【速レポ】＜SATANIC CARNIVAL＞Fear, and Loathing in Las Vegas、「踊れー!!」

＜SATANIC CARNIVAL＞2日目もいよいよ終盤、登場するのはFear, and Loathing in Las Vegas。

◆Fear, and Loathing in Las Vegas 画像

2015年以来、ヘッドライナーアクトとしてこの＜SATAN STAGE＞に帰ってくる。昨年は関東での初のワンマンを武道館で行ない、またエモ、スクリーモ、メタルからダンスミュージックを1曲にぶち込んだ超エクストリームなサウンドで、J-POPやお茶の間にも食い込んでいくという規格外のパワーを見せている今、そのステージへの期待は大きい。



大歓声に迎えられ、ステージに飛び込んできた6人──So(Clean Vo)、Minami(Scream Vo&Key)、Sxun(G)、Taiki(G)、Kei(B)、Tomonori(Dr)。ド派手なレスリング風(？)衣装が目を引くTaikiが、ダイナミックに観客を盛り上げ、ヴォーカルふたりもお立ち台で大きく手拍子しながらOiコールを煽り「Acceleration」でスタートしたライブは、サウンドもパフォーマンスも、盛り上がりも、マックスに振り切ったパワフルなものとなった。

Soのハイトーンがメロディアスな旋風を巻き起こしたかと思うと、ブレイクダウンから一気にMinamiのスクリームで漆黒へと突き落とし、また一気にカラフルでポップな世界まで上り詰める。何曲分もの要素を詰め込んでシェイクしたサウンドに、観客は刺激され、翻弄されて、いつのまにか熱狂している。「Jump Around」ではTaikiが縦横無尽にステージを走り、続く「Rave-up Tonight」「Meaning of Existence」「Thunderclap」を連投。マイクのコードを生き物のように波打たせながら、ステージを駆け回るMinami。彼のシャウトの間はSoが暴れまわる。他のメンバーもしかりで、ステージ上は見所が多い。多すぎる！




「今日雨を降らせてしまったのは、MCで噛んだりしている俺のせいだと思うんですよ、雨降らせてしまってすいません」。このSxunのMCにつながったのは、6月14日にリリースされたばかりの最新シングル「SHINE」。「見よう見まねでいいから歌ってくれないか」とSoが語りかける。ダンスミュージックの高揚感、爆発感、歌もののキャッチーさをあわせ持った、メロウに響かせる曲でもある。そこからの祭りソング「Party Boys」に流れるトゥーマッチぶりも面白い。

「まだまだ元気ありますか？　最初に聞いた時よりも声が小さいじゃないですか。みんな一緒に、盛り上がっていけますか！」。Sxunが再度、気合を入れたところで、終盤戦。ヘヴィなメタルコア「Crossover」でフロアをカオスにし、エモーショナルなシンガロングチューン「Let Me Hear」で一体感を掴むと、ラストは「Virtue and Vice」「Love at First Sight」で「踊れー!!」（So）とアッパーにたたみかける。嵐のように会場を飲み込んで、全力で晴れにする、最後までこの6人に翻弄されながら声をあげ、踊り続ける時間となった。


取材・文◎吉羽さおり
撮影◎岸田哲平