【インタビュー】DJ KRUSH「持っているものを下の世代に与えるのは惜しまない、逆に彼らから刺激を受けて先に進める」

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DJ KRUSHには90年代から何度もインタビューをしてきた。そして、それは毎回、気持ちの良い緊張感を伴うものだった。今回、自身初となるラップアルバム『軌跡』を制作しての、このインタビューでは、これまでよりちょっとだけ違う空気が流れているのを感じた。少しリラックスした、と言えばいいだろうか。それは、独りで作ったのではなく、ラッパーたちとのやり取りで作り上げられたアルバムだからだと、話を訊きながら次第に感じたのだった。この録音を楽しんだことが伝わってきたのだ。敢えてヒップホップとラップからは離れて、インストのビートで海外に出て行き、回り道をして、またヒップホップにも向き合う時もあり、そしてビートに戻り、そんな軌道を描いてきたDJ KRUSHの歩みが、現在の日本語ラップと交わったのだから、それは一筋縄ではいかないだろう。DJ KRUSHによる日本語ラップの再発見は、予想以上にスリリングで、そして楽しいものだったと、このインタビューからも伝わることと思う。

◆DJ KRUSH 画像

■日本語のラップでアルバムを作りたい
■その夢にけりを付けたかった

──なぜいまラップアルバムだったのでしょう?

DJ KRUSH 日本語のラップだけでアルバムを作りたいというのはずっと言ってたことだから。時代も流れていて、日本のヒップホップも知らないうちにこんなに大きくなっていて、俺のことを知らない若い子たちもいっぱいいるし、かつてクラッシュ・ポッセをやったときは(日本のヒップホップは)まだこんなに大きくなくて、デモテープ作ってレコード会社に持っていってもうまくいかなくて。その後、一人で歩み続けていてふと後ろを振り返ったら、こういう状況になってたというね。でも、やっと実現できた。

──KRUSHさんがヒップホップをやっていた時代とは全然違いますよね。

DJ KRUSH 違うよね。漢くんとやったとき(※2006年リリースの『STEPPING STONES The Self-Remixed Best -lyricism-』に収録)、そういうのが来てるなというのは感じたんだけど、ヒップホップの側にはいなかったから、それっきりだった。

──KRUSHさんがこれまでアルバムにフィーチャーしたラッパーの人たちとも違うノリというか、良い意味でもっと抜けてしまっているものを最近のラッパーには感じます。

DJ KRUSH そうだね。すごくみんな個性的というかね。今回この8人は自分が一緒にやりたいなと思ったラッパーの中でも、絞りに絞ってお願いしたメンツです。


──RINO LATINA llや志人もフィーチャーされていますが、世代やシーンの違いは意識して選択したんですか?

DJ KRUSH それは意図的にやった。俺ら80年代、90年代をリアルタイムに生きてきて、今の子は知らないと思うし、そういう子にも聴いてほしいし、自分がどれだけ彼らに通用するのかというのあったしね。それに日本語のラップでアルバムを作りたいという夢にけりを付けたかったのもあったし。まあそれで『軌跡』とタイトルを付けたんですけどね。

◆インタビュー(2)
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