【インタビュー】DOBERMAN INFINITY、「ずっと隠し持っていた球を投げることができた」

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DOBERMAN INFINITYが11月22日(水)に3ヶ月連続リリースを締めくくるニューシングル「あの日のキミと今の僕に」を発売する。本作はDOBERMAN INFINITYにとって初のウインターラブソング。彼らの持つ新しい魅力を提示した作品だ。

◆ミュージックビデオ

DOBERMAN INFINITYは3ヶ月連続リリースの第1弾として9月13日にAK-69とのコラボレーションシングル「Shatter」をリリース、そして第2弾ではDOBERMAN INFINITYとして初の映像作品となるライブDVD&Blu-ray『iii -three-』をリリースした。続く今回のニューシングル「あの日のキミと今の僕に」は前述の通り、夏のイメージが強い彼らにとって新たな試みとなるウインターソングに仕上がっている。本項ではDOBERMAN INFINITYが本作にどのような思いを込めたのかを語ってもらった。

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■今回のシングルは過去最高に時間と労力をかけた超大作(GS)

――まずは3ヶ月連続リリースを振り返っていただきます。第1弾のAK-69さんとのコラボ曲「Shatter」はどんな楽曲になりましたか?

KUBO-C:DOBERMAN INFINITYはALL ROUND HIP HOPっていうものを掲げながら活動しているんですが、その中の濃いHIP HOPを全面的に出させてもらった作品です。AK-69さんとコラボさせていただいて、音楽シーン、HIP HOPシーンに風穴を空けるという意気込みで制作しました。

SWAY:発売日の9月13日にはシークレットでクラブサーキットを行って、その映像をYouTubeで流したり、自分たちのアンダーグラウンドのステージを観ていただけたのも、このコラボだから実現できたことだと思っています。DOBERMAN INFINITYにとっても特別な曲ですが、ファンの方々にも喜んでいただけたんじゃないかと思っています。

――第2弾は初の映像作品となるライヴDVD『iii -three-』をリリース。こちらはどんな仕上がりでしょうか。

P-CHO:今年はホールツアー<DOBERMAN INFINITY LIVE TOUR 2017 “TERMINAL”>で全国を廻ったんですけど、そのツアーで自分たちは音楽的な体力を凄く鍛えられたと思っています。それはグループとしても、個人としても。というのも、2016年のツアーの幕張メッセ公演で初めてバンド・ショウをやって、DOBERMAN INFINITYとバンドの相性の良さを痛感したんです。なので、今年のホールツアーは絶対にバンドでやりたいというメンバーの強い気持ちがありました。このDVDに収録されているのは、初めてバンド・ショウを行った幕張メッセのステージに、1年かけて力強くなって帰ってきた僕たちの姿。DOBERMAN INFINITYの3年間のベストをあのステージとこの作品にしっかり刻むことができたと思っています。他にもメンバーがDOBERMAN INFINITYに対する想いを語る映像やドキュメンタリーが収録されているので、ライヴ以外にも想いを感じていただける映像作品になっています。

KAZUKI:DVDは客観的に何回か見返したんですけど、純粋にアーティストとしての力が増しているなって実感できました。というのも、グループとしての絆やメンバー5人の声の混ざり方が1年前と比べて格段に上がっているような気がしています。ホールツアー<DOBERMAN INFINITY LIVE TOUR 2017 “TERMINAL”>では、アレンジを含めた構成すべてを自分たちで考えてやらせてもらったので、自分たちのすべてを注ぎ込めたツアーだったと思います。それが映像作品で残せたということは喜びでもありますし、次のツアーではさらに自分たちを超えていかなければいけないという気持ちにもさせてくれました。3年目の区切りとなる、本当にいい映像作品になったと思います。

――そして第3弾となる今作は、予想外の初のクリスマスソングでした。

GS:自分たちとしては、ずっと隠し持っていた球をこのタイミングで投げることができたという感覚です。やっぱりDOBERMAN INFINITYって、HIP HOPやパーティってイメージが強かったと思うんです。今回のクリスマスソングみたいなバラード作品をやるなら、その意味やタイミングが一番大事だなと思っていました。前作でAK-69さんとのコラボ曲「Shatter」みたいな曲をリリースできた流れもあって、このタイミングだなっていうのはメンバーもスタッフも同じ気持ちだったと思います。DOBERMAN INFINITYとして新たな自分たちを模索する意味でも、この「あの日のキミと今の僕に」で次のステップに行けるのかなと思っています。そこにかける想いが強かったので、今回のシングルは過去最高に時間と労力をかけた超大作だったなっていう感想です。

KUBO-C:クリスマスの時期になると街は幸せな男女で溢れますけど、もちろん恋人と別れた人や寂しい想いをしている男女もいるわけで。そういった人たちにも刺さるような冬のバラードにしたいということで、表題曲の「あの日のキミと今の僕に」を作らせてもらいました。


――改めて「あの日のキミと今の僕に」の歌詞の世界観を教えてください。

SWAY:5人みんなで男女の恋愛を描いたんですけど、決して特別な世界観ではないと思ってます。彼女のためにいい飯を食べさせてあげたいとか、欲しいものを買ってあげたいとか、そうやってがんばってきたはずなのになぜか彼女は離れていってしまったという…。本当にありそうなストーリーだと思うんです。みんなで曲に登場する男性像や女性像をイメージしながら、ひとつひとつのセリフ、4年間というロングランなストーリーを何時間もかけて書いていきました。同じような経験をしてきた人はもちろん、これから同じような経験が待っているかもしれないという聴き方でも心に沁みる曲になったと思います。実際に僕らも自分たちで書いた歌詞にジーンと来てたりします(笑)。

P-CHO:今回の歌詞は東京を舞台に書いたんですけど、聴く人にとっては東京じゃなくてもいいんです。「確かに男ってそういう生き物だね」みたいに聴いてもらえる曲だと思っています。彼女のために仕事をがんばって、欲しがっていたものを買ってあげて、おいしいご飯を食べさせてあげる。でも、それをするためにはしっかり仕事をしてがんばらなければいけない。つまり彼女との時間が減るわけじゃないですか。女性からしたら一緒にいる時間が一番大切だったのにっていう意見もありますよね。この男女間の歯車のズレみたいなものが、この楽曲のひとつのポイントになっています。クリスマスシーズンに向けて届ける曲なので、カップルにはこれからも隣にいる人を大切にしていこうと思って欲しいですし、ひとりでいる人には過去に愛していた人をふと思い出すような、そういう曲になればと思って全員で作詞しました。

――歌詞の中で、ここは DOBERMAN INFINITYらしい言い回しだなとか、ポイントになるようなフレーズをピックアップするならどの部分でしょうか?

KAZUKI:サビの最後に「Good bye」というワードが出てくるんですが、僕らが書いた主人公の男は心から「Good bye」とは言ってないんですね。どちらかと言えば、自分のけじめとして言っている「Good bye」だと思ってます。直前に「…I love you」と言っているのに「Good bye」と言わざるをえない切なさだったり、「今日だけはキミのことを想っていても良いですか」っていうワードがこの曲のすべてを物語っていると思います。

GS:曲の中では基本的に「僕」と「キミ」という言葉を使っているんですけど、唯一2番で「“会えんだろ俺らいつでも”」っていう歌詞が出てくるんです。あえて「俺ら」っていう表現をしたのも、実はDOBERMAN INFINITYが今回描きたかった男性像でもあります。「今日だけはキミのことを想っていても良いですか」という歌詞との落差こそ、僕らにとってのリアリティであり、こだわった部分。男の細かい心境の変化みたいなものも感じてもらえたら、長い時間こだわって書いた歌詞の意味も理解してもらえると思います。

――トラックにはどんな感想やイメージを抱きましたか。

KUBO-C:作曲家のJeff Miyaharaさんのスタジオで自分たちが考えたストーリーをお伝えして、セッションしながら作り上げたトラックです。足したり引いたりして作り上げていく過程で、トラックに対して自分たちも感情的になってくるというか、ストーリーに入り込んでいきました。凄くバランスのいいトラックを作っていただけたと思っています。

SWAY:初のクリスマスソングだったので、Jeff Miyaharaさんにも「とことんクリスマスソングで攻めたいです!」と伝えました。メロディに関してはKAZUKIもいろいろ意見交換をさせていただいていて、それを吸い上げてJeff Miyaharaさんがその場でメロディを作ってくださったりとか。このトラックに込められた切なさもポイントです。

KUBO-C:切なさは欲しいって話はずっとしていましたね。

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