【インタビュー】MOSHIMO、大成長の裏で「最近ずっと戦闘モード。闘志に燃えてる」

■ 最近、驚かれることも多いんです
■ ポップなバンドだと思って呼ばれて、「すごいロックバンドですね」って

▲ミニアルバム『触らぬキミに祟りなし』

── 『触らぬキミに祟りなし』はその一つの結論であり、次へのステップになる1枚。そしてライブも途切れなく、最近めちゃめちゃ多くないですか。

一瀬：多いですね。

岩淵：2月から、やばかったよね。レコーディングしながらで。でもそのおかげで見えてきたものは大きいと思います。いろいろ対バンさせてもらって、人のライブを観て思うことも多かったし。

一瀬：うれしいことに、いろんなバンドさんからお誘いをもらうことが多くて。バンドじゃない世界の人たちからも声をかけてもらって、シンガーの方とかアイドルっぽい方とか、ジャンルレスな方々に受け入れてもらってるのかなと。

── その立ち位置、いいと思う。7月からのワンマンツアーでは、どんなことをやってくれますか。

一瀬：曲の幅が増えてきたので、足りないものを足していくんじゃなくて、いいものを選んでいく作業がやっとできるんじゃないかというのが楽しみです。あと対バンの時は、コール＆レスポンスとかMCとか、細かいチェックポイントを頭に入れてやってたんですけど、ワンマンはその場で起きるハプニングみたいなものも起こしていけたらいいなと思います。

本多：今やっとMOSHIMOらしさが、幅広くいろんなジャンルに受け入れられていると自分でも思うので。「MOSHIMOを呼んだら面白いんじゃない？」と言われるようなバンドになりたいと思ってます。

▲本多響平（Dr）

一瀬：最近、驚かれることも多いんですよ。ポップなバンドだと思って呼ばれて、「すごいロックバンドですね」って言われたり。

岩淵：「元からじゃい！」って言いたくなるけど。

── うははは。言っちゃえ言っちゃえ。

一瀬：名言があるんですよ。

岩淵：やめてー。恥ずかしい！

一瀬：この間スタジオで、新しいアレンジを考えていたんですよ。アコースティックなんだけどロックな感じの、すごくいいアレンジが出来上がって。その時彼女が、“体からロックがにじみ出てるからね”って。

岩淵：冗談ですよ！　でも気持ちの面ではその通りで、最近ずっと戦闘モードというか、闘志に燃えてるというか。だから毎日楽しいんですよ。絶対ほかのバンドよりも最高のドライブの音を出してやる！とか、めっちゃ燃えてて。

一瀬：最近、機材にこだわってるよね。ボーカル＆ギターにしては、足元（エフェクター）がすごくでかい（笑）。普通はスイッチャーとか使わないんですけど、スイッチャー踏みまくり。

岩淵：最近ディストーションを買ったんですけど、こいつのポテンシャルを出し切れてないみたいな。こいつの「猫かぶる」で使う時の音色はわかったけど、「触らぬキミに祟りなし」で使う時の、ハイファイで肌理の細かい歪んだサウンドがほしいと思った時に、どう出すんだろう？って探してる最中です。楽しいですね。

宮原：スタジオでみんなで休憩してて、パッと戻ったら、かわいらしい感じの女の子がゴリゴリの音を出していて。

▲宮原颯（Ba＆Cho）

本多：女子が出す音じゃない（笑）。

岩淵：本当はディストーションよりも、オーバードライブのほうが好きなんですよ。歪みの空間があって、バリバリしとっても色気があるの。わかる？　「そのドライブ感、ドラマチック！」みたいな、あれってオーバードライブにしか出せんと思っちゃう。でもディストーションがほしい時もあって…「なんすか、歪みのその細かい隙間！」みたいな。あれを明確に出せた時の、「うわ、今日の私、めっちゃ良くない？」みたいな感じがほしい。

── ロックだなあ。MOSHIMOは最高にロック。

岩淵：その上で、いかにピッチよく言葉をスパン！と届けるか。そのサウンドが4人で揃った時が……MOSHIMOらしさって何なんだ？っていう話だと思うんですけど、ロックでポップで、歌詞がちゃんと聴けて、サウンドはみんなでこだわって、まとまっているという、そういうものを追求することだと思いますね。

取材・文◎宮本英夫
ライブ写真 撮影◎佐藤早苗

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