【連載】Hiroのもいもいフィンランドvol.42「ポップロックが好きな方に聴いてもらいたいバンドThe OHOインタビュー」

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2009年のフィンランドフェストで来日したカルメン・グレイを覚えてますか?その一部メンバーが結成したのがThe OHO(ザ・オホ)というちょっと変わった名前のバンド。ヘルシンキのOn The Rocksであったデビューアルバム発売記念ライブに招待を受けいってきました。そのライブ前にラッペ、ペテ、ラレの3人が外の暴風雨とは裏腹にリラックスした雰囲気の中インタビューに答えてくれました。


──まずはあなた達のバンドThe OHOを紹介してもらえますか?

ラッペ:まず最初にペテとラレと3人でバンドを結成して、2013年に初めての曲を作り上げた。そのあとJ.J.とレーオが加わったんだ。まずJ.J.が加入した後、2年ぐらいかかってアルバムを作り、最後のほうの段階でレーオがもう一人のギタリストとして加わり、少しづつ完璧なものとなった。

──びっくりした時などに思わずOho(オホ)って言葉がでる時がありますが、このバンド名The OHOの由来は?

ラッペ:あぁ、それは英語のインタビューでも聞かれて、どう説明しようかと思ったよ。紙にいっぱい候補のバンド名を書いてみて、この名前がいいなと思ったんだ。それでこの名前に決めた。

──バンド結成当時は3人で歌詞がフィンランド語の曲を歌っていたと思うんですが、なぜ歌詞を英語に替えたのですか?


ラッペ:1曲だけフィンランド語で作ってみたんだけど、やっぱり英語はインターナショナルな言葉で、どこに行っても伝わるからね。これまでも英語の曲を書いてきていたから、英語のほうが自然な感じでぴったりくるし心もこもるんだ。

ペテ:最初はフィンランド語で試してみたんだけど、結局はこれまでやってきた英語にもどったね。

ラッペ:その時点ではまだ自分のアイデンティティーを探していた時期なんだ。でも結局元の英語にもどったってわけだ。

──イギリスやアメリカ、さらにイタリアでもラジオオンエアーされていましたが、外国ではまだ無名のあなた達の曲がどうやって外国のラジオでオンエアーされたんでしょう。

ラッペ:俺たちのレコード会社がとてもうまく売込みしたからだよ。いつどの番組でオンエアーされるかラジオ局からメールが届いてわかるんだ。だからあらかじめオンエアー情報がわかるわけだ。日本でもオンエアーしてもらえたら素晴らしいな。

──The OHOはどんなタイプの音楽ですか?

ラッペ:ポップ色のあるロック。ポップロックだ。それぞれが前にいたバンドカルメン・グレイやザ・ブラック・リーグから影響受けてるのはもちろんだが、このバンドを始めたころはフー・ファイターズの影響を受けたよ。デビューアルバムに入ってる曲で「All My Life」はフー・ファイターズが頭にあった。ちょうど最初の頃、誰か影響受けたバンド名を聞かれたらフー・ファイターズだなという話をしてたんだ。タイプが少し違うとは思うけど、俺たちみんな好きなバンドだ。

ペテ:でも外国のラジオ局でオンエアーされて、俺たちの曲は独特のものがあるといわれた。たぶんそういった国の人達にはそう感じるんだろう。

ラッペ:アメリカ人にはエキゾチックだって言われたことがあるよ(笑)。





──一部のメンバーはカルメン・グレイで来日したことがありますが、日本はどんな印象が残りましたか?

ラッペ:素晴らしかった。心の底からまた行きたいと思う。ライブで俺たちをどんなに受け入れてくれたかが今でも忘れられない。とっても光栄に思う。

ペテ:俺には人々の礼儀正しさが印象に残っている。それと俺たちのこと、例えば家族のことまで皆知ってたりして、それはいい意味にポジティブでもあり、ちょっと怖くも感じた。音楽以外にも他のことにもとっても興味を持ってくれているってことに気がついた。それからプレゼントをいっぱいもらったのはびっくりした。フィンランドでは慣れてないことだったからね。そのプレゼントはちゃんととってあって使ってもいるよ。例えばおちょことか。それでシュナップスを飲んでるよ。

──特に印象に残ったプレゼントとかありますか?

ペテ:時間をかけて作ってくれたもの、例えばイラストとか、ハンドメイドのものとか。時間をかけて作ってくれたってのがとっても嬉しく感じた。

ラッペ:バンド名が入ったウチワ。自分で作ってくれたってのが素晴らしい。今でも使ってるよ。

──ラレはまだ日本に行ったことないですよね?日本と聞いて一番に思い浮かぶものは?

ラレ:ハノイ・ロックス。昔ハノイ・ロックスが日本に行ったってきいて当時とってもすごいことに思えてね。そうやって音楽を通じて日本が思い浮かぶんだ。

──デビューアルバム『Shakespeares and Waterfalls』はフィンランド国内で発売されたばかりですが、その自分のデビューアルバムを手に取った時の感想は?

ラッペ:とってもハッピーだったし、皆で作り上げたもので誇りに思えた。最初は何もアイディアもないところからスタートして、自分たちのアイデンティティーを見つけだし、それが1枚のアルバムに詰め込まれてるわけで、とっても嬉しく思う。

──デビューアルバムが発売になり、次の目標は?

ラッペ:う~ん…やってくるものをもちろん受け止めるが、外国でライブがしたい。夏至祭にはタリン(エストニア)でライブ予定が入っている。

ペテ:エストニアでも発売になるから、夏至祭にはタリンでライブだ。

ラッペ:もうちょっと遠くにも行きたいと思う。どのように受け止めてもらえるかによると思うけどね。それから日本でも俺たちのアルバムが発売になるといいな。


──この後の予定は?もう次のアルバム制作とか考えてますか?

ラッペ:今のとこはっきりはわからないので、まずはタリンのライブをやってからだな。

ペテ:新しい曲もできてはきているんだ。このデビューアルバムはアルバムジャケットを含めて、ほぼ自分たちで作り上げてとっても誇りに思っているよ。

──アルバムジャケットは誰がデザインしたのですか?

ラッペ:俺の5歳の娘。保育園で描いた絵をレーオが写真撮って、これいいんじゃないかって決まったんだ。



The OHO
ラッペ・ホロパイネン(Lappe Holopainen) - ヴォーカル & ギター
ペテ・シルキア(Pete Sirkiä) - ベース & バッキングヴォーカル
レーオ・ティーアイネン(Reeo Tiiainen) - ギター & バッキングヴォーカル
ユホ・パーッコネン(Juho Pääkkönen) - キーボード、バイオリン& バッキングヴォーカル
ラレ・ティーアイネン(Rale Tiiainen) - ドラム


一見ラッパーっぽい外見とは裏腹にとても爽や感のあるポップロックです。カルメン・グレイを知っていたらなんだか懐かしいサウンドにも思えます。このThe OHOのデビューアルバム『Shakespeares and Waterfalls』フィンランド本国の他これまでにイギリス、ドイツ、フランス、オランダ、スイス、スウェーデン、エストニア、中国でも発売されていて、Amazonなど日本のネットショップでも購入可能です。まずは聴いてみてください。



取材&文:Hiro
写真:Hiromi Usenius

◆【連載】Hiroのもいもいフィンランドまとめページ
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