360°の映像を4Kという高画質で録画できるのみならず、その周りの音声も360°空間音声として収録できてしまう脅威の実力を持ったRICOHの最新カメラTHETA V。THETA Vであれば、アーティストの素晴らしいパフォーマンスを余すところなく捉えることができるはず…そんな思いでスタートを切った「THETA V×BARKS」の特別企画も第三弾となった。今回用意された撮影シチュエーションは、一切の脚色を排除した生々しくも活気溢れる街並みの一角…そこに登場し瑞々しい演奏シーンを披露してくれたのが、3ピースロックバンド、The Cheseraseraだ。

我々が撮影場所として白羽の矢を立てたのは“下北沢ケージ”だ。“下北沢ケージ”は、下北沢の高架下に誕生した期間限定のイベントパークで、まわりをぐるりと金属のフェンスで囲んだ約200平米のロケーションである。昼は、誰でも自由に入れる公園のような場所として公開されているが、夕方から夜にかけてはマーケット/劇場/シアターなど刺激的なイベントが開催されている。



下北沢という街が持っている熱気を、現代アートで表現したような空間“下北沢ケージ”は、周りを囲む道を様々な人々が行き交い、高架上ではひっきりなしに井の頭線の電車が大きな音を立てて通過していく。そんな下北沢ケージの異空間をThe Cheseraseraが音楽の力だけで圧倒していく。そんなライブな空間を、360°映像でくまなく楽しませてくれるのがTHETA Vだった。


   ◆   ◆   ◆

──こういうシチュエーションでの生演奏、いかがでしたか?

宍戸翼(Vo、G):完全に初めてですね。しかもメンバーが向き合って外で演るという(笑)。お客さんの方を見ていないというのが、絶対ありえないことですから。

──ですよね(笑)。まるでスタジオ・リハのような立ち位置で。

宍戸翼:でも人目がある(笑)。


──でもこういうイレギュラーな場でこそ、バンドの底力というか、真の実力が出ますよね。

宍戸翼:めちゃめちゃ怖いっすね(笑)。それを端から端まで撮られているわけで(笑)。もう僕としては靴下の色すら気にしましたよ(笑)。

西田裕作(B):それはいつものライブでも気にしていいんじゃないの(笑)?

宍戸翼:まあね(笑)、でもほら普通は足元は見えないでしょ。あと、カホンを使うことがあまりないですから。

美代一貴(Dr):そう。カホンの映像が残るというのはこれが初めてなんじゃないかな…緊張しましたよ。

宍戸翼:路上ライブを演っていたこともあるんですけど、その時ですらアンプは使っていたので、今回のようなほぼ生音というのは初めてです。貴重な体験でしたし、音源としても貴重なんじゃないでしょうか。


──文字通り生々しく撮れていますね。

宍戸翼:街のいろんな音が含まれた路上ならではの演奏が、かなり鮮明でリアルだと思います。

──街並みや通りかかる人々が、まるでエキストラのようにも見えて面白かったです。

宍戸翼:いいですね。確かに曲の途中で通る電車の音も、価値あるものに感じた時間でした。

──音楽って、そもそもこういうものだったんじゃないかな、って気もしました。演者が出す音だけじゃなくて、その時の空間全てにある音がその場の音楽を作り上げているんだな、と。

宍戸翼:まさにそうですね。ライブ音源も観客の声とか熱とか、実はまわりのエアコンの音とかも入っていて、その場の空気感でライブが進んでいくと思うんです。MCの上がったり/下がったりも実はそういうところから影響されていたりとか。そういう意味でも、今回のパフォーマンスは、本来の音楽の姿という気がします。

──それが360°映っちゃっている怖さね(笑)。

宍戸翼:ホントに(笑)。ステージに立っているときもいろんなものが見えたり思ったりするんですけど、そういう意味ではライブしている側の視点も見れるし、お客さんからの視点も見れるものなんですよね。


──THETA Vのような新テクノロジーは、バンドの表現方法にも影響を与えるものでしょうか。

西田裕作:そう思います。演る側としてもですけど、観る側としては「何やっているのかな」ってあの人のあの瞬間を見たかったりしますよね。そういうのって凄くありがたい。

宍戸翼:映像を動かすと音の位置まで一緒に動くというのがスゴくいいよね。

──それ。

宍戸翼:映像を回せば音まで回るので、これを聴きたいというときにグッと動かす。やばいよね。僕らのバンドも全員面白いプレイをしているので、そういうところも余すところなく振り返られれば何倍も楽しめますね。

──何度プレイバックしても、新たな発見がありそう。


美代一貴:情報量がスゴイよね。

西田裕作:見きれないですよ(笑)。

宍戸翼:ライブでも、ハプニングのとき、会場のみんながどんな顔をしていたのかも見直すことができるわけですから、自分たちの映像を、お客さん目線で観ることができる…そう考えるとスゴいなあ。

──その時のスタッフの顔も見れますね(笑)。

宍戸翼:面白いですね。映像を録画するもの/音を録音するものは今まであったけど、“空間を録音するもの”っていうのはなかった。ライブの様子が空間ごと残せるというのが革新的/革命的なんじゃないかと思います。


──360°映るということは、撮る側/撮られる側の境界線もなくなるということなので、制作サイドの意識にもパラダイムシフトが起こるはずなんです。

宍戸翼:刺激的ですね。そこにいる人達全員が関係してきますから、ライブ会場で言えば、プレイヤーだけじゃなくて会場にいるみんなひとりひとりがプレイヤーになる…これはスゴイことですよ。




撮影協力:下北沢ケージ
取材・文:BARKS編集長 烏丸哲也

<The Cheserasera “dry blues tour” -ワンマン公演- >

10月7日(土) 名古屋 HUCK FINN
10月15日(日) 仙台 Flying Son
10月19日(木) 福岡 graf
10月21日(土) 大阪 LIVE SQUARE 2nd LINE
10月29日(日) 東京 下北沢CLUB Que(SOLD OUT)
前売 : 3,000円 / 当日 : 3,500円(税込・共に1DRINK 500円別)

■The Cheserasera “dry blues tour” -追加ワンマン公演-
日時:12月22日(金) 開場 18:30 / 開演 19:00
会場:下北沢CLUB Que
料金:前売 3,000円 / 当日 3,500円(税込・共にDRINK 500円別)
問:下北沢CLUB Que 03-3412-9979
イープラス先行受付(先着)
9月2日(土)10:00~9月30日(土)23:59

■リリース情報

3rd ALBUM『dry blues』
2017.8.2 release
[CD+DVD]
¥3,000+税 / TCSR-10001 / dry blues label
【CD】
01. I Hate Love Song
02. LOVELESS
03. うたかたの日々
04. 心に抱いたまま
05. フィーリンクナイス
06. You Say No
07. 春風に沿って
08. Blues Driver
09. カサブランカの花束
10. 乱れた髪を結わえて
11. good morning

【DVD】
01. I Hate Love Song(Music Video)
02. Blues Driver(Music Video)
03. good morning(Music Video)
04. Making & Commentary of 1,2