スコット&リバース、サプライズもいっぱいの“ニマイメ”な一夜

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4月18日(火)、東京・渋谷WWW Xにてスコット&リバースの2ndアルバム『ニマイメ』のリリースを記念したワンマンライブ<ニマイメデショウ>が開催された。

◆スコット&リバース画像

2016年の本格再始動を経て、約4年ぶりのニューアルバムを携えての東阪ライブ初日となったこの日の公演。会場には約600人のファンが駆けつけ、終演後はファンの熱いリクエストで急きょダブル・アンコールも飛び出す熱狂の一夜となった。以下、同公演のオフィシャルレポートをお届けする。

   ◆   ◆   ◆

まずは、「お帰り!」という言葉で迎えよう。USパワー・ポップのトップ・バンド、ウィーザーのフロントマンにして、日本をこよなく愛するリバース・クオモと、ALLiSTER/MONOEYESなどの活動で日本でもお馴染みのスコット・マーフィーからなる“邦楽”デュオ、スコット&リバースが、その名も『ニマイメ』と題された2ndアルバムを手土産に日本に戻ってきた。

その音楽性はもちろん、本人たちの口ぶりからも、スコット&リバースが単なるお遊びや息抜き的なプロジェクトではないことは、十二分に伝わってきていた、昨年の新曲発表と日本公演、そして同公演のステージのニュー・アルバム発売宣言で、彼ら自らがそれを確信させてくれてもいた。でも、実際にこうして4年ぶりにアルバムが届き、ふたりとまた再会できる喜びは、ファンにとって格別だろう。しかも『ニマイメ』がまた、名盤の1stアルバム『スコットとリバース』をも上回ろうかという会心にして大充実の一枚なのだ。

会場を埋め尽くしたオーディエンスの笑顔と大歓声に迎えられ、バンドを引き連れて登場したスコットとリバースは、やはり満面の笑顔。いや、リバースの場合、例によって照れたようなトボケたような笑みなのだが、これが彼にとっての満面であることを、誰もが知っている。

そして「こんばんは! スコット、アンド」(スコット)、「リバース、です」(リバース)を合図に、『ニマイメ』1曲目の「僕らの未来」でライブがスタート。音源以上にリバースのギターがメタリックで、めちゃくちゃカッコいい。まだアルバムが出たばかりなのに、みんなしっかり聴き込んできたのだろう。フロアは冒頭から一気に沸き上がり、シンガロングが巻き起こっている。


続いてキヨサク(MONGOL800)の客演でも話題の「Doo Wop」、そこから1stアルバムからウィーザー直系の名曲「おかしいやつ」という絶妙な繋ぎで、会場は完全にひとつに。以降、爽快キャッチーな「カリフォルニア・サンシャイン」、アルバムではPES(RIP SLYME)が参加している、レゲエとパワー・ポップのミクスチャー「FUN IN THE SUN」、ライブでは演奏終盤に即興風のジャムになだれ込んだファンキー&グルーヴィーなポップ「君はサイクロン」など、どれもが驚異の完成度を誇る『ニマイメ』のナンバーで、テンションが上がりっ放しのまま終盤へ。

ここで、嬉しいサプライズが飛び出した。なんと、ウィーザーのニュー・アルバムに収録予定だという新曲「フィールズ・ライク・サマー」(レゲエのリズムとリバースのファルセット・ヴォイスがトリッピーな感覚をもたらす、魅惑のナンバー)が披露されたのだ。すでに公開されている曲ではあるが、ライブでは初とのことだから、まず最初に日本のファンの前でプレイしたかったのだろう。

もちろん、メンバー自身も「漫才スタイル」と表現する楽しいMCも忘れちゃいけない。「今日はみんな来てくれてありがとう」とオーディエンスへ感謝を伝えるスコットに、リバースが「どういたしまして」とボケ(?)ると、すかさずスコットが「お前に言ってねーよ!」という鋭い突っ込みを返すなど、スコリバのライブは、ユルくて楽しいふたりのトークも凄く魅力的だ。

そして最後は、1stアルバムのアンセム「HOMELY GIRL」での大合唱、そこから一転して、アルバムではmiwaと共演しているバラード「変わらぬ想い」で、女性ヴァイオリニストをフィーチャーして壮大でドラマティックなステージで本編が終了した。



アンコールにふたりが選んだのは、1stからの2曲。高揚感たっぷりの「FREAKIN' LOVE MY LIFE」と、エモーショナルで美しい「君と二人で」だ。再び女性ヴァイオリニストを呼び寄せて演奏された後者は、ほんのりとセンチメンタルな香り漂う楽曲だけに、多幸感とまた会いたいという気持ちで胸いっぱいになるエンディングとなった。

ここでセットは終了し一旦ステージを去ったものの、鳴りやまないオーディエンスからの熱狂的なアンコールに応え、急きょステージへ再び戻った2人は、ダブル・アンコールで「パンツ脱ぐ」と「アイランド・イン・ザ・サン」をアコースティックで披露。前者は『ニマイメ』に収録されているボーナス・トラックで、ライブ中から声が上がっていたオーディエンスからのリクエストに応えて「レコーディングしてから今日初めて演奏するんだけど……」と初披露、そして後者はいわずもがなのウィーザーの名曲。フロアに残っていたファンにとって大きなサプライズ・プレゼントとなったが、こんなことをさらりとやってしまうスコット&リバースのライブは、だから楽しくてやめられないのだ。



Live photo by Yoshika Horita
Live report by Hiro Suzuki

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なお、今週末4月21日(金)には、約4年ぶりとなる大阪公演が開催される。

<Scott & Rivers ニマイメデショウ>

2017年4月18日(火) 東京・渋谷WWW X (終了)

2017年4月21日(金) 大阪・Music Club JANUS
[問]大阪公演: キョードーインフォメーション 0570-200-888

2ndアルバム『ニマイメ』

2017年4月12日(水)発売
・完全生産限定盤: SICX-68~9 ¥4,000+税
※FABRICKオリジナル・イヤフォンケース付
・通常盤: SICX-70 ¥2,400+税
01. 僕らの未来
02. Doo Wop feat. キヨサク(MONGOL800)
03. FUN IN THE SUN feat. PES(RIP SLYME)
04. カリフォルニア サンシャイン
05. 風吹けば
06. ニューガール
07. 君はサイクロン
08. スコリバのテーマ
09. 本音なんだ。
10. ハミングバード
11. 変わらぬ想い with miwa
12. パンツ脱ぐ(ボーナス・トラック)

iTunesリンク: https://itunes.apple.com/jp/album/id1211562471?app=itunes&ls=1
*iTunes、iTunes Storeは、Apple Inc.の商標です。

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