【速レポ】<京都大作戦2017>、氣志團「俺より楽しめるのかこの野郎、やれんのか京都」

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4月に<THE GREAT ROCK'N'ROLL SEKIGAHARA 2017 「~万博大作戦日本シリーズ~」>を行なった氣志團が、カラフルな特攻服をまとって源氏ノ舞台に登場した。

◆氣志團 画像

同じくリーゼントに特攻服姿のダンサーを引き連れた、綾小路 翔の第一声は、「かかってこいや、喧嘩上等!」。フォーメーション的なダンスから、振付もふんだんに入れた「喧嘩上等」に、観客は拍手を送り、また振りを真似たりと盛り上がっていく。続く「スタンディング・ニッポン」では、大きく手を左右に振る観客にも、もっともっとと盛り上げる。今回は、ダンサーの入った大所帯で華やかに魅せていく、正統派でエンターテインメントなステージになるのか?と思いきや、ここからライブはどんどん急展開を迎える。最初はじっくりとステージを眺めていた観客を、凄まじい力で巻き込み、ねじ伏せていく。なんともあっぱれな、しかもニクい腕力を見せつけてくれた。


「2年ぶりの<京都大作戦>、マジで嬉しいです。そして<京都大作戦>10周年、本当におめでとう。こんなに楽しい祭り、10年どころじゃ効かねえ、50年でも100年でもやってほしいです。今日は、ここにいるみんなや出演者、その全員の中で俺がいちばん楽しみに来ました。お前らはどうよ? 俺より楽しめるのか、俺より楽しめるのかこの野郎、やれんのか京都!」と加速度的にまくし立てていった翔やんが、次の曲を紹介する。来月リリースのアルバムに収録されたTAKUMAの作った曲「フォーサイクル」だ。この<京都大作戦>が、“宇宙初披露”であり、まさにこの<京都大作戦>だからこそ聴かせたい曲だろう。

ダンサーがはけて、メンバーのみで聴かせた「フォーサイクル」は、随所にTAKUMA節を感じる、ラウドで、アグレッシヴなナンバーだ。しっかりと観客の心を掴み、のらせる曲でもある。グッと一体感を高めたところで、「行こうぜ、京都大作戦の向こうへ」(綾小路 翔)と「One Night Carnival」で、シンガロングを巻き起こしていく。観客だけでも、大合唱となった光景を見て翔やんが語る。


「俺たち氣志團は今年で結成20周年を迎えました。20年前、千葉の片隅の木更津でバンドを結成しました。なにもない田舎でよ、なに信じてていいのかわからなかったけど、仲間とてめえとロックンロールを信じて20年やってきたら、こうして500キロ離れた京都でも、俺たちの歌を歌ってくれる人がいました、感謝します、ありがとう」

そして、同じく20年を迎えた10-FEETや<京都大作戦>について、「バンドとしてシンパシーもジェラシーも抱いている」と続けた。同じ時を並走してきたバンドだからこそ言える熱い言葉に、会場から大きな拍手が送られた。なんともいい時間だ。

「でもみんな、今同じことを考えてると思う。その思いを俺の方から言わせてもらっていいですか。……飯行くなら、今じゃね?」(綾小路 翔)

急に自虐モードにギアチェンジしたMCで観客の腹をよじれさせ、さらにここから暴走。

「気まずそうにしてくれてる人も、楽しんでくれてる人もなんかごめん。でも、朝からぶっ飛ばしてきて時刻は1時過ぎ、この後WANIMAが出てきて、マンウィズ、ホルモン、ロットン、10-FEET……いつ飯食うの、今でしょ! 10-FEETの仲間は優しいから、足止めたら、ステージはじまっちゃってよ。歌詞とかわからないのに、隣の人を見て一緒に歌ってくれて。俺、視力78あるから全員見えてるんだよ。ありがとな。だって、お前ら世代にとっては、幼稚園のお遊戯会で聴いたことあるくらいで、2017年に“喧嘩上等”とか言われても感情移入できないだろ。なのに足止めてくれてさ。最前列にいるお前らは、WANIMAを待ってるのわかってる。好きな人のつなぎでも構わない。なんにだってなるよ、みじめだけど」と、腕で目を覆い泣くそぶりを見せた翔やんは、そのまま脇をクンクンして、「見つかりました! 俺たち、WANIMAにはなれないけど、WAKIGAにはなれます。どう考えても日本でいちばん京都が好き、WANIMA改めWAKIGA、開催しまーす!」と後半は丸パクリで、「One Night Carnival」をWANIMA風のアレンジで聴かせる荒技で、会場をドッカンドッカンと沸騰させた。

さらには、「もしかしたらホルモンにもなれるかもしれない! 聴いてくれ」と、マキシマム ザ ホルモンの「恋のメガラバ」風に「One Night Carnival」を調理してしまう。翔やんがドスの効いたシャウトをし、早乙女 光がダイスケはん風のハイトーンで歌うという徹底ぶりで、ついには、舞台袖からマキシマム ザ ホルモンのナヲとダイスケはんも登場! 豪快に会場も出演者も巻き込んで、かっさらっていくスタイルで、35分間、遊びたおした氣志團。

「この後本番だぜ、思いっきり楽しんでいってくれよな」とは、最後まで最高だ。


取材・文◎吉羽さおり
撮影◎HayachiN/みやざきまゆみ

【氣志團 セットリスト】

01.喧嘩上等
02.スタンディング・ニッポン
03.フォーサイクル
04.One Night Carnival
05.恋のワンナイ


■<京都大作戦2017 ~心の10電!10執念!10横無尽にはしゃぎな祭!~>

2017年7月7日(金) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2017年7月8日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2017年7月9日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
▼開場
7月7日 開場:11:30 / 7月8日, 9日 開場:9:30
▼開演
7月7日 開演:13:00 / 7月8日, 9日 開演:11:00
【出演アーティスト ※50音順】
▼7月7日(金)
【源氏ノ舞台】サンボマスター、SiM、竹原ピストル、10-FEET、Nothing's Carved In Stone、My Hair is Bad
【牛若ノ舞台】打首獄門同好会、Creepy Nuts、四星球、ヤバイTシャツ屋さん、夜の本気ダンス
▼7月8日(土)
【源氏ノ舞台】Ken Yokoyama、The BONEZ、湘南乃風、10-FEET、東京スカパラダイスオーケストラ、Dragon Ash、FIRE BALL with HOME GROWN、RADWIMPS
【牛若ノ舞台】藍坊主、Age Factory、GOOD4NOTHING、Crystal Lake、NAMBA69、NUBO、yonige
▼7月9日(日)
【源氏ノ舞台】氣志團、SUPER BEAVER、dustbox、10-FEET、マキシマム ザ ホルモン、MAN WITH A MISSION、ROTTENGRAFFTY、WANIMA
【牛若ノ舞台】ENTH、OVER ARM THROW、ガガガSP、SIX LOUNGE、SHANK、G-FREAK FACTORY、Dizzy Sunfist

【鞍馬ノ間】
7月7日(金):大阪籠球会、京都ハンナリーズとのバスケットボール体験やエキシビションマッチ
7月8日(土)、9日(日):下記8チームによるバスケットボールのトーナメント戦「京都大作戦杯2017」を開催
AKT LOCA、UNDER DOG、OSAKA YOUNG GUNS、大阪籠球会、SOMECITY OSAKA選抜、TEAM-S、東京籠球会、HIGH WEST BALLERS

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