【連載】Vol.029「Mike's Boogie Station=音楽にいつも感謝!=」

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巨大野外公園で8万人が大熱狂!ストーンズNo Filter欧州ツアー初日ドイツ・ハンブルク公演を詳細リポート!! 後編


2017年9月9日、ハンブルクの広大な森の公園Stadtpark のコンサート会場Festwieseで8万人以上の観客で大いに盛り上がった世界最強ロックンロール・バンド、ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、チャーリー・ワッツ、ロニー・ウッド。ローリング・ストーンズのヨーロッパ公演No Filter2017の初日のリポートの後編をお届けする。


バンド・イントロダクションの後はキース・コーナーだ。ミックがバックステージに下がってキースが2曲ほど歌うスタイルは89年Steel Wheelsツアーから。アメリカで始まった同ツアーでこのコーナーに入ると、観客がビールを買いに行ったりトイレに急いだりするのが目立って吃驚した。前年のキースのX-ペンシヴ・ワイノウズUSツアーのボストン公演に参戦したひとりとしてはちょっぴり激怒。そのあたりはキースもよく分っていた。翌年の日本公演での同コーナーで大きな声援が飛んだ、「俺って人気あるんだ!?」。バックステージで語ったその一言にとても実感がこもっていた。

キースはMCで「ドイツ語で恥さらしするつもりはないよ…」と観客の笑いをとって、“Slipping a long coast”(ツアー中だぜ)とタイトルをひっかけて(ダジャレ?!)、まずはアルバム『Steel Wheels』収録のスウィートなバラードの名作「スリッピング・アウェイ」。後世に語り継がれるドラマティックな作品と記すストーンズ研究家も多い。昨年のDesert Trip/Weekend Oneでも味わった。この日もしっとりと歌い上げ、聴き惚れてしまう…。ミック以外のメンバー&サポート・ミュージシャンがしっかりキースを盛り上げるのだ。ロニーが上手(客席から見てステージ右側)に位置するブラス・セクションのところに移動して、カール・デンソン&ティム・リースに挟まれながらの演奏シーンも絵になる。


そして14曲目、キースのセカンド・チューンは「ハッピー」。72年『メイン・ストリートのならず者』収録。同アルバムからのセカンド・シングルとしてもUSリリース。それこそ何100回とステージでシャウトしてきたアップ・テンポのロックンロール。73年1月のホノルル・インターナショナル・センターで一本のマイクでキース&ミックが唾を飛ばし合いながら歌ったシーンは今でも忘れられない(HICの前から5番目ド真ん中で聴いていたらミックがリード、キースがコーラスのようだった。スタジオ・レコーディング・ヴァージョン後半ではミックが…)。最近のスタイル同様、この日もロニーはペダル・スティールをしっかりと演奏。シンプルな進行の中でキースらしい楽しさ満喫ムードが全面に醸し出されている。


そしてレギュラーなスタイルに戻って、ミックのブルース・ハープで始まるセクシャルなストーンズ・オリジナル・ブルース「ミッドナイト・ランブラー」。60年代末のツアー以来ステージで何度も何度も演奏されているライヴ・スタンダード。改めて記す、ミスター・ジャガーのハーモニカは実に素晴らしい。テンポ・アップしてくるとミックは手拍子、ステージ狭しとムーヴ。ダンスも凄い、そう、あの横踊りだ。花道を進みながらBステージへ。Oh Yeah…と叫ぶ、コール&レスポンス。Ahhh…。そんなミックのバッキングのキース&ロニーがステージ・センターで向き合いながらしっかりとギターに専念する。そのヘヴィーでタイトでハードなサウンドのインスト・パートからミックへのヴォーカルへと展開していく。エンディングを見事に締めくくったのだ。



そして今度はミックが前半でギターを演奏する「ミス・ユー」。70年代後半の世界的ディスコ・ブームの中で人気を集めた。ストーンズとしては初めて店頭に並んだ12インチ・シングル・レコードのナンバー。エキサイティングなこのダンサブル・ナンバーを観客はしっかりハモリながら楽しむ。ミックの”ダリル”のかけ声で彼のファンキーなベースが見事にフィーチャーされる。ダリルはコーラスでも頑張っていた。キース&ロニーが彼のそばにやってくる。ジャジーなテイストをダイレクトに感じさせる。そこに再び観客のハモリ、コーラス隊もジョイン。“サァいこうぜ ハンブルク”。ティム・リースのサックスが会場を包み込む。


ミックがドイツ語で叫ぶ、
“Hab ihr Spass?”楽しんでるかい?
その後ミックはハンブルク方言で“Hummel Hummel”ヤア コンニチワ。
観客が、"Mors Mors"ヤアヤアと答える。これも同地方言。*参照:「独和大辞典」(小学館)


17曲目は「ストリート・ファイティング・マン」。60年代後半の社会情勢をダイレクトに感じさせる実に扇動的内容なナンバー、アメリカのラジオ局では放送禁止なった。エキサイティングな進行の中、パーカッシヴな展開をバナードがマラカス(ふたつ)でより盛り上げていく。ミックは途中ペットボトルを口に、そして下手側(客席から見てステージ左側)で手拍子。そしてロニーの肩へ軽~くタッチ…。90年夏のオフィシャル・ライヴ・ヴァージョンも忘れ難い。


ミックがまたまたドイツ語で叫ぶ。
"So ein tolles Publikum" 何と素晴らしい観客(皆さん)。

「スタート・ミー・アップ」、もうこのあたりに来るとそろそろ終盤、ライヴでの必登場楽曲大行進。もちろんコンサート・オープニングを飾ったこともあるこのナンバー、ストーンズにとって80年代の最大ヒット・チューンだ。81年にシングル・カット。ロニーが元気に元気に走り回る。そしてチャーリーのドラムが凄い。レコーディング時からワッツ・ドラムがこの曲進行の要になっていることをこの日もしっかり証明。ミックがまたまたBステへ、センターでエンディングなのだ。


“アー・ユー・フィーリン・グッド”と叫びながらメイン・ステージへと戻る。なだれ込むように「ブラウン・シュガー」。ローリング・ストーンズ・レコード第一弾シングルとして71年に発表されたナンバー。何の規制もなく自由に泳ぎまわることの出来た時代のロック野郎たちだからこそ21世紀になってもこんなに煌びやかに輝く作品を誕生させることが出来たということをこの瞬間に感じ、味わったのだ。もう1000回以上聴いているだろうこの名作、ライヴごとに新しいサムシングを…。ロニー&キースがここでも向き合いながらの演奏。カール・デンソンのサックス、大きな拍手だ。ボビー・キーズ…、きっと彼も雲の上からこの演奏ぶりをニコニコしながら楽しんでいることだろう。定番♪Yeah×3 woo!♪ 、2パーツに分かれて3回+3回の計6回!ファーストはBステ!!もちろんジョインして右手上&左手横、なのだ。


フーフー言いながらもミックは観客と一緒になってエキサイティングに「サティスファクション」へ突入!8万人が一体となってシャウト、シャウト。後半はブラックTシャツにチェンジしたミックがステージ端から端まで動きまくりながら歌う。ふたりのギタリストはまたまたセンターで演奏。後半のバナード・ファーラー&サーシャが中心になりミックもサポートするようにの♪Hey♪が、ななんと32回、取材帳に正の字カウント書き込むのが大変だった(汗)。


「サティスファクション」がラスト・ナンバー。“Gute Nacht Hamburg!”オヤスミ ハンブルク、22時35分。もちろんアンコールがあるだろう。この日の元気だったら2曲は期待できる。ライヴ・スタンダード・タイトルがいろいろ浮かんでくる。


再登場後のナンバーは「ギミー・シェルター」。キースのギターで始まるこれまた名作中の名作。ストーンズのソウル・ミュージックへの尊敬度の高さを表した作品、アルバム『レット・イット・ブリード』収録。60年代後期に誕生。レコーディング・ヴァージョンにはメリー・クレイトン(元気になられたかな?)が参加。そしてこの20数年はリサ・フィッシャーがミックとステージで歌っていたこのナンバー、現在はサーシャが担当なのだ。花道からBステへ進みリードをとる。まだまだ若いけど、大分上手くなった。ふたりの絡むセクシーな雰囲気も段々と熱くなったようだ。メイン・ステージに戻ってミックを姫とバナードがはさみ後半をしっかり纏めあげる。「ストリート・ファイティング・マン」同様、演奏中に流れたこの時代の世相を反映させるかのような社会派メッセージ映像もファンを納得させるのだった。


ミックの“フィーリング・グッド”“フィーリング・グッド”、ファイナル・ナンバーは「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」。このナンバーが生まれなかったらストーンズはどうなっていただろう、そんな49年前のことが思い出される。68年、ミック&キースはちょっと横道にそれたサイケな世界からすぐに抜け出し、ブラック・ミュージックを基盤にしたこのロックンロールを完成させたのだ。そんなJJFがハンブルクから世界に打ち上げられた。ミックはホント元気、スキップしながらステージをムーヴしながらあっちへ、こっちへ…。手拍子も快調。キース・シューズの派手さに今頃気がつく、カッコイイ、真似して履きたい。いつものあのギター・ポーズも何回か。ロニーの元気度に安心安心。チャーリーはどこまでも冷静に確実に激しいドラミング、ミスター・ワッツ76歳!スクリーンにも大きく映し出される。


ありがとう!22時52分終焉。チャーリーはスティックを客席へ投げ込む。


このスティックは06年3月24日東京ドーム公演終了後にチャーリーが投げ込んだもの。偶然にも筆者ゲット…。よ~く見ると叩き終わった後のキズが!分りますか?

ステージに立った全員がまずご挨拶。下手側からチャック・リヴェール/サーシャ・アレン/ミック・ジャガー/バナード・ファーラー/ロニー・ウッド/キース・リチャーズ/ダリル・ジョーンズ/チャーリー・ワッツ(演奏が終わるとジャンパー着用)/ティム・リース/マット・クリフォード/カール・デンソン。

そして同側からミック/ロニー/キース/チャーリーの揃い踏み。4人は花道をぐっと進んでの一礼。No Filter初日は感動の嵐。そしてステージ後方に花火が打ち上げられる。


世界最強ロックンロール・バンド、ローリング・ストーンズのLIVEは“まだまだ続くヨ”!!!


*ミックのドイツ語MC部分はベルリン在住のストーンズ研究家として世界的に知られるThe Complete Works Website主宰のNico Zentgrafにお手伝いいただいた。

【トーク・ライヴのご案内!】
湯川れい子さんスペシャル・トーク・ライヴ

エルヴィス・プレスリー没後40年 
2017メンフィス
ELVIS FOREVER !!


ザ・キング、エルヴィス・アーロン・プレスリー。1977年8月16日、42歳という若さで逝去。今年は没後40年です。20世紀最高の音楽人エルヴィス、彼がシャウトし歌い上げた数多くの名作はロックンロール・スタンダードとして世界中の音楽ファンから愛され続けているのです。

そんなエルヴィスの素晴らしさを早くから日本に伝えてくださった音楽評論家・作詞家の湯川れい子さん!

湯川さんをお迎えして今年8月のメンフィスでの“エルヴィス・ウィーク”をフィーチャーしてのスペシャルなトーク・ライヴが開催されます。エルヴィス・フリークは勿論、多くの音楽愛好家の皆さん、こぞってご参加ください!

日時:2017年11月15日(水曜日)
会場:Live House Only You(池袋北口より徒歩6分)
豊島区池袋2丁目64-11平和ビル2F
電話03-6912-6959
検索は“オンリーユー東京”
http://onlyyou.tokyo/access/
開場:18時
開演:19時
ト―ク・ライヴは20時開始を予定
ト―ク・ライヴ後も23時迄ごゆっくりお寛ぎください
会費:予約¥5000(飲み放題・フード付)
ご予約ご希望の方は電話03-6912-6959(午前10時~午後10時)まで。代表者名・人数をお知らせください。当日のお支払いになります。
当日¥6000(飲み放題・フード付)
出演者:湯川れい子さん
https://twitter.com/yukawareiko
MC:Mike Koshitani(THE WORKS OF ELVIS PRESLEY著者)
https://www.barks.jp/news/?id=1000146990
サポーティング・バンド:Only You House Band
そしてスペシャルなお客様?
ご予約&お問い合わせ:電話03-6912-6959(午前10時~午後10時)
主催:Live House Only You
協力:オフィス・レインボウ
http://www.rainbow-network.com/index_new_2.htm
Official Elvis Presley Fan Club Japanhttp://foreverelvis1935.wixsite.com/forever-elvis
石水トラベル株式会社
株式会社 CURIOUSCOPE (キュリオスコープ)
Fad Fab Music Lover MIKE’S GARAGE
株式会社ソーワットクリエイティブ

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