【インタビュー】KAATO、2017年二度目のジャパンツアー開始「400%を出し切るつもり」

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去る4月にデビュー・アルバム『KAATO』を引っさげて来日し、ライヴハウス・ツアーを敢行したオーストラリア出身の新星、KAATO(カート)。その彼らがふたたび日本上陸を果たしており、12月12日の東京・目黒鹿鳴館での公演を皮切りに東名阪ツアーを行なう。

◆KAATO (カート) 画像

今回は、日本再上陸直前に彼らから届いていたコメントをインタビュー形式にまとめてお送りしようと思う。というのも、「再来日に際してのコメントを」との当方からのリクエストに対し、こちらの聞きたいことすべてが盛り込まれた文面が返送されてきたのだ。以下は、その全文である。彼らの今回のツアーに向けての意気込みと、日本のファンに対する熱い思いが伝われば幸いだ。

   ◆   ◆   ◆


──まずは前回のジャパン・ツアーを振り返っておきたいんですが。

カート・ロウニー(Vo):一語で言い表すなら“シュール”という感じ。超現実的というか。二語で言うならば“ファッキン・アメイジング”だね! 僕はKAATOというバンドを日本に連れて行くことをずっと夢見てきたけど、それが実現に至った時にあんなにもポジティヴな反応を得られることになるとは思ってもみなかった。だからまさに、使い古された言い方だけど“夢が叶った!”という感覚だったよ。

ミカ・ヌウティネン(B):まさしく! 日本上陸の瞬間からぶっ飛ぶような感覚だった。ツアーの道中はフレンドリーな人たちや協力的なファン、そしてたくさんのビールとお好み焼きとともに成り立っていたよ(笑)。ここ数年、カートの口からいろいろと聞かされてきただけに日本に対してはめちゃくちゃ期待を膨らませていたんだけど、まさにすべて彼の言う通りの素晴らしさだった。だから日本から帰国の途についた瞬間からまた行きたくてたまらなくなっていたんだ。

──最近では、英国ツアーなどもしてきましたよね?

カート:えーっと、間違いなく日本でのそれとは違うものだったね(笑)。どちらがいいとか悪いとかじゃなく、とにかく別ものだった。どんなツアーにも面倒は付きものだけど、僕らはそれをとことん楽しんできたよ。UKのファンはアウトレージャスで、そこが素晴らしいんだ。あと、向こうには美味しいインド料理の店が多いんで、僕はカレーを常食としながら中毒みたいになっていたよ。食べものの話ばかりでゴメンね(笑)。すごく慌ただしいツアーではあったけど、それでもちゃんと自分たちの時間を見つけることができたし、楽しかったよ。

ミカ:うん。カート自身はツアー中の慌ただしい部分にそんなに関わっちゃいないけど(笑)、彼の言うことは間違いない。バタバタした毎日だったけど、ビッグベンとかバッキンガム宮殿はちゃんとこの目で見られたしね。ツアー・バスの窓から2秒間だけであろうと。UKはプレイするうえでいつも素晴らしい場所だし、素敵な経験もいくつかできたよ。シェフィールドで地元の人たちとビリヤードに興じたり、グラスゴーで一杯1ポンドのテキーラのショットをやったり、チェルトナムの噴水に落ちたりとか(笑)。まだその時の傷が残ってる。いい思い出だよ。

カート:本当に素敵なひとときだった。僕のUKでの冒険については一切口にせずにおくよ。何故って、僕はまた無事にあの国に入国できるようでありたいからね(笑)。


──さて、今回のジャパン・ツアーについて。

カート:それについて説明するには、まず前回日本に行った時に、僕らが毎晩100%を放出するライヴを重ね、観衆が常に熱狂的な反応を返してくれたことを言っておかないとね。あんなすごいリアクション、本当に想定外だったんだ。で、それによっていくつか問題も生じた。僕はあるショウで喉を痛めてしまっていたし、ミカは激しくプレイし過ぎて手を負傷してしまった。とはいえ、僕らが全力を尽くすうえでその手のことが妨げになったりはしなかったけどね。だって、大勢の人たちが目の前で自分たちの曲の歌詞を大声で歌ってくれているっていうのに、100%を出さずにいることなんてできないだろ? 今回は全部で3公演しかないからファンのみんなにこれだけは言っておきたいんだけど、僕らは自分たちの400%を出し切るつもりだよ。自分たちの身体にどんな影響が及ぼうとね。みんながエネルギーをくれたなら、僕らはそれに対して十倍返しをするよ。そのために僕は生きてるんだ。それが、ミュージシャンと観客の関係性を最上級のものにする。

ミカ:しかも今回、僕らは長めのセットで演奏できるはずだ。だから4月の日本公演でやった曲ばかりじゃなく、UKツアーの時に追加したいくつかの新曲も披露するよ。加えて、カートと僕はさらなる新曲作りにも勤しんでいるんだ。だからなんとか12月までにはそれを完成させて、みんなにブラン・ニューなものをお披露目したいと思ってる。カヴァー曲も前回とは同じじゃないだろうな。これまでは ハンブル・パイの「30 Days in the Hole」のカヴァーを楽しんできたけど、僕らは同じ定番曲にこだわり続けるタイプでもない。他にもロッキンなレパートリーがあるからね! しかも新たなバンド・メンバーたちもいるから、お馴染みのものと真新しいものの両方を披露させてもらうよ(笑)!

──そして、その新メンバーについて教えてください。

カート:今回は新たなミュージシャンも一緒でね。日本のファンに彼らのプレイを観てもらうのが楽しみだし、終演後には彼らにも会って欲しいな。とはいえ、お馴染みの超絶ドラマー、クリストファー・ウィリアムズ(ACCEPT)は前回同様、今回も一緒だからね! 彼にとっては(ACCEPTの日本公演も含めて)これが今年3回目の日本訪問になるんだ。それに加えて、このツアーにはナッシュヴィル出身の若き天才ギタリスト、ハンター・ローヴァンも参加する。ここしばらく仲良くしてきたやつで、彼にはUKツアーにも同行してもらったんだ。素晴らしいよ。涼しい顔をしてすごいプレイをするんだ(笑)。彼ほど今回の日本行きについて興奮してるやつはいないんじゃないかな(笑)。

ミカ:もう一人のギタリストは、これまたUKで一緒になったジャック・エドワーズになる予定だ。素晴らしい人物だし、ステージ上での動きとかも含めて本当にユニークなパフォーマーでね。いまどきの若い世代にはめずらしい意識の高いミュージシャンだし、それがプレイからも伝わるだろうと思う。本当に情熱的に取り組んでいるやつなんだ。

──最後に、日本のファンへのメッセージを。

カート:前回の日本公演も素晴らしいものになったけど、今回の新布陣でのライヴは本当にエキサイティングなものになるはずだ。僕ら全員がそれぞれ日本行きの飛行機に乗る日を指折り数えながら待っているんだ。

ミカ:日本のファンに対して言っておくべきことがあるとすれば「乞うご期待!」ってところかな。僕らとともに食べ、飲み、吸い……そして何より一緒にロッキン・ファッキン・ロールする準備を整えておいてくれよ! 僕らのことを知ってくれているファンとの再会も楽しみだし、会ったことのない人たちと出会うのも楽しみだ。日本のみんな、またまたお楽しみの時間だぜ! MATANE! SUGUNI!!

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「またね! すぐに!」という日本語のメッセージで締め括ってくれた彼らだが、とにかく今回は新布陣での演奏、新曲にも期待が膨らむところだ。そして肝心のジャパン・ツアーのスケジュールは下記の通り。前回の来日時には、まさに評判が評判を呼ぶように絶賛の輪を広げていったKAATOのライヴ・パフォーマンス自体についてももちろんだが、各公演にオープニング・アクトとして登場する日本の若手バンドたちにも是非注目して欲しい。

文・撮影◎増田勇一
※写真は2017年4月の来日時のものです

■<KAATO JAPAN TOUR 2017『ROCK BLOSSOM REVISITED』>

12月12日(火)東京・目黒鹿鳴館(with LIPSTICK,BLACK SWEET)
12月14日(木)名古屋・大須RAD(with VANISHING,THE ROSEBUD MOUTH)
12月16日(土)大阪・西九条ブランニュー(HMイベント『METALESQUE Ⅰ』)

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