【インタビュー】BUCK-TICK、デビュー30周年プロジェクト第一弾としてリリース「BABEL」

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■絶対君主のもろさみたいな雰囲気を考えました
■怯えて、震えて、眠れ、という。歌詞の一節にもありますけど


──歌い方とかで気をつけたところとか苦労されたところはありますか。

櫻井:一旦歌詞を書き上げると、「そうだ、これから歌うんだ!」って(笑)。これで終わったわけじゃないんだ、という切り替えが必要で。歌う段階で成り切り度が足りないと、ちょっと違うなあという感じになるので。「バベル」に関しては、裸の王様みたいな感じで。絶対君主のもろさみたいな雰囲気を考えました。怯えて、震えて、眠れ、という。歌詞の一節にもありますけど。

──歌う時のことを想定して歌詞を書いていくのではないんですか?

櫻井:それも考えながら、ですね。夜中の一人の世界なんで。「ラムの肉とワイン」だったら、それはこう持って、手づかみで食うよな、とか(笑)。

──もっと血を、とか衝撃的な歌詞ですよね。

櫻井:場合によってはもっと丸めてマイルドになるんでしょうけど、これは絶対君主でるから、歯に衣きぜず、あいつを殺せとか、そういうことですね。

──歌いだしは「私は無」ですけど。

櫻井:堂々巡りをしているんですね。

──この完成を見て、今井さんとしては「バベル」と名付けてしてやったり、でしょうか。

今井:いやもう、櫻井さんの歌が入って、「ああこれシングルにいいな」って。


──カップリングの「Moon さよならを教えて」について聞かせて下さい。

今井:現在制作中のアルバムより新録音源を石野卓球さんがリミックスした楽曲。これは新曲で、リミックスが先にシングルで出るということで。

櫻井:最新の曲です。

──それを、いきなりリミックスでシングルに収録するというのも大胆ですね。

今井:カップリングをどうしようかとミーティングしてて、石野卓球さんにリミックスをお願いするのはどうかなというアイディアが出てきて。3曲ぐらい卓球さんチョイスしてもらって。原曲は全然違う曲です。こういうクラブ仕様ではなくて。

──そうだと思いますが、卓球さんにリミックスをお願いするというアイディアはどこから?

今井:ディレクターの田中さんから。僕も面白いなと思って。出来上がったのを聴いたら、じわじわくる感じが素敵だなと。

櫻井:僕もすごく気に入ってます。原曲ありきですから、あんな風にダンスできるように変化したというのが嬉しいですし。かえって2曲分楽しめるといいですね。

今井:原曲もシングル候補だったんで。

──そういう曲だから卓球さんも食指が動いたのかもしれませんね。

今井:そうですね。コードの感じも面白かったと思いますし、あとやっぱりテンポ、BPMがクラブ仕様にしやすかったのかな。

──アルバムも完成間近ですか? 9月23/24日にお台場特設会場で行った「BUCK-TICK 2017 "THE PARADE" ~30th anniversary~」でも、新作のことをちらりとおっしゃってましたが。

櫻井:あれは、ちょうど新作のレコーディングに入ってる時にあのイベントのリハーサルに入ったので、最新のものからデビューの頃の歌に切り替えるというのが大変で(笑)。体が全然切り替わらなくて。ステージに出たら覚悟は決まっていたんで大丈夫なんですけど、そんな気持ちもちょっと伝えたくて(笑)。

──あの2日間はどうだったんでしょう?

今井:楽しかったですよ。レコーディングの、新曲の作業から、急にライヴで過去の曲という、ちょっとリハーサルの最初は馴染まなかったですけどライヴが近づいてきたらワクワクしてくるし。やってよかったなと思います。

──見ている方は楽しかったんですが、2日で42曲というのもすごかったですね。そんなに2日の内容を変えようというアイディアはどこから?

今井:なんとなく、中途半端に変えるぐらいだったら全部変えちゃえって(笑)

──過去に何十回も演奏している曲だから、すぐできるのかと思いますが?

今井:いや全然。昔の曲の方が、「なんでこういうフレーズ入れてるのかな?」って。無茶な感じで。まず家で音を拾うというか音源を聴いて、リハーサル前のリハビリやってからなんで、それが結構しんどい(笑)、「これどうやって弾いたんだ?」って(笑)。分析するんですよ。「俺ならこうするかな?」って(笑)多分、こんなややこしいことしないよな、多分楽なことをやるから、ああこれだって。

──譜面で残ってるわけじゃないから大変ですね。演奏しながらいろいろ回顧する気持ちにもなったかと思いますが。

今井:それより2日目が、「Fly High」で始まって「無題」で終わるというのがすげえなって思った。ツンデレどころか二重人格みたいな(笑)

櫻井:(爆笑)

──(笑)でもアンコールの最後は最新曲「New World」で、収まってたと思います。このイベントをやってみてどうでした?

今井:もちろん良かったし、お客さんも喜んでくれたと思うし。やって良かったと思います。

櫻井:やっぱり30年やってきて、初めてこういうステージができるというのがありましたし、最初の曲を知らない人でも、こういうのをやってたんだ、みたいな、新しい発見もあったんじゃないかと思いますね。周年というのは区切りなんだなって、改めて思いました。そして新作のレコーディングもあって新しいことが始まるという切り替えもできて、これで始まったんだなと思いましたね。

──その新しいことの始まりが、この「BABEL」になるわけですね。これからが楽しみです。全国ツアー・ファイナルで年末には武道館の2デイズもありますし。

櫻井:そうですね。みなさんがお祝いしてくれるので、やれるうちに(笑)。賑やかに自由にできたらいいと思います。

取材・文●今井智子


リリース情報

デビュー30周年プロジェクト第1弾シングル
new single 「BABEL」
2017年11月15日発売
M-1. BABEL        作詞:櫻井敦司 作曲:今井寿
M-2. Moon さよならを教えて(Takkyu Ishino Remix) 作詞:櫻井敦司 作曲:今井寿

完全生産限定盤A [SHM-CD+Blu-ray] VIZL-1261(2枚組) \2,380+税
完全生産限定盤B [SHM-CD+DVD] VIZL-1262(2枚組) \1,880+税[完全生産限定盤 4大特典(A/B共通)]
1. Blu-ray / DVD : 「BABEL」MUSIC VIDEO収録
2. 次作アルバム予告編先行試聴シリアルコード封入
[ストリーミング可能期間:2017年11月15日0:00~12月31日23:59]
3. スペシャルデジパック仕様
4. 購入者対象キャンペーン応募券封入
通常盤[SHM-CD] VICL-79002 \1,000+税

[完全生産限定盤/通常盤 共通仕様]
◆CD収録曲は同内容はとなります。
◆オーディオディスクにはSHM-CDを採用(すべてのCDプレーヤーで再生できる高品質CD)
◆SHM-CD / Blu-ray (DVD)の収録内容をスマホで簡単再生できる「プレイパス」サービス対応
[ダウンロード有効期限 : 2018年11月30日]

ライブ・イベント情報

<THE DAY IN QUESTION 2017>
2017.11.11(土)兵庫:神戸国際会館こくさいホール
(問)SOGO OSAKA 06-6344-3326 / GREENS 06-6882-1224
2017.11.12(日)京都:ロームシアター京都(京都会館)メインホール
(問)ナウウエストワン 075-252-5150
2017.11.18(土)栃木:栃木県総合文化センター メインホール
(問)SOGO TOKYO 03-3405-9999
2017.11.23(木・祝)宮城:仙台銀行ホール イズミティ21
(問)GIP 022-222-9999
2017.11.26(日)北海道:わくわくホリデーホール( 札幌市民ホール)
(問)マウントアライブ 011-623-5555
2017.12.2(土)大阪:オリックス劇場(旧:大阪厚生年金会館)
(問)SOGO OSAKA 06-6344-3326 / GREENS 06-6882-1224
2017.12.3(日)大阪:オリックス劇場(旧:大阪厚生年金会館)
(問)SOGO OSAKA 06-6344-3326 / GREENS 06-6882-1224
2017.12.7(木)愛知:日本特殊陶業市民会館フォレストホール( 旧:名古屋市民会館)
(問)サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
2017.12.8(金)香川:サンポートホール高松 大ホール
(問) デューク高松 087-822-2520
2017.12.10(日)広島:広島上野学園ホール
(問) 夢番地 広島 082-249-3571
2017.12.16(土)熊本:熊本県立劇場 演劇ホール
(問)BEA 092-712-4221
2017.12.17(日)福岡:福岡サンパレスホテル&ホール
(問)BEA 092-712-4221
2017.12.23(土・祝) 群馬:高崎アリーナ
(問)SOGO TOKYO 03-3405-9999
2017.12.28(木)東京:日本武道館
(問)SOGO TOKYO 03-3405-9999
2017.12.29(金)東京:日本武道館
(問)SOGO TOKYO 03-3405-9999

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