【ライブレポート】BiSH、ツアーファイナル幕張メッセ公演「私、ここで止まりたくない」

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BiSHが7月22日(土)に単独ワンマン公演として自身最大キャパシティとなる幕張メッセイベントホールにてツアーファイナル<BiSH NEVERMiND TOUR RELOADED THE FiNAL "REVOLUTiONS">を開催した。

◆ライブ画像

<BiSH NEVERMiND TOUR RELOADED THE FiNAL "REVOLUTiONS">は4月から開催していた全国21箇所22公演のツアー千秋楽。チケットは公演1週間前にはソールドアウトし、会場は7,000人の清掃員(=BiSHファンの総称)で埋め尽くされた。さらに当日は午前中から「#BiSH幕張」がTwitterトレンド上位に位置し続けるほど話題に。

そんなツアーファイナル公演は、最初から予想外の展開。オープニングムービーが流れたあと、突如名曲「オーケストラ」から始まったのだ。「オーケストラ」はBiSHの楽曲の中でも特に“感動的”と名高い曲だったが、WACK合同オーディションにてBiS、GANG PARADEに剥奪されるという紆余曲折があった曲。勝負に負け、この曲を他のグループに渡さなければいけなかった悔しさは、清掃員もメンバーも当時同じ気持ちだった。しかもライブのトップに披露されるには珍しい、バラード寄りの曲だ。そんな「オーケストラ」を冒頭に持ってきことからも、BiSHがこの幕張メッセにかける覚悟が伺える。清掃員もこの意外な始まりに、最初どよめきを起こしたが、その覚悟を感じ取ったのかアウトロでは一緒になって声を張り上げて歌う。


曲終わりにBiSHポーズを決め、ハシヤスメ・アツコが「BiSHの番狂わせ始めようぜ!」と叫ぶと、雰囲気は一転。「社会のルール」「DEADMAN」の爆音とスピード感に、気持ちが激しくのせられていく。そこから「Marionette」ではその曲名通り、人形のような振り付けを無表情で表現し、がらっと世界観を変える。めまぐるしく自身の持つ魅力をすべてぶつけてくるBiSHに、ただただ圧倒されていく。

もちろん激しくぶつかってくるばかりではない。モモコグミカンパニーが「まだまだBiSHと踊りましょう!」と言って始まった中盤では「VOMiT SONG」のどこか懐かしさを感じさせる切ないフレーズに耳を奪われ、「Nothing.」では語りかけるような歌声で伝えられる“諦めたくない”というメッセージが心に響く。そしてしっとりと始まる「ALL YOU NEED IS LOVE」では7000人の清掃員たちが一斉に肩を組んで飛び跳ねる、一体感ある光景に息をのむ。


BiSHの楽曲は、ダメな自分の姿やどうしようもないマイナスな気持ちなども包み隠さず伝えてくれるのが魅力だと思っている。“ただ必死に生きている”それがすべてと言わんばかりに、着飾ることなく気持ちをリアルを伝えてくれるので“アイドルらしい”あざとさもなければ、“前向きさの押し売り”もなく、誰の心にもある孤独や切なさ、やりきれない思いに共鳴していく。

MCではお馴染みの、アツコいじりも。ツアーの移動中、アユニ・Dが自分の肩に寄りかかって寝ていたことを明かしたアツコが「私のこと好きなんでしょ?」とアユニに詰め寄り、「いや、むしろ嫌い。ホントに嫌い」とあしらわれている姿には、ファンから大きな笑いが起こる。リンリンもアツコに「一生独身」「クソメガネ」など暴言を吐き、アツコはさらに暴走。リンリンのピアスの穴を見て「私にも穴が欲しい!…あった、鼻の穴!」と大騒ぎしたアツコに向かって、アユニが「うるせえんだよ、この鼻の穴モンスター!」と叫ぶとそのまま「MONSTERS」が始まった。

激しいヘドバンも繰り出される「MONSTERS」、そのままの勢いでアイナ・ジ・エンドのシャウトから始まる「OTNK」。この流れ、パンク感全開でとてもかっこいい。かと思うと「やなことあってもそんなのに負けないで生きていこうよ!」と名曲「beautifulさ」で感動を与え、はたまたロック色強めの「GiANT KiLLERS」では会場全員でシンガロングするほどの大盛り上がり。本編ラスト「BiSH -星が瞬く夜に-」まで一気に駆け抜けた。

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