身に纏う繊細な空気感としなやかな歌声が魅力の蓮花が5月10日、ニューシングル「白雪」をリリースする。TVアニメ『信長の忍び〜伊勢・金ヶ崎篇〜』主題歌に起用されている本作は、白雪をも溶かす燃えさかる炎のような熱い恋心が綴られたナンバー。これまでの柔らかな世界観とは趣を異にした、一種激しさも感じさせる、新境地に踏み込んだ曲だ。

◆「白雪」動画

また、2016年10月1日の初単独ライヴ<蓮花 〜Live Voice #0〜>で初披露し、音源化が待望されていた「Gemini」もカップリングのひとつとしてここに収録。同曲でも赤裸々な心情が吐露されており、よりリアルな方向に世界がぐっと広がった1枚になっている。そんな意欲作について、蓮花が語ってくれた。愛すべき“アナログ人間”の一端も垣間見えたインタビューをお届けする。

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■幼い頃の記憶と、一番好きな句
■曲との出会いが合致した

──TVアニメ『信長の忍び〜伊勢・金ガ崎篇〜』の主題歌にもなっている新曲「白雪」は、今までの柔らかな雰囲気とはだいぶ違う、秘めた熱い想いが表現された曲ですね。

蓮花:そうですね。この曲って“白雪、燃ゆる心解かして…”という歌詞から始まるんですけど、まずメロディを聴いた瞬間に、“白雪”という4文字が浮かんだんです。で、満開の桜が咲いているところに雪が降っているイメージ……実際には桜が満開の時期に雪は降らないと思うんですけど、その絵が浮かんだので、桜と雪が融合しているような美しい情景を、最初の一言で思い浮かべてもらえるような曲にしたくて歌詞を書いていきました。

──情景は美しく儚いけれど、ここに込められた恋心は切なくも熱いですよね。

蓮花:これは『信長の忍び』の主人公・千鳥が信長に対して恋心を抱いたらどんなふうになるかな?っていう自分なりのストーリーを考えて。そこに自分が恋をしたときの気持ちも重ねていきました。


──蓮花さんも恋をすると、この歌詞のように、一途になるほうなんですか?

蓮花:歌詞にもあるとおり、すぐには伝えないですけどね、相手には。秘めてるタイプかもしれないです。

──秘めたまま、相手に伝えずに終わっちゃったり?

蓮花:いや、じっくり時間をかけて想いを綴ったり……手紙を書きたいタイプです。

──メールやLINEよりも、手紙で。

蓮花:メールとか機械で書いたものは伝わらないと思っているので。一応、スマホは持っているんですけど……一応(笑)。仕事でちょっと使うだけなので、ほとんど電池が減らないという(笑)。

──友達ともLINEとかやらないんですか?

蓮花:LINEは可愛いスタンプがあるので、たまにポンポンと送ったりはします。でも何か用事があるときは電話で話すことが多いですね。私は古いというか、アナログ人間なんです(笑)。

──なるほど(笑)。で、この「白雪」の歌詞には古語も使われていて。それも情景の美しさを倍増させているなと思いました。

蓮花:そこはすごくこだわったところでもあります。私は、古語ってなんて美しいんだろうと思っていて。今って言葉遣いが変わってきてるじゃないですか? ヘンに省略されたり。若い方が使っている言葉とか、意味すら分からないものがあったりして、私は全然ついていけないんですけど(笑)。昔の言葉……言葉に限らず、昔の人の仕草とか昔の化粧品とか道具とか、歴史あるものって美しいなと思うし、すごく惹かれるんですよね。なので、そういうものをここに反映できたらなと思って、今回、古語を使いました。

──ただ、古語ってある程度馴染みがないと、歌詞に使おうという発想にならないと思うんです。蓮花さんは日頃から古文とかに親しんでいるんですか?

蓮花:小さい頃、百人一首をやっていたので、その影響がかなり強いと思います。小学校時代、遊びの一環として休み時間に百人一首をやるグループがあって、そこで私もやってたんですよ。で、先生の読み上げる上の句と下の句が自然と頭に入っていて。私は小野小町の“花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに”っていう句が一番好きなんですけど。

──和歌も“花”が入っている句がお好きなんですね?

蓮花:そうなんです(笑)。で、今回の曲を聴いたときに、その句がスッと出てきて“あ、これ書きたい!”と思って。幼い頃の記憶と、一番好きな句と、曲との出会いがこういうタイミングで合致するとは自分でも思っていなかったので、書けたときは嬉しかったです。

──あと、この曲は歌詞もそうですけど、歌い方も今までとは違いますね?

蓮花:そうですね。裏声と地声を行ったり来たりしていて。そういった歌い方も含めて、今までとは違う新しい表現ができた1曲になったなと思っています。

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