【レポート】テミン(SHINee)、28,000人の武道館で「初めてのソロステージへようこそ！」

テミン(SHINee)が7月1日(土)および2日(日)、日本武道館にてソロ初単独公演＜TAEMIN THE 1st STAGE 日本武道館＞を開催した。即日ソールドアウトとなった2日間の公演には、両日合わせて28,000人を動員。ソロステージを“夢”と掲げていたテミンが超満員の観客を終始熱狂させる渾身のライブを繰り広げた。

◆テミン(SHINee) 画像

会場内に入ると爽やかな香りが漂う演出が。同公演は音楽やダンスはもちろんのこと、五感で感じるライブという斬新さが開演前から伝わってきた。場内が暗転し、ライブがスタート。SHINeeのイメージカラー“パールアクアグリーン”のペンライトに包まれたアリーナ中央に、八角形の360度ステージが設置されている。4面のスクリーンにオープニング映像が流され、そのスクリーンがステージから上昇すると銃声が会場に響き渡った。




爆発音から暗闇に照らされたのは、ピストルを構えたテミンの姿だ。これに大歓声が沸き起こり、強烈なビートが印象的な「Danger」が披露される。テミンは、バックダンサーとともにクールかつキレのいいパフォーマンスを全方向の観客に見せる。勢いたっぷりの「TIGER」ではパワフルな歌とダンスを披露。レーザーが交差して火柱が立ち上る中でステージングは躍動感たっぷり。ライブ冒頭から立て続けに、スタイリッシュなカッコよさを前面に出したパフォーマンスで観客を圧倒する。

「僕の初めてのソロステージへようこそ！　僕自身もすごく楽しみにしていたステージです。(ライブ本番までは)緊張もあったのですが、このステージでみなさんが僕をもっと好きになってくれるように頑張りました。今回やりたいことがすごく多すぎて、すごく迷いました。なので、今日はその全部をみなさんにお見せしたいと思います。準備していたものを、全て表現できるように、最後の瞬間まで全力でがんばります！」──テミン

パワフルなアクション、セクシーで大人っぽいパフォーマンスなど、様々な姿を見せていくテミン。ダンスの表現力はもちろんのこと、ボーカル面でも歌詞の世界観をしっかりと伝えるなど、強い説得力でオーディエンスを魅了していく。


中盤の新曲「DOOR」では、無数のロープや包帯で拘束されたテミンの姿がステージにあった。愛情の苦しみを全身で表すパフォーマンスに観客は釘付け。徐々に拘束から解き放たれていき、最後にはマインドの解放へと向かう歌詞とリンクした演出には目を見張るものがあった。続けて、リリース間近の2ndミニアルバム『Flame of Love』からタイトル曲「Flame of Love」へ。テミンはひとり、炎が立ち昇る中で感情を歌とダンスに表現していく。しなやかでいて力強いパフォーマンスは愛に溢れたもの。全身全霊を捧げたテミンに観客は惜しみない拍手を送った。

切ない想いの詰まったバラード「I'm Crying」では、傘を持った女性やワイヤーフレームを使って回転する男性などアニメーションダンサーがステージに加わった。西洋の幻想感を感じさせるミュージカルのワンシーンを見ているかのようなステージが圧巻だ。


「僕は最近、日本ですごく長い時間を過ごしてます。このステージやソロアルバムの準備をしていました。すごく忙しかったんですけど、その分、こうしてみなさんの前に立つことができてうれしいです。これからソロアルバムの発売や、SHINeeのドーム公演もあります。みなさんと会える機会がたくさんあるので期待してください。今日のステージが、ソロのテミンとしてスタートになるステージです。これからどんなステージが待っているのか、僕もすごく楽しみなので、みなさんも期待しながら応援してください」──テミン

本編ラストのMCでテミンはこう語り、2016年7月発売の1stミニアルバム『さよならひとり』タイトル曲「さよならひとり」へ。花びらが吹き荒れる中、感情を爆発させるように切ない想いを全力で歌ってライブ本編が終了した。


鳴り止まないテミンコールに応えて再びステージへ。ピンスポットに照らされたテミンはグランドピアノの前に座り、新曲「いつかここで」を初の弾き語りで歌唱。美しいピアノの旋律とともに伸びやかなボーカルが愛する感情を響かせる。会場は大きな拍手に包まれライブ＜TAEMIN THE 1st STAGE 日本武道館＞の幕が閉じた。ソロアーティストとして、武道館公演から新たなスタートを切ったテミンは、SHINeeでの活動はもちろん、今後もオーディエンスを沸かせてくれるはずだ。

撮影◎HAJIME KAMIIISAKA