【インタビュー】XERO FICTION、PIZZA OF DEATH内レーベルより2ndアルバム発表「ハードコアもポップも同列」

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XERO FICTIONが3月22日、2ndフルアルバム『I Feel Satisfaction』をリリースした。同アルバムはPIZZA OF DEATH内レーベル“Jun Gray Records”第三弾アーティストとして放たれたもの。XERO FICTIONは2014年に同レーベルよりリリースされたオムニバス盤『And Your Birds Can Sing II』にも参加しており、満を持してのフルアルバムとなる。

◆「World」ミュージックビデオ

XERO FICTIONにとってフルアルバムは、自主レーベルよりリリースした『The Very Best of XERO FICTION』以来、約1年ぶり。タイトル通り前作はそれまでの音源に未発表曲を加えた集大成だった。そして2ndフルアルバム『I Feel Satisfaction』だ。ポップでカラフルな音楽性は変わらず、より広がりと奥深さをみせたサウンドは継続的に連絡を交換しているJun Grayによるアドバイスに拠るところも少なくないという。

名古屋ハードコアシーンを拠点とするコウイチロウとハルカが結成したXERO FICTIONが、現在の5ピースに至るまでの経緯や音楽性、楽曲制作と驚きのレコーディング方法をはじめ、Ken Bandのベーシストにして、女性ボーカルバンドに特化したJun Gray RecordsのレーベルオーナーJun Grayとの出会いなどについて、じっくり訊いたロングインタビューをお届けしたい。ちなみにメンバー5人揃ってのインタビューは今回が初となる。

   ◆   ◆   ◆

■ハードコアだけっていう
■閉鎖的なシーンではない

──XERO FICTIONは、ハードコアバンド-Reject-のギタリストだったコウイチロウ(NOT REBOUND / GASOLINE / ex.-Reject-)さんとハルカさん(ex.-REJECT-)を中心として2012年に始動したということですが、音楽的なヴィンジョンは当初からありました?

コウイチロウ:俺が-Reject-を抜けて違うことをやろうと思ってたときに、ハルカも同じことを考えてたみたいで。だったら、新しいことを始めようか?ってスタートしたのが、XERO FICTIONなんですよ。ハードコアな-Reject-とは逆の音楽をやろうっていうのは、そのときに話してたと思う。

ハルカ:それまでと同じことをやっても意味がないし、つまらないから。だったら、まったく違うことをやったほうが楽しいんじゃないかなって。

──それって、つまりポップということですか?

コウイチロウ:そう。ポップな感じは前から好きだったし。たくさんのバンドがいるなかで自分たちの個性を出そうとしたときに、ハードコアという括りで考えるのは止めようと思ったんですよ。もっと広く音楽を捉えたところでやりたかった。たとえば、地元・名古屋や豊田のREALITY CRISISとか九狼吽とかが俺らの直接の先輩なんだけど、ハードコアシーンでは世界的に名前が知られているバンドじゃないですか。そういう先輩たちは、互いに切磋琢磨してて、“お前らがこれをやるんだったら、俺たちはこれをやる”みたいな。

──それこそパンクとかロックの本質ですよね。オリジナリティを追求するという。

コウイチロウ:愛知県のパンクシーンっていうのは、そういう個性的なバンドが多くてね。俺も、そういう人たちの活動を見ているから、異質なものをやるという目的とか動機が、最初からあったんだと思う。

▲2ndフルアルバム『I Feel Satisfaction』

──とはいえ、ハードコアというシーンのスリルとかスピード感と、ポップとはベクトルが異なるもので。その大きなサウンド的振り幅の根底には何があるんでしょう?

コウイチロウ:俺ら世代はネットも発達しているから、いろいろな音楽を聴ける環境にあったし。だからハードコアもポップも同列なんですよ。

ハルカ:それに、シーン自体がハードコアだけっていう閉鎖的なものではないので、XERO FICTIONの音楽性も受け入れられるっていうか。

コウイチロウ:学校で言えば、“校則がゆるい”みたいな(笑)。恐い人たちばっかりだけど、“いいね、その切り口”って嬉しがってくれてるし。

──名古屋ハードコアシーンの懐の深さと、メンバー個々の広い音楽的素養が現在のスタイルを生んだ要因のひとつでもあったわけですね。

コウイチロウ:意外と同じ世代にはそういう振り切ったバンドがいなくてね。俺とハルカとフートンはパンク芸歴が長いんですけど、中学とか高校からずっと一緒にいて。この3人は、そういう部分で目立ちたいと思ったタイプかな。

──-Reject-でギタリストだったハルカさんが、ボーカル&キーボードとしてXERO FICTIONをスタートしたのはポップという音楽性が大きいんですか?

ハルカ:まず、-Reject-で1曲だけ私が歌う曲があったんです。それがアルバムの最後に入っているカバー「Amsterdam」(原曲:Etiquette Mona)で。その感触もあって、“新しいバンドのボーカル、いけるんじゃない?”みたいな話になり。

コウイチロウ:ただ、“立ちボーカル”っていうのだけは、なんか気持ち悪くて(笑)。ま、いいんだけど、“ちょっと見てられないだろうな”と(笑)。

ハルカ:はははははは!

コウイチロウ:それにハルカのボーカル&ギターっていうのも簡単に想像できて、普通過ぎるように思えて。だったら、“鍵盤弾きながら歌ったら、目立つんじゃね?”みたいなところから始まったのが、ボーカル&キーボード。そういう、見た目の部分でバンドのカタチがつくられていった(笑)。

ハルカ:幼稚園のころから中学校まで鍵盤は習ってたので、10年くらいは弾き続けてたんです……上手くはないですけど(笑)。

──ポップバンドのサウンドバリエーションとして考えるとキーボードは必需だと思いますし、女性ボーカルだからこそポップが映えるということもありますよね。

コウイチロウ:そうそう。

◆インタビュー(2)へ
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