18歳の若きパワフルディーヴァ、デイヤがデビュー

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■自立して行動を起こして
■自分の心に従って生きなくちゃダメ

歌詞の面においては、アルバムのタイトルにもなった「シット・スティル、ルック・プリティ」がアルバム全体の方向性を決定付けたようだ。ビートに加えて、メロディ楽器が少しだけあるシンプルなトラックの上で、“Sit Still,Look Pretty=ただじっとして、可愛くいるだけなんてイヤ”とデイヤは歌う。彼女曰く、これは同世代の女性を勇気づける歌詞と言う。

「エンパワーメントがこの曲のテーマで、女性たちが自ら様々な決断をして、パワフルに、自信を持って生きられるように、元気付けているわ。私は4人の姉妹と育ったし、全員がすごく野心的で、欲しいものは積極的に自分の力で手に入れようとするタイプなの。そういう出自の人間だってことを世界に伝えて、想いを共有したかったのよ。それにこのタイトルはフレーズ自体がキャッチーで、ハッとさせるものなの。ふと耳にした時に“え、どういうこと?”って、みんな戸惑うでしょ(笑)。そういうヒネリと皮肉混じりなところが好き。でも、曲を聴いてもらえば、“単に可愛らしくして大人しくしていちゃいけないんだ!”と気付いてもらえるはずよ。男性に頼ってアクセサリーになるんじゃなくて、自立して行動を起こして、自分の心に従って生きなくちゃダメなんだって。そういう風に強く訴えかけるタイトルだから、すごく気に入っているの」

本作はこの曲に限らず、アルバムの全編にわたってフェミニストなメッセージが溢れている。「人に影響を与えられるポジションにいるのなら、ポジティブでパワフルなメッセージを伝えたい」という彼女。メディアに登場するときのファッションも、男性に媚びるようなセクシーな格好はせず、男性っぽいストリート感とクールな格好を好んでいる。このように、アメリカに暮らす10代の女性として、自然体であることを貫いている彼女のスタンスも、その歌同様に多くの人を惹きつける魅力であるのだろう。その意味でもデイヤはアメリカのティーンネイジャー・アーティストのなかでも群を抜いてアーティスティックな雰囲気を持っていると言える。

そんなデイヤは、米軍基地関係のツアーですでに来日経験がある。だが、一般のオーディエンスに向けてのライブは、<サマーソニック2017>が初だ。「お馴染みの曲もアレンジを変えてプレイするつもりよ。そうすればみんなもエキサイティングになれるでしょ?」と、サマソニでのパフォーマンスへの意気込みを語るデイヤ。その抜群の歌唱力はもちろんのこと、今後、大物アーティストへと変貌を遂げる“金の卵”の真価を、アルバムに加えて、サマソニのステージでもチェックしてほしい。

文:伊藤大輔


『シット・スティル、ルック・プリティ』

7月5日(水)発売
<日本盤CD:全17曲>
SICP-5330 2,200円+税
日本盤ボーナス・トラック3曲入
歌詞対訳・解説付

<配信:全14曲>
iTunes購入リンク:
https://itunes.apple.com/jp/album/id1191919583?app=itunes&ls=1


【収録曲】
1. デア
2. レジェンダリー
3. I.C.Y.M.I.
4. サースティー
5. ラヴ・オブ・マイ・ライフ
6. ハイド・アウェイ
7. クール
8. シット・スティル、ルック・プリティ*リード・シングル
9. トーク
10. U12
11. ワーズ
12. バック・トゥ・ミー
13. ガット・ザ・フィーリング
14. ウィー・アー
15. クレジット*日本盤ボーナス・トラック
16. ネクスト・プレーン・アウト*日本盤ボーナス・トラック
17. オール・ライト*日本盤ボーナス・トラック

◆デイヤ オフィシャルサイト(英語)
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