【ライブレポート】サンタナ、盛岡からジャパンツアー開幕

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約4年振りとなるサンタナ来日公演のジャパンツアーが遂にスタートした。初日を迎えた岩手県盛岡市においては、初めての公演となる。会場には長年の洋楽ファンと思しきオーディエンスが圧倒的多数を占めている。女性も多く、ちらほら親子組らしき人達もいる。皆が公演を心待ちにしていた雰囲気がじわじわと伝わってくる。

◆サンタナ画像

開演時刻を10分ほど回り、BGMで流れていたドアーズの「ハートに火をつけて」が終わって、ついにステージがスタートした。シンディ・ブラックマン・サンタナの打ち出す熱いリズムが会場に響きわたり、続いてアンディ・バーガスとレイ・グリーンのボーカル2人がステージに登場するやいなや、観客をあおり始める。余りにもノリが良いラテンのリズムと雰囲気に一気に包まれ、コンサートが始まって30秒も経たないうちに観客は総立ちだ。


ラテンなビートと音楽に満たされた会場はさらにヒートアップするばかりで、外はまだまだ花冷えの盛岡だが、会場はまるで真夏のビーチかパーティー会場のような盛り上がりをみせている。いても立ってもいられない嬉しさ満杯の感覚に包まれているようで、観客全員がとても幸せそうな表情をしている。

今回のツアーは、カルロス・サンタナの他に、サンタナの奥様・シンディ・ブラックマン・サンタナ(Dr)、ベニー・リートヴェルド(B)、カール・ペラーソ(Per)、アンディ・バーガス(Vo)、トミー・アンソニー(G/Vo)、デイヴ・マシューズ(Key)、パオリ・メヒアス(Per)、レイ・グリーン(Vo)というラインナップだ。

バック・スクリーンには演奏曲にちなんだ映像が映し出されていた。世界各国の仏像や遺跡、またアフリカの人々のダンス、リズム等々、それらはサンタナからのメッセージでもあるようで、サンタナの音楽世界がぐっと身近に感じられる。時に会場のオーディエンスも映し出され、アンコールではあのウッドストックの映像が流れた。現在のサンタナ自身の映像とクロスするのも面白い。



ナマ音の洪水に身をゆだねることで周りとの一体感を感じるという、純粋な魅力にあふれる素晴らしいライブだった。サンタナ・バンドのメンバーはそれぞれが個性的なプロフェッショナルであり、彼らの演奏はぐいぐいと我々をその世界に引き込み、観客は全員、いつの間にかサンタナ・ワールドの虜になっていた。サンタナは世界的ヒットメーカーでもあるけれど、曲を知らずとも感動を覚えるであろう、約2時間10分に及ぶ充実のライヴだった。誰もが腰かけることなくリズムに合わせて身体を揺らし続けていた。

演奏曲(一部)
・マリア・マリア
・ブラック・マジック・ウーマン
・僕のリズムを聞いとくれ
・スムーズ
・哀愁のヨーロッパ

御年70歳になるサンタナのパワーには圧倒されるばかりで、デビューから半世紀も変わらない音楽に対する情熱・スピリットがあるからこそ、サンタナの音楽は常に変化し続けているのだ。「衰えを知らない」どころか、若々しくすら感じるサンタナの妥協しないスゴさにカンパイだ。また盛岡で演奏してほしいし、ぜひサンタナのライヴを未体験の人にこそ勧めたいライヴだった。



写真:Reiichi Saito

サンタナ・ジャパンツアー


2017年4月22日(土)
@盛岡市民文化ホール
17:00 open/17:30 start

2017年4月24日(月)
@大阪市中央体育館
18:00 open/19:00 start

2017年4月25日(火)
@名古屋国際会議場 センチュリーホール
18:15 open/19:00 start

2017年4月27日(木)
@日本武道館
18:00 open/19:00 start

◆ツアー情報
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