【速レポ】＜SATANIC CARNIVAL＞a crowd of rebellion、「夢見たステージに今立ってるよ！」

今年が＜SATANIC CARNIVAL＞初出演となる、新潟出身のa crowd of rebellion。アゲまくりのSEにあわせてステージに登場した宮田大作（Vo）は、「＜SATANIC CARNIVAL＞！ 新潟からa crowd of rebellionがやってきたぜ！」と大勢集まったオーディエンスに語りかける。続けて「お前ら、ここにいるってことは何やるかわかってるんだろうな？」と語りかけると、フロアの観客が左右に分かれ、中央に空間が生まれる。バンドは「O.B.M.A」からライブに突入し、宮田の3カウントにあわせてオーディエンスは“ウォール・オブ・デス”を始めるという強烈な幕開けとなった。

◆a crowd of rebellion画像

「O.B.M.A」も、続く「ll:α→Ω:ll（アルファオメガ）」もそうだが、a crowd of rebellionの楽曲はとにかく緩急が激しい……いや、ただ激しいというよりも、複数のジャンルが1曲に中に詰まっていると呼んだほうが正しいかもしれない。ラウドロックをベースにしつつも、J-POPやJ-ROCK、チップチューンなどを含むエレクトロなどさまざまな要素を含むフレーズが、ジェットコースターのごとく次々と押し寄せてくるのだ。ヘヴィでダウナーなブレイクダウンの次にはダンサブルなリズムが飛び込んでくるし、宮田のスクリームやグロウルに続いて小林亮輔（Vo＆G）のハイトーンボイスが鳴り響き、さらに丸山漠（G）のメロウでメタリックなギターソロまで登場する。高井佑典（B）＆近藤岳（Dr）のリズム隊はこの複雑怪奇なアレンジのボトムを支えているのだから、本当にすごいバンドだと言わざるをえない。




また、オーディエンスもこのプログレッシヴなサウンドに見事に対応しているのだから驚きだ。曲調が次々に変化していく中で、彼らは時にヘドバンし、時には激しくダンスし、時にはモッシュ＆クラウドサーフをする。「Nex:us」では再び“ウォール・オブ・デス”が繰り広げられるなど、とにかくこのバンドをめぐる環境すべてが驚異的としか言いようがない。




MCでは宮田が「今ここに立てているのは恵まれていて、幸せなこと。生きていて当たり前のことなんてない」と初出演の喜びを噛み締め、「初めて出たくせに……あのクソデカいステージに出たいな！」と隣でRIZEが演奏しているSATAN STAGEへの思いを口にした。曲中でも「幸せだ。夢見たステージに今立ってるよ！」と笑顔で本音をこぼした彼らは、「M1917」でフロアをよりカオスな状態へと導き、ステージを降りた。今回の初出演を機に、a crowd of rebellionはその楽曲のようにここから急スピードでシーンの頂点へ、そして夢見るSATAN STAGEへと駆け抜けていくことだろう。

取材・文◎西廣智一
撮影◎岸田哲平