デイヴ・ムステイン、メタリカ・マネージャーのひと言で一意奮闘
メガデスのデイヴ・ムステインは、首と脊椎の状態が良くなく緊急手術を受けなくてはならず、2011年9月NYヤンキー・スタジアムで開かれたメタリカ、アンスラックス、スレイヤーとの<BIG 4 Festival>への出演を取り止めるはずだったが、メタリカのマネージャーのひと言で、土壇場で決意を翻したそうだ。
◆デイヴ・ムステイン画像
ムステインは当時、“長年のヘッドバンギング”が原因で激しい痛みに襲われていた。それを押し切り出演することにした理由をポッドキャスト『The Jasta Show』のインタビューでこう明かした。
「ヤンキー・スタジアムで“BIG 4”公演をやったとき、俺は首に頚椎カラーを装着し、ゴルフ・カートに乗ってステージへ向かったんだ。ステージには“ヘッドバングはするな”って書いたものを張り巡らした。あの夜、ヘッドバンギングしてたら俺は死んでたかもしれない。なんたって、俺はその2日前、緊急手術室にいて、首のオペを受けるとこだったんだから。で、そのとき、マネージャーのMark Adelmanに電話してこう言ったんだ。“俺はすでにメタリカ、アンスラックス、スレイヤーとプレイしてる。NYでもプレイしてきた。野球のスタジアムでもだ。だから、この公演は俺にとって何も目新しいところはない。それに、緊急手術受けなきゃならないから、キャンセルしないとな”ってね。それで、Adelmanがメタリカのマネージメントにそれを伝えると、あの野郎なんて名前だっけな、ディックとかピーターとかいう奴だ…、ピーターだ! そいつが、俺のこと女々しいって言ったらしいんだ」
「だから、俺は“よし、わかったぜ。切り上げる。俺はNYへ行く”って言って、首に山ほど注射してもらい、頚椎カラーを着けて、飛び立った。で、プレイして戻ってきたんだ。このことはそいつ以外誰も知らないと思ったね。ホントに女々しいのは誰かってんだ」
ムステインはこの公演前、『Rolling Stone』誌に「俺は神を信じている。彼が守ってくれるはずだ」と話していた。
手術から5年以上が経過し、首の調子は悪くはないが、ムステインはいまでもヘッドバンギングには要注意。彼いわく、メタリカのジェイムス・ヘットフィールドやスレイヤーのトム・アラヤも過去に同じ手術を受けており、それぞれツアーに支障をきたしたはずだという。
Ako Suzuki
この記事の関連情報
メタリカ、エルトン・ジョンとバーニー・トーピンのガーシュウィン受賞式典でパフォーマンス
デイヴ・ムステイン「自分は誰かより優れていると思うな。俺らはみんな同じ」
メタリカ、「72 Seasons」でグラミー賞最優秀メタル・パフォーマンスを受賞
メタリカ、クリフ・バートンの新フィギュアが発売
キコ・ルーレイロ、メガデスから離脱した経緯を説明
メタリカ、初のサウジアラビア公演から「The Unforgiven」のライヴ映像公開
ラーズ・ウルリッヒの父、トルベン・ウルリッヒが95歳で死去
メガデスから離脱中のキコ・ルーレイロ、祖国ブラジルでソロ公演開催
【俺の楽器・私の愛機】1490「James LTD エクスプローラー」