【インタビュー】Breathing Booost「成長途中の“苗”の状態だけど観てくれる人の気持ちをブーストしたい」

ツイート

2016年4月にリリースした1stシングル「会いたくて…会えなくて…」で洗練感とハードネスを融合させた音楽性を披露し、シーンの注目を集めたBreathing Booost。始動から1年足らずのバンドだが、彼らの経歴を知れば“ああ、あのバンドか”と思う人も多いに違いない。期待が高まる中でリリースされるBreathing Booostの2ndシングル「マメノナエ」は、前作とはまた違った彼らの魅力を味わえる一作に仕上がっている。注目株のニューフェイスといえるBreathing Booostの素顔に迫るべく、メンバー全員に集まってもらって、じっくりと話を聞いた。

◆Breathing Booost~画像&映像~

■豆は栄養価が高くて食べるとメッチャ身体が元気になるんですよね
■それで豆の歌詞を書こうと思って頭に浮かんだことを“バババッ!”と


――まずはBreathing Booostのプロフィールを教えてください。

May-D(B):Breathing Booostはプロデューサーのtatsuoさん(ゴールデンボンバーやBABYMETALなどを手がける)が、僕に『仮面ライダードライブ』の劇中歌バンドに参加しないか?という話を持ってきてくれたことから始まりました。僕はtatsuoさんとは10年来くらいの知り合いで、僕を中心にして『仮面ライダードライブ』のために新しいバンドを作りたいと。それで、知り合いに紹介されて、最初にドラムのSOYが決まって。その後ESPさんに協力していただいてオーディションをして、ボーカルのU-keyとギターのGassyと出会いました。『仮面ライダードライブ』の劇中歌をやらせていただいた時は“S.S.P.D.-Steel Sound Police Dept-”というバンド名で、警察をコンセプトにしていたんですけど、そういうところから離れて、この4人でバンドを続けていこうということになって。それで、同じメンバーのままBreathing Booostというバンド名に変えて、去年の3月から本格的に活動をスタートさせました。

――一時的なユニットだけで終わるにはもったいないメンバーが揃ったことを感じます。では、それぞれの音楽的なバックボーンなども話していただけますか。

U-key(Vo):僕は、小学生の時に父がエレキギターをくれたことがきっかけで音楽に目覚めました。中学校でアンプを買ってもらって、ギターを弾くようになったんです。高校の頃はずっとバンドをやっていたんですけど、大学に合格して東京に上京して来たタイミングでクラブ・ミュージックに出会って、そこでシンガーとしてやっていこうと決めました。ボーカリストして影響を受けたというか、好きなのはNe-Yoなどですね。その後EXILEのオーディションを受けたら、一次審査だけですけど、受かったんですよ。それで、ボーカル・スクールに通うようになって、そこで知り合った仲間と一緒に、2009年にワーナーミュージックから一度メジャーデビューしています。シングル3枚とアルバムを1枚出したんですけど、結果を出すことができなくて、契約が切れてしまいました(笑)。そんな紆余曲折を経てS.S.P.D.-Steel Sound Police Dept-のオーディションを受けて、今に至っています。

SOY(Dr):僕は、高校生の時にドラムを叩くようになりました。その頃は周りの友達とかが、よく音楽誌をよく読んでいたんですよ。僕は音楽には興味がなかったけど、表紙のMIYAVIさんの写真を見て、すごくカッコいい人だなと思って。それがきっかけになってヴィジュアル系を聴くようになったんです。バンドをやりたくなったけど、当時は楽器のこととかは全く分からなくて、ベースというものも知らなくて、ギターが2人いるんだと思っていたんです(笑)。それに、当時はORANGE RANGEも聴いていて、ドラムの人がメッチャ人気があって。それで、ドラムをやろうと決めました(笑)。

May-D:モテたかったんだ?(笑)

SOY:そう(笑)。バンドを始めても、モテなかったけど(笑)。

一同:ハハハ!! そうなんだよな(笑)。

Gassy(Gt):僕は中学3年生の時に、“着うた”というのが流行っていて。友達がhideさんの「ROCKET DIVE」を着うたにしていて、それが学校の廊下で聴こえた瞬間に“これだ!”と思ったんです。僕はずっと野球をやっていたんですけど、ちょうどやめた時期で、何もすることがなくて。そこで新たに打ち込めるものが見つかったことを感じて、ギターを弾くようになりました。X(エックス)から入って、洋楽のヘヴィメタルとかも聴いていましたね。そういう流れだったので、当時は速弾きとかの練習ばかりしていて、高校を卒業した後はM.I JAPANの大阪校に通うようになって。その時に『仮面ライダードライブ』のオーディションという話をいただいて、S.S.P.D.-Steel Sound Police Dept-に加入しました。

May-D:僕は、GLAYを聴いてロックに目覚めました。元々は僕の姉が熱狂的なGLAYのファンだったんです。それで、中学生になった時にどういう感じなのかなと思って歌詞を読みながら聴いたらすごく良くて、感動して、激ハマりしてしまって。その後、中2の文化祭の時に、友達にベースがいないから弾いてくれないかと言われたんです。僕はGLAYの中でも特にJIROさんが好きだったので、ベースには全く抵抗がなかったし、むしろ嬉しい…みたいな(笑)。だから、僕は最初からベースでした。


――バックボーンの異なる4人が揃っていることも、Breathing Booostの個性を生み出す要因になっている気がします。では、その辺りも踏まえつつ、4月17日にリリースされる2ndシングル「マメノナエ」について話しましょう。新しいシングルを作るにあたって、テーマや構想などはありましたか?

May-D:Breathing Booostの音楽性に関しては、聴きやすくて、明るいと同時にせつなさもあるというところを目指していて、今回のシングルもそういう方向性がテーマとしてありました。ただ、曲調を絞ったわけではなくて、とりあえず良い曲を作ろうということで、それぞれが曲を作って、その中から選ばれたのが表題曲の「マメノナエ」です。僕の中では前作の「会えなくて…会えなくて…」がすごく良いものになった手応えを感じていて、今回のシングルの制作に入った時はBreathing Booostらしい曲を作ろうと思っていたんですね。でも、全然ピンとくるものが出来なくて。そうしたら、tatsuoさんから「自分らしいものを作れば良いんだよ」というアドバイスをいただいたんです。そうかと思って改めて曲を作ったら、パッと「マメノナエ」が出来て、みんなにも気に入ってもらえました。この曲の歌詞はSOYが書いています。

SOY:歌詞は、最初は4人で書いていたんですよ。みんなが真剣に歌詞を書いているのを見て、僕はちょっとふざけるというか、差し込みたい気持ちになって。で、僕は“SOY”という名前ですけど、本当に大豆が好きで、大豆ばっかり食べているんです(笑)。豆は栄養価が高くて、食べるとメッチャ身体が元気になるんですよね。それで、豆の歌詞を書いてやろうと思って、頭に浮かんだことを“バババッ!”と書いたら、これでいこうということになりました。豆の苗のすごいところを綴っただけの歌詞で、まさか採用されると思っていなかったので、ビックリしました(笑)。

――キャッチーかつ前向きな歌詞とファンク・テイストを活かしたアレンジが相まって、リスナーの気持ちを引き上げる1曲になっています。レコーディングはどうでしたか?

U-key:僕は普通に歌うと、せつないとか、眠くなるみたいなことをよく言われるんです。なかなか明るい歌にならない。でも、「マメノナエ」は、楽曲も歌詞も明るいですよね。なので、豆の苗が元気に育っていくイメージを歌でも表現するために、すごくがんばりました。この曲は自分の中の足りないものを活かす必要があったので、録ることで成長できたんじゃないかなと思います。

Gassy:僕はハードロックとかメタルのギターばかり練習していたので、こういうファンキーな曲は今までやったことがなかったんです。だから、この曲をやると決まった時は、ちょっとマズいな…みたいな(笑)。どういう感じのことをすれば良いのかは分かるけど、具体的なことが分からないし、音色的にも歪ませた音でズンズンいわせるのは違うし、かといってクリーン・トーンでチャカチャカするのも違っていて。それで、どっちかというとエクストリームのヌーノ(・ベッテンコート)みたいなノリが合うのかなと思って、ちょっと歪ませつつ、カッティングとかもやりつつ…というところに落とし込むことにしました。ただ、ワウを使うのも初めてだったし、結構シンセが鳴っているからギターが出過ぎても良くないなというのがあって。Aメロとかは合間にリードを入れるようにしたけど、そのサジ加減も難しかった。ギターを前に出さずに、でも自分らしさを出すというところで、この曲はすごく勉強になりました。

May-D:この曲のベースは、本当に苦戦しました。僕は、スラップが苦手なんですよ。だから録るのにすごく時間が掛かってしまって、tatsuoさんに「じゃあ、なんでスラップをやる曲を作ったんだ?」と言われたという(笑)。でも、曲を作るにあたって、とにかく明るい曲にしたかったんです。この曲を聴いてくれたり、ライブを観てくれる人に笑顔になって欲しくて。それに、今までのBreathing Booostにはなかったサウンドを形にしたいというのもあって、スラップに挑戦することにしました。

――パーカッシブなスラップを主体としつつ、間奏後の展開パートではハイ・ポジションを使ったメロウなフレーズも弾いていますね。

May-D:そこはtatsuoさんが、プロデュースしてくれました。この曲はずっとサムピングで弾いているけど、そのパートは敢えて指で弾くようになっていて。1曲の中で違う表情を見せることができて、良かったんじゃないかなと思います。

SOY:この曲のドラムは、余裕でしたね(笑)。

一同:ええーっ!? おいおい!(笑)

SOY:アハハ(笑)。いや、本当は、この曲のドラムは難しいです。Breathing BooostはBPM=190前後の速い曲が多くて、こういうミディアム・テンポでアッパーな曲というのはあまり叩いたことがなくて。

May-D:気持ちが高ぶってアドレナリンが出ていると、ものすごく遅く感じるよね。

SOY:そう。そういう風にテンポの部分で壁があったし、16分のキックが入るところとかも難しくて。ライブ、がんばらないとな…と思っています。でも、みんなも言ったように、こういう曲をやることが、スキルアップに繋がるんですよね。僕はまだ豆の苗なので、成長できるようにがんばります。

◆インタビュー(2)へ
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス