ピーボ・ブライソン、石井竜也、大黒摩季ら、奈良・東大寺で一夜限りの競演

FM OH!（FM OSAKA）、TOKYO FMをはじめとするJFN（全国FM放送協議会）加盟38局によるコンサート＜EARTH×HEART LIVE 2017 for Children 大仏開眼1265年慶讃＞が、4月9日に奈良・東大寺にて開催された。

◆＜EARTH×HEART LIVE 2017＞画像

“アースコンシャス～地球を愛し、感じる心”“ヒューマンコンシャス～生命を愛し、つながる心”をメッセージに掲げて毎年4月に実施されてきた＜EARTH×HEART LIVE＞。28年目を迎えて関西で初開催となった今回は、次世代の子供たちに世界を引き継いでいく中で“子供たちを支える家族の想い、生命の尊さを人類が共に考えなければならない”というテーマのもと、ピーボ・ブライソン、石井竜也、大黒摩季、小柳ゆき、賈鵬芳、野沢雅子らが集結。一夜限りのコラボレーションも交えながらのプレミアムライブとなった。

荘厳な大仏殿と満開の桜をバックに、コンサートは野沢雅子による語りからスタート。聖武天皇が大仏造立に至ったいきさつや想いをストーリー性豊かに聞かせ、次世代の繁栄を願った奈良時代の人々の想いと今回のライブのテーマが繋がっていることを示すと、続いては賈鵬芳と日本舞踊家の有馬和歌子らによる幻想的なコラボレーションが披露された。




公募によって奈良や近県の小学生で結成されたEARTH×HEART東大寺こども合唱団はオーケストラとの共演で清らかな歌声を聴かせ、二胡をフィーチャーした雄大なナンバーに導かれるかたちで、ステージは4人のシンガーによる本編へ。

先陣を切って登場した小柳ゆきは、流麗なオーケストラと二胡の伴奏を伴ってのバラード「月見る想い」や代表曲「あなたのキスを数えましょう」の圧倒的なヴォーカルで観客を魅了し、パーカッションを伴って登場した大黒摩季は「皆さん楽しんでいきましょう！」と煽りつつ、冒頭から手拍子も誘っての「チョット」で沸かせる。バラード「瞬く星のように」を挟み、「ら・ら・ら」では客席のシンガロングを巻き起こした。



大黒とハイタッチを交わしてステージに登場してきた石井竜也は、オーケストラならではのアレンジを活かした「浪漫飛行」に続き、近年の世界情勢や災害について触れながら「遠くで起こっている悲劇をちょっと思いながら聴いていただきたい曲です」と前置きしての「遠い出来事」、新しい生活に向かう人々の心境を歌った「緑の窓」と、このコンサートのコンセプトや時局に合わせた楽曲を情感豊かに歌い上げる。


そして、この日のトリとして登場したピーボ・ブライソンのステージは、東日本大震災の復興支援のために作られた「I'm With You」からスタート。日本語を織り交ぜたMCで場を和ませ、小柳ゆきをステージに迎え入れると、ディズニー映画『美女と野獣』のテーマ曲として92年に大ヒットした「Beauty And The Beast」をデュエットで披露した。

続いて大黒摩季との共演では、“未来の宝である子供たち”というテーマにインスパイアされたピーボが、会場の子供たちに“一緒に歌おう”と呼びかけて彼らをステージ上へ招待。互いに手を繋ぎながら、映画『アラジン』の主題歌「A Whole New World」がソウルフルに歌い上げられる。さらに本編ラストでは石井竜也とのコラボレーション楽曲「Walking」を、前半は石井のリードによる日本語詞、後半はピーボがリードを取る英語詞で披露するなど、この日ならではのコラボレーションを多数交えての豪華なステージとなった。




アンコールでは出演者全員が再登場し、ベートーヴェン作曲の交響曲第9番第4楽章「喜びの歌」をこの日のための新たなアレンジで披露。圧巻のパフォーマンスとともに＜EARTH×HEART LIVE＞のメッセージを発信し、28年目のコンサートは幕を閉じた。


なお、この日のライブの模様は、アースデーである4月22日（土）19:00～21:00にFM OH!をはじめとするJFN系列のFM各局で放送予定のほか、オーディオネットワーク「TuneIn」などを通じて全世界に向けてオンエア。また、BS-TBSでは特別番組の放送が決定している。