世界最速試聴、コーネリアス10年半ぶりALを最強の環境で聴いた

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先日、有明のパナソニックセンター東京にある“テクニクスリスニングルーム”にて、6月28日に発売されるコーネリアスのアルバム『Mellow Waves』の世界最速試聴会に参加した。

今作『Mellow Waves』は、オリジナルアルバムとしては2006年発売の『sensuous』以来の作品だ。つまりコーネリアスにとってテン年代初のアルバムであり、まさに待望作と言える。ハイレゾ音源を試聴できるこのリスニングルームでそんな注目作の試聴をするというのだから、とてもスペシャルな機会である。レコード会社の担当者からは、「最強の環境で最高の音楽を聴いてください」というアオリと共に呼び込みを受けていたが、そのハードルを飛び越える貴重な体験となったことをまず述べたい。

▲アルバム『Mellow Waves』

もともと試聴会とは、非常に高い集中力で音楽と対峙するシーンだが、これほど深く音楽に没入し、覚醒感を味わうチャンスはそう多くはないと思う。最高級オーディオシステム「Reference Class R1 Series」によって放たれる一音、一声、リズム、ビート、ハーモニー……クリエイティビティ溢れるそのすべての表現に、自分の神経が研ぎ澄まされていくのを感じた。M1を飾る「あなたがいるなら」から、坂本慎太郎を作詞に迎えた印象的で意味深なリリックが、スローテンポのなかで脈打つように、圧倒的に、耳に届く。あまりにもダイレクトに「音楽」が聴こえてくるものだから、思わずドキッとしてしまった。



1曲1曲、全曲にわたり解説したいところだが、実際の音源をぜひ楽しみにしていただきたい。もう少し語らせていただくと筆者としては、たとえば、パーカッシブなカッティングギターの小気味よさや、雄大な和音に対してさまざまなサウンドがふいに出入りするような面白みがとてもたのしく、それに、まるで天女が速弾きで奏でているようなウワモノのあまりにも美しい高揚感に心震えるという場面もあった。試聴後のアルバム全体の印象としては、ロウの素晴らしさと、端々から感じられたウォームな感触が残っている。もちろん、これから何度聴いても新しい発見がまだまだあるのだろう。

会場にもアルバムからの先行シングル「あなたがいるなら」「いつか / どこか」のアナログ盤が掲げられていたが、まずはこの2曲からぜひチェックしてみて欲しい。「あなたがいるなら」のミュージックビデオも公開されたばかりだ。


取材・文◎BARKS

アルバム『Mellow Waves』

2017年6月28日発売
WPCL-12660 ¥2,800(本体)+税

1. あなたがいるなら
2. いつか / どこか
3. 未来の人へ
4. Surfing on Mind Wave pt 2
5. 夢の中で
6. Helix/Spiral
7. Mellow Yellow Feel
8. The Spell of a Vanishing Loveliness
9. The Rain Song
10. Crépuscule

SINGLE「あなたがいるなら」 (アナログ)

2017年04月26日発売
WPJL-10041 ¥1,400(本体)+税

A1 あなたがいるなら
B1 HELIX / SPIRAL

SINGLE「いつか / どこか」 (アナログ)

2017年05月24日発売
WPJL-10042 ¥1,400(本体)+税

A1 いつか / どこか
B1悪くない。この感じ

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