【速レポ】<京都大作戦2017>、マキシマム ザ ホルモン「俺達は今、伝説の中にいる!」

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雨足がやや強くなり、嫌な天気になる前特有の風まで吹きつける太陽が丘特設野外ステージ。これはもしかしてマキシマム ザ ホルモンが仕掛けた新たな地獄絵図なのか。そんな思いも頭をよぎるなか、源氏ノ舞台からSEが轟いた。

◆マキシマム ザ ホルモン 画像

鼻をほじりながら不敵な笑みを浮かべるマキシマムザ亮君、メタルポーズのナヲ、身軽にステップを踏む上ちゃん、歪んだ声で煽りに煽るダイスケはん。4人の登場で興奮が頂点に達する。が、そんなもので終わるわけがない。いきなり一発目に「恋のメガラバ」が投下され、グラウンドに広がるのは激しさ極めたモンキーダンスにヘドバン。上から雨が吹き付け、足元もぬかるんでいるが、腹ペコ諸君はそうした悪状況まで貪欲に喰らい、激情を炸裂。

マキシマム ザ ホルモンも復活ツアーを経て、ポテンシャルはさらに高く、ラーメンに例えるなら脂マシマシの味濃い目の状態。ダイスケはんがお立ち台として使う麺箱に書かれた「津田製麺所」の文字も力強い。その箱に足を掛け、背脂をバシャバシャ振りかけるがごとく、激しくライムで攻めるダイスケはんだった。




「みんな、そろそろシャワー浴びたいと思ってたでしょー」とナヲ。さっきより雨も激しく、お天気レーダーも真っ赤だ。「うちらケチじゃないから、これ特効です。さっきのおじさんたち(MAN WITH A MISSION)が何かはべらかしてたから、うちら、雨、はべらかしてまーす」。さらに<京都大作戦>が10周年だから特別な曲を、と工藤静香の「嵐の素顔」を歌うナヲ。そのナイス過ぎるトークと選曲に腹ペコも泣き笑い。なにせ、しゃべってる間に土砂降りの天候に悪化している。

「10周年やから残そう。シミを、シミを残そう」

ダイスケはんの言葉を合図に「シミ」へ突入するが、それにしても特効に金を掛け過ぎである。容赦しない雨が降り注ぎ、稲妻が何度も光を走らせる。「「F」」が終わったときだった。10-FEETのマネージャーがマキシマム ザ ホルモンに、一度、ライブを中断することを告げる。


16時45分、雷の危険から避けるため中断。お客さんの安全な場所への避難措置がとられた。

再開のアナウンスは18時30分。依然として雨は激しくなることもあるが、雷はやんだ。

19時過ぎ、10-FEETの3人がステージに出てきて伝えた、今後のこと。それは宇治市との約束である20時の音止めを今年も守ること。マキシマム ザ ホルモン、ROTTENGRAFFTY、10-FEETで話し合った結果、残りの時間で最大に最高のものを必ず見せること。源氏ノ舞台は牛若ノ舞台とかぶらないようにタイムテーブルを組んでいるが、同時に再開し、お互いに負けないぐらい盛り上がりたいこと。そして最後に付け加えるようにTAKUMAは言う。

「マキシマム ザ ホルモンのライブ途中から再開する予定でしたけど、こういう事情や時間の都合で、中断で中止ってことで……」

それを耳にしたマキシマム ザ ホルモンは「ちょ、ちょっ、ちょーっ、おかしいやん! ずっと待ってたやん」と、ダイスケはんを先頭にステージへ再登場。「いや、もう時間ないから」と強く出るTAKUMA。ナヲは「うちのお父さんも観に来てんねん」と身内話も出して攻防。この絡みから決めるのは“実家の窓から うー バウバウ!”だ。両バンドによる伝説のコラボユニット、ビタミン7の瞬間復活だ。台本なしでコントばりの絡みをするのも凄いが、決め台詞は腹ペコ諸君も一緒に、というのも凄い。

そんなことよりも本当の伝説はここから始まった。「ホルモンのライブから再開する!」──TAKUMAの高らかな再開宣言は2万人の心を震わせる。

「来たぜ、来たぜ、オイ! 今、完全に鳥肌立ってる! 俺達は今、伝説の中にいる! それでは<京都大作戦>、再開しまーす!」とナヲの叫び声に、2万人の歓喜の声が太陽が丘に轟き渡る。


景気づけに恋のおまじない“麺カタこってり!”を決め、突入したのは「恋のスペルマ」。マキシマムザ亮君が弾くイントロフレーズに乗って、ステージ袖からダンスしながら出てきたのは氣志團。さらに10-FEET。それだけじゃ収まらない。MAN WITH A MISSION、WANIMA、dustbox、SUPER BEAVERなど仲間達が勢ぞろいだ。予想外のことに最初はちょっとビックリしたメンバーだが、みんな思いはひとつ。バンドマンの絆の深さがそこにあり、10-FEETと<京都大作戦>への愛情もある。それになによりも、2時間以上も中断したのに待っていてくれた最高に愛すべきみんなへの気持ちも。<京都大作戦>でしか感じられない感動が広がっていく。

「ヨッシャー、<京都大作戦>、最高!」と最後を締めくくるナヲ。ステージにいるバンドマンが熱いハグを交わし続けていた。それを目にして再び感動に包まれる2万人。鳴り止まない拍手が、バックステージに戻っていくバンドマン達のBGMのようでもあった。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎浜野カズシ

【マキシマム ザ ホルモン セットリスト】

01.恋のメガラバ
02.シミ
03.「F」
04.恋のスペルマ


■<京都大作戦2017 ~心の10電!10執念!10横無尽にはしゃぎな祭!~>

2017年7月7日(金) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2017年7月8日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2017年7月9日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
▼開場
7月7日 開場:11:30 / 7月8日, 9日 開場:9:30
▼開演
7月7日 開演:13:00 / 7月8日, 9日 開演:11:00
【出演アーティスト ※50音順】
▼7月7日(金)
【源氏ノ舞台】サンボマスター、SiM、竹原ピストル、10-FEET、Nothing's Carved In Stone、My Hair is Bad
【牛若ノ舞台】打首獄門同好会、Creepy Nuts、四星球、ヤバイTシャツ屋さん、夜の本気ダンス
▼7月8日(土)
【源氏ノ舞台】Ken Yokoyama、The BONEZ、湘南乃風、10-FEET、東京スカパラダイスオーケストラ、Dragon Ash、FIRE BALL with HOME GROWN、RADWIMPS
【牛若ノ舞台】藍坊主、Age Factory、GOOD4NOTHING、Crystal Lake、NAMBA69、NUBO、yonige
▼7月9日(日)
【源氏ノ舞台】氣志團、SUPER BEAVER、dustbox、10-FEET、マキシマム ザ ホルモン、MAN WITH A MISSION、ROTTENGRAFFTY、WANIMA
【牛若ノ舞台】ENTH、OVER ARM THROW、ガガガSP、SIX LOUNGE、SHANK、G-FREAK FACTORY、Dizzy Sunfist

【鞍馬ノ間】
7月7日(金):大阪籠球会、京都ハンナリーズとのバスケットボール体験やエキシビションマッチ
7月8日(土)、9日(日):下記8チームによるバスケットボールのトーナメント戦「京都大作戦杯2017」を開催
AKT LOCA、UNDER DOG、OSAKA YOUNG GUNS、大阪籠球会、SOMECITY OSAKA選抜、TEAM-S、東京籠球会、HIGH WEST BALLERS

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