【ライブレポート】<千歌繚乱vol.11>、個性を闘わせた若手V系6バンド

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若手ヴィジュアル系を集めたライブイベントシリーズ<千歌繚乱>の11回目の公演が、4月14日(金)に渋谷REXで開催された。

◆ライブ画像

<千歌繚乱>は「若手バンドを応援する」というコンセプトのもと偶数月に行われているイベントライブで、この日は全国からCANIVAL、逆襲の自作自演屋。、KRAD、XEPPET、Hysteria、BRATBAXという6つのバンドが集まった。会場では出演バンドに独自取材を行ったフリーマガジンも配布され、バンドの掲げるテーマやおすすめ曲などを知ったうえでステージを見られるという工夫もなされている。


SEに合わせたファンの激しいヘッドバンキングと拳に迎えられて、最初にステージに立ったのはKRAD。登場の勢いをそのままに、一曲目から彼らのヘヴィでダークな音楽性が一番体現された楽曲「SKELET」を披露し会場にKRADがどういったバンドなのかを知らしめた。

そこから安定感ある宗(Vo)の低音ボーカルを重厚なサウンドにのせた楽曲を繰り出し、しっとりとした闇に誘うような「Dead flower」ではヴィジュアル系バンドならではのムードを作り上げた。その空気に、一口にダークと言っても色々な表現があることを思い知らされる。ラストはライブの定番曲「螺旋」。メンバーの激しい煽りとそれに応える観客の激しい叫声でフロアには一体感が生まれ、ボルテージを上げつくした。KRADは全曲通して自分たちの感情をぶつけるような激しいライブステージを作り上げ、このイベントの幕開けに相応しい盛り上がりを見せてくれた。


次に登場したのは2月に始動したばかりのXEPPET。メンバー全員がヴィジュアル系バンド未経験者ということもあり、若手バンドらしい新鮮さでKRADの作った光景を一変させる。“エモーショナル・ヴィジュアル・ロック”をコンセプトに掲げる彼らの楽曲は耳なじみのよいメロディが特徴だ。

3曲目「トーキョーブレインウォッシング」ではファンが曲に合わせて楽しそうにジャンプ。そして彼らの代表曲「Raise A Flag」が始まるとファンが曲名の通り旗を高く掲げ、サビを一緒に口ずさむ場面も。若手ならではの、バンドの未来を感じさせてくれる光景だ。同楽曲はメンバー全員一致で“これをバンドの始まりの曲にしよう”と選ばれたもの。その経緯の通り、これから未来に向かっていく強い決意が感じられる楽曲だ。ライブステージでは粗削りながらがむしゃらに音楽に向き合う姿勢も垣間見え、彼らの今後の活動に期待が寄せられる。


続いては福岡を拠点に活動するHysteriaのステージ。東京でイベントライブに出演するのはこれで2回目という彼らだが、地元九州から駆け付けたファンのほかに都内在住のファンの姿も見受けられ、音楽に県境がないことを証明してくれた。華やかな出で立ちの彼らがステージに登場すると、一気に会場の熱が上がる。

「今夜は素敵な夜にしよう」とYao(Vo)が述べ始まった「ペルソナ」では激しいヘッドバンキングが繰り広げられ、「ミラージュ」のメロディアスな翡翠(Gt)のギターソロにはファンが酔いしれる。ヴィジュアル系のライブらしい楽しみ方ができる構成だ。モッシュの起こる「Nymphomania」からストレートな曲調のラスト一曲「logue」まで怒涛の勢いで久々の東京でのステージを攻めきった。

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