笑)。絶対にあり得ないと思ってたけど、双方からまさかの「いいね!」をいただいて。この普通は観ることのできないコラボレーションで一体なにが起こるんだろうと。ドラクエの呪文で言うところの“パルプンテ”ですよ。呪文を唱えた僕らでさえも、なにが起こってしまうのか分からないっていう。

──SPYAIRは?

綾小路:仲間の少ない僕らはバンドの世界に行けば「こっちじゃないよ」と言われ、芸能の世界に行けば「こっちでもないよ」と言われ。まるで、コウモリのような生き方をしてきたのが氣志團で。そんな我々にとって、対バンで知り合った愛すべき数少ない後輩バンドですよ。しかも無敵の後輩。さいたまスーパーアリーナを軽く埋める恐ろしい男達。明らかに俺らより強いんだけど、年下だからというだけで後輩扱いされているという(笑)。真っ直ぐな音楽をやっている頼もしい連中です。でも、もしかしたら今回をきっかけに<VAMPARK FEST>側に取られちゃうかもしれないなぁ…(笑)。HYDEさんやK.A.Zさんは世界水準でやってる人達ですから、<VAMPARK FEST>はワールドクラスの方々が集まっているわけで。そういう意味で氣志團は、<HALLOWEEN PARTY>には呼んでいただけても、<VAMPARK FEST>に呼ばれることはないなと思っているんですよ。

──扱い的に(笑)。

綾小路:繰り返しますが、氣志團、岡崎体育、グループ魂は<VAMPARK FEST>に出ることはおそらくない(笑)。でもSPYAIRはそっちに行けちゃうんじゃないかな(笑)。だからこそ、ある種ぶつけたかった。あの最強の吸血鬼・VAMPSに真っ向からぶつかっていける、銀の鉄砲玉ですよ、SPYAIRは。

──モーニング娘。OGは?

綾小路:実は、モーニング娘。は氣志團の発想の源のひとつなんです。少女たちが数々のミッションを乗り越えて国民的スターになっていく姿を、リアルタイムで目撃していた我々。しかも、超天才つんく♂が、とてつもない名曲を次々に量産、当時の感覚ではアイドルがおおよそ歌うわけがなかった歌詞がそこにあって、振り付けも斬新。<氣志團万博2015>で告白したけど、氣志團は、かなりモーニング娘。から振り付けを盗用しているという(笑)。そのモーニング娘。のレジェンドに会いたいってことで、モーニング娘。OGにオファーしたんです。世間的には、「存在は知っているけど、もう歌はやってないよね」という感じだろうけど、これがすごいんですよ。<氣志團万博2015>のMVPは彼女たちですから。ロックファン、アイドルファンの全てを巻き込んで、会場全員が“♪WOW WOW! YEAH YEAH!”の大盛り上がり。今回のチャーミー(石川梨華)の結婚報道により、完全にメンバー全員人妻になりましたけど、言うたら“究極の人妻傭兵軍団”というか……あっ、元人妻もいます(笑)。もはや彼女達に怖いものないはず。全員が“四番でサード”ですから。

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