【インタビュー】千歌繚乱出演バンド・PIGLOW in GLOOMY、せっかくV系バンドやるんならアートでありたい

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6月20日(火)BARKS主催ライブイベント<千歌繚乱>出演バンドへのインタビュー企画、今回はPIGLOW in GLOOMYをピックアップ。PIGLOW in GLOOMYは“囚人”をテーマに楽曲、アートワークで彼ら独自の物語を展開させている。歯に衣着せず語る、彼らの考えに触れて欲しい。

◆アーティスト写真・試聴動画

※本記事は6月20日(火)に開催の<千歌繚乱vol.12>で来場者限定で配布される「千歌繚乱 ARTIST BOOK」掲載のインタビューの一部を事前に公開するもの。「千歌繚乱 ARTIST BOOK」ではメンバーへの一問一答アンケートなど、より深い内容が掲載されている。

   ◆   ◆   ◆

■せっかくヴィジュアル系というジャンルにいるんだったら
■しっかりとバンド自体をアートだと捉えたほうが楽しい

――新しいアーティスト写真が公開されたばかりですが、前回の可愛いイメージとまったく違う印象になっていますね。

つらら(Ba):前回はアリスのお茶会のようなイメージで“夢の中”を表現、今回は囚人のイメージを前面に打ち出したその夢から覚めた“現実”を表現しています。

――囚人が現実?

終(Vo):ありがちなコンセプトバンドみたいに思われるのは嫌なんですが、僕らは“怖いおじさん”に囚われた子どもたち。その子どもたちの心情や物語を楽曲を通して描いています。ちなみに“おじさん”のモデルはナチスの将校で、アウシュヴィッツに勤務していた医師のヨーゼフ・メンゲレ。第二次世界大戦の時代に「死の天使」とも言われた人物です。


――ヨーゼフ・メンゲレと言えば、数々の恐ろしい人体実験を行ったという話がありますね。

つらら:彼にとってある種の人間は実験の材料でモルモットや豚のような家畜のような存在で。僕らのバンド名「PIGLOW in GLOOMY」もそこから来ています。

――みなさんが描いている世界のことをもっと知りたいです。

まとい(Gt):前作は“おじさん”に絵本を読ませてもらい夢の世界に行ったというのがテーマで。それにあわせてミニアルバム『むくあ』をリリースしたんですが、この作品もひとつの物語になっています。一曲目が「-ぃりぐぢ-」、二曲目が「ぼくのわんだーらんど」、三曲目が「あわれな「こねこさん」 」と続き、最後に「むくあ」という曲で構成されていて、入口から始まって悪夢で終わる…というコンセプトアルバムになっています。

終:アーティスト写真や写真を発表するのにもひとつひとつ物語があるので、コンセプチュアルなバンドだと思いますね。世界観って言葉は、めちゃくちゃ嫌いだから使わないけど。

――PIGLOW in GLOOMYさんにしか表現できない世界ですね。

終:最近ありきたりなバンド多いじゃないですか。黒いエナメルの衣装着てカッコつけてるけど、結局歌っているのは自分が絶対に経験していないような恋愛のことだったり。ライブでも言うことは「頭振れ」だけで、自分の化粧崩ればっかり気にしてるみたいな。カッコつけるのもいいけどせっかくヴィジュアル系というジャンルにいるんだったら、しっかりとバンド自体をアートだと捉えたほうが楽しいじゃないですか。

▲終(Vo)

――ヴィジュアル系は衣装やメイクも込みで音楽や自分たちの主張を表現できるのがいいところですよね。

終:そう思います。本当は他のバンドを観て思ったことなんて言わないほうがいいのかもしれないけど、僕らはいい子ちゃんバンドじゃないからね(笑)。

つらら:僕はリスナーとしてはヴィジュアル系の音楽に全然興味がないから、他のバンドがどうとか今のヴィジュアル系シーンはこうだとかどうでもいいんですけど、ひとつ言えるとしたらこの界隈のバンドマンは嫌いですね。

まとい:僕はつららとは逆でX JAPANさんやLUNA SEAさんばっかり聴いてきたからヴィジュアル系は好きです。自分がプレイヤーになって思うのは、世界観や体裁ばかり気にしてかっこつけてたってしょうがないでしょ、ってことかな。

――現在進行形でヴィジュアル系シーンで活動するみなさんだからこそ感じることがありそうですね。

終:みんなワンマンライブと言えば背徳となんとか、とか終わりがどうたら、とかかっこいい単語を使ったタイトルを打ってますが、うちはそういうのつまんないと思うんで平仮名にしたりね。先月5月に開催した2ndワンマンライブも、タイトルは<はとぺんち。>でした。

――<はとぺんち。>とはどういう意味ですか?

つらら:「歯とペンチ。」。歯をペンチで抜くことです。最初に話した“おじさん”の実態を知ればいろいろイメージが膨らみませんか。

――なるほど。平仮名だけだとわかりませんでした。確かについつい気になってしまうタイトルですね。当日の感想も聞かせてください。

つらら:ワンマンだと他のバンドマンがいなくて楽屋は広いし快適でした。

まとい:当日は38℃の熱があって体調不良だったんですが、そんな事忘れてしまうくらい熱いワンマンでした。

終:はとぺんちできたと思います。

◆インタビュー(2)へ

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