ビンテージ・オルガン、ピアノ、シンセ、即戦力サウンドを備えたライブ演奏用キーボード「V-Combo」が登場

ライブ・ステージでの即戦力を重視したオルガン、ピアノ、シンセサイザーそれぞれの専用音源と機能を一台に集約したライブ演奏用キーボード「V-Combo VR-730」「V-Combo VR-09-B」がローランドより登場。9月29日から発売される。

ライブ演奏で必要なオルガン、ピアノ、シンセサイザーと専用のエフェクトを一台にまとめ、シンプルな操作で憧れのビンテージ楽器のサウンドで演奏を楽しめるキーボード「V-Combo」に、新モデル2機種が登場した。

上位モデルの「V-Combo VR-730」は、今回新たにオルガン演奏に最適な、セミウェイテッド・ウォーターフォール鍵盤を搭載。本来のオルガン同様に鍵盤の浅い位置でレスポンスよく発音するローランド独自の技術により、オルガン独特の高速トリルや激しいグリッサンドなどの奏法も思いのままに演奏可能。また、鍵盤にはおもりを備えているので適度な手応えがあり、73鍵の広い音域を使い、ロックだけでなくジャズやバラードなどのピアノ演奏にも最適な仕様。新採用の木製のサイドパネルによる、ビンテージ感漂う存在感のあるデザインも魅力の一つとなっている。本体重量は9.9kg。

一方の「V-Combo VR-09-B」は、従来の「VR-09」をバージョンアップし、ライブ演奏でより使いやすいキーボードとして登場。本体5.5kgと軽量設計の61鍵モデルは持ち運びに便利で、場所を選ばず演奏が可能だ。また、操作性に優れたつまみ、暗いステージでも視認性の高いパネル・デザインに変更したほか、オルガン・サウンドに独特のうねりを加えて存在感を引き立てるロータリー・エフェクトには、バンド演奏で音抜けが良く、低音域の太さを損なわない新しいタイプを搭載した。


サウンド面で注目はやはりオルガン。ローランド独自の「バーチャル・トーンホイール音源」でトーンホイール・オルガンの発音機構を忠実に再現。ビンテージ・オルガン独特の厚みや深みのあるサウンドを生み出せる。音づくりは、9本のハーモニック・バーで自由自在。ロータリー・エフェクトには、バンド演奏で音抜けが良く、低音域の太さを損なわないタイプを新たに搭載し、ポップス、ジャズ、ロックなどさまざまなジャンルに応じた音づくりが可能。

ステージ・キーボードに不可欠なピアノ・サウンドにもこだわった。エレクトリック・ピアノは同社のフラッグシップ・モデル「RD-2000」譲りのサウンドを含め、さまざまな時代、タイプのサウンドを搭載。アコースティック・ピアノサウンドには、専用機にも匹敵する高品位な88鍵ステレオ・マルチサンプリング音源を搭載。音に厚みを加えるコンプレッサー・エフェクトで、バンド演奏でも埋もれない力強いサウンドで演奏することができる。

シンセサウンドには、フラッグシップ・シンセサイザー「JUPITER-80」と同等の「SuperNATURAL Synth音源」を搭載。ビンテージ・モデルから現代のデジタル・シンセまでさまざまなサウンドを網羅する。

さらにRolandの音色ライブラリー・サイト「Axial」には、無料でダウンロード可能な追加音色を用意。特に「Cover Band Collection」は、コピーバンドに人気の高い32曲からサウンドをチョイス。新しい追加音色も続々登場予定となっている。また、オルガンとシンセ・サウンドのカスタマイズが可能な、無料のiPadアプリ「VR-09 Editor」も提供される。

エフェクトは、オルガン演奏で重要なロータリー・エフェクトほか、ディレイ（山びこのような効果）、リバーブ（残響効果）、トーン（低域、高域の音質を調整する効果）、オーバードライブ（真空管アンプで歪ませたような効果）、コンプレッサー（音圧を上げバンド演奏での音抜けを良くする効果）など、7系統が同時に使用可能。各エフェクトはそれぞれ専用のつまみ1つで最適な効果が得られるように調整されており、迷うことなくいつでも複数のエフェクトを同時に組み合わせてかけ、リアルタイムに音色を変化させながら思いのままにサウンドを演出できる。

操作部は、ステージ上での直感的な操作性を最優先にデザイン。オルガン、ピアノ、シンセサイザー各音源をセクションに分け、それぞれ専用の操作パネルを用意。リアルタイムでの音づくりや音色の切り替えなどが素早く行える。また、視認性を最大限に高めたトップ・パネルは、コントラストを効かせた配色とつや消しの表面仕上げ。ステージ上の強烈な照明の下でも、暗転した状態でも優れた視認性を保つ、まさにライブ向けの仕様となっている。