【レポート】＜氣志團万博＞初日、布袋寅泰〜氣志團「ビートを浴びながら雨に打たれるなんて最高」

＜氣志團万博2017 ～房総与太郎爆音マシマシ、ロックンロールチョモランマ～＞が9月16日(土)および17日(日)、千葉県･袖ケ浦海浜公園にて開催中だ。その初日のトリを飾った布袋寅泰と氣志團によるCLOSING PERFORMANCEの模様をレポートしたい。

◆＜氣志團万博2017＞ 布袋寅泰 画像

「ついに、この場で本当の夢が叶ってしまう」とアーティスト紹介VTRで興奮気味に語る團長。その瞬間を目にするオーディエンスもまた興奮を隠せない。なにしろ、あの布袋寅泰である。日本のロックレジェンドが＜氣志團万博＞へ、ついに降臨だ。


SE「THRILL」が鳴った瞬間、歓迎の大歓声が巻き起こる。ステージに現れた布袋は気持ち良さそうに歓声を浴び、次の瞬間、ギターを歌わせた。曲は「Battle Without Honor or Humanity」。勇壮なギターフレーズが野外に響き渡る。一流の生み出す音には説得力も凄みもある。オーディエンスは“お口あんぐり”状態だ。

しかし、次からはそれじゃ収まらなかった。事前に、「みんなが聴きたがっているであろう曲は是非やりたい」とも語っていた布袋。SEとしても流していた「THRILL」の生演奏である。ブレイクで布袋が耳を手に当たれば、会場からはでっかいコーラスが張り上がった。さらに「POISON」、そしてなんとBOOWYの「Bad feeling」までも。布袋が手にするのは、おなじみの格子柄のテレキャスタイプ。キレのあるカッティングはもちろん、ギターソロは雨がジャンジャン降る中、センターステージでキメた。


「会いたかったぜ！　やっとこのステージにやって来れたよ。ビートを浴びながら、一緒に雨に打たれるなんて最高じゃん」

そう言いながら笑顔もこぼす布袋。オーディエンスも同じ気持ちだ。そんなみんなに布袋がプレゼントするのは、10月リリースのニューアルバムからの1曲。しかもステージでプレイするのは、この＜氣志團万博＞が初である。男の渋みも色気も漂うナンバーに、年季の入ったキッシーズも聴き惚れる。こうして様々な曲調で音楽とギターの魅力を伝え続けていった。そしてライブ終盤のことだ。

「俺、このステージに上がるの夢だった。それを叶えてくれた張本人と1曲やっていいかな。……翔ヤン、カモーン！」




恐らく、その翔ヤンのリクエストなんだろう。共演するナンバーはBOOWYの「Dreamin’」。お互いに夢を叶えたこのステージにもふさわしいナンバーだ。布袋がすぐ横で弾くギターに感動しつつ、翔ヤンが歌い、サビでは向い合って歌う2人。ギターソロでは、まずは翔ヤンがセンターステージに向かいながらファンを煽り、エネルギーの渦の中心で布袋が弾きまくる。最高の場面の連続だ。

「みんなのおかげで、俺の街に布袋がやって来てくれたんだぜ。みんなを代表して、“ありがとう、布袋寅泰！”」

布袋が手を差し出し、ステージ上でガッチリと握手を最後に交わした2人。少年に戻ったようなキラキラした表情の綾小路 翔だった。


そして1日目のエンディングを締めくくったのは氣志團。最後の最後に花火が何十発も打ち上げられ、夏の終わりを派手に彩った。

「＜氣志團万博＞はみんなの好きが集まって出来ています。何かを好きでいてくれてありがとう。何かを好きな気持ちはこの世で一番力強くて尊いものだと思っています。ありがとう。また会おうぜ！」──綾小路 翔

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎釘野孝宏






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