ザラ・ラーソン、脅威のパフォーマンスでオーディエンスを圧倒

5月11日（木）、現在来日中のザラ・ラーソンがH&Mとコラボした一夜限りのスペシャル・ライヴ・イベント「Zara Larsson ＞＜ H&M MUSIC NIGHT LIVE」に登場、H&M渋谷店1Fの特設ステージでパフォーマンスとQ&Aトーク・ショーを行なった。

◆ザラ・ラーソン画像

ザラは5月3日（水）に世界デビューを飾ったアルバム『ソー・グッド』の国内盤をリリースしたばかり。店内はそのアルバムのジャケットでも基調でもあり、「Zara Larrsson ＞＜ H&M」コレクションのテーマカラーであるホット・ピンクが基調となった内装が施され、あちこちに「ザララーソン X HM」のロゴが映し出されている。ザラは、ショッキング・ピンクのサイハイブーツとカラフルな模様を施したオーヴァーサイズのGジャン、白いビスチェとホットパンツという、おヘソを覗かせながらも健康的で爽やかな出で立ちでステージに現れた。

1曲目の「ネヴァー・フォゲット・ユー」から、圧巻の歌唱力と声量で会場を圧倒、2人のダンサーを両脇に引き連れて、ダンスも激しければ、歌も全身全霊を捧げるかのようにパワフルだ。あまりの迫力に皆呆然と一瞬立ち尽くしたのち、割れるような歓声が会場に響き渡った。

「ダイスキ」などの日本語を交えたMCで一旦息を整えた後に続いたのは「エイント・マイ・フォールト」。これまた激しいコレオグラフィ・ダンスを展開するが、綺麗に見せるというよりも、まるで全身を駆使しての感情表現だが、激しく動きながらもその歌唱は全くブレることがない。完璧なリズムとピッチで桁違いのボーカルスキルを見せつける。


3曲目の「ホワット・ゼイ・セイ」を歌い始める前には、「他人のネガティヴなコメントなんて気にしちゃだめ。学校とかでも、そういうのってあるでしょ？でも絶対に自分を信じて」と歌に込めたメッセージを伝え、伸びやかな歌声でオーディエンスを優しく包み込む。続いて披露したアルバム・タイトル曲の「ソー・グッド」では、一転してキレのいい調子で快活さをみせ、コブシを回した中域から伸びやかな高域への移行が驚くほどスムーズで、その上げ下げを繰り返す歌唱はまるでアクロバットのような俊敏性だ。ラストは、世界に彼女の名を知らしめたヒット曲「ラッシュ・ライフ」で大団円、ポジティヴなムードで会場は熱狂の連続となった。



第2部のQ&Aトーク・ショーではLiLiCoがMCとして登場し、ファンから募られた様々な質問がザラに投げかけられた。「歌手になっていなかったら？」という質問には「ソングライターとして音楽業界で働いていたかな。でも、先生になっていたかも」と、「好きなアーティストは？」という質問には「ビヨンセ」と即答、迫真のパフォーマンスの後だけに、誰もが納得した回答だった。

この日ステージで着用していたブーツやGジャンが、ザラ本人がH&Mとコラボした限定カプセル・コレクション＜Zara Larsson ＞＜ H&M＞の一部であることも明かされた。普段なゆったりとしたスエットが好きと言ったファッション・トークで盛り上がり、オシャレ好きな女の子らしい素顔も覗かせた。

イベント中「アリガトウ」「アイシテマス」といった日本語でオーディエンスに話し掛け、前列のファンに自分の飲んでいたペットボトルの水をあげるなど、素朴で気取らない人柄も魅力的だったが、なにより19歳とは思えない堂に入ったパフォーマンスと並ならぬ歌唱力に圧倒され続けた一夜となった。8月に開催される＜サマーソニック2017＞でのステージが楽しみだ。





◆ザラ・ラーソン・オフィシャルサイト