【ライブレポート】<hide Birthday Party>、hideとゆかりの深いアーティストが大集合

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毎年恒例の<hide Birthday Party>が12月10日(日)に川崎CLUB CITTA’で開催された。

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近年の<hide Birthday Party>は、hideに憧れるジャンルレスな若い世代のアーティストも参加しおもちゃ箱をひっくり返したようなにぎやかなイベントとなることが多かったが、今年はhideとゆかりの深いアーティストが大集合。まさにチーム「hide」組ともいえるラインナップで、 それぞれのバンドの持ち時間もたっぷり。じっくりとバンドの演奏を、堪能できる構成になっていた。出演バンドは全9組、6時間半の長丁場のイベントだったが、ロビーには多くの出展ブースやバー、カラオケのお楽しみコーナーがあったりと来場者は存分にhideワールドを満喫していた。


13時半。まだお昼すぎという早い時間にもステージ前は熱心なファンでいっぱい。オープニング映像が流れた後、一番手のheidi.が登場する。SEに乗ってステージに出てきたメンバーは、「トップバッターheidi.、思い切りいきます!」と叫んで、エッジの効いたギターのイントロで始まる「レトロエレクトロ」をプレイ。ポップなノリのいい曲で、「手拍子!」と1曲目から観客を盛り上げる。hideのダンスチューン「Beauty & Stupid」、観客に拳を上げさせるスピード感あふれる「サンセットブルー」と続けて演奏して、ラストはhideの「ピンクス パイダー」でさわやかな疾走感にあふれたステージを締め括った。


二番手はSPEED OF LIGHTS。hideに見いだされたことがデビューのきっかけとなったバンド、shameのCUTT(Vo)が昨年結成した宇宙型エレクトロバンドだ。この日はオレンジ色のつなぎに身を包み、まず最初にhideに捧げる「BIRTHDAY SONG」を演奏。CUTTはMCでZilchの「INSIDE THE PERVERT MOUND」を紹介し、怒濤の演奏が始まる。CUTTは両手から客席に向かってレーザー光線を放射しながらエネルギッシュに会場を盛り上げる。元気いっぱいの「Fu_sen Asteroid」、観客と一緒にタオルを回す「Weightless Flight」、みんなに歌わせる歌モノの「Summer Stars」と続き、最後は「この曲をハッピーに歌いたいと思って、こんなアレンジにしてみました。一緒に歌おう!」と、hideの「HURRY GO ROUND」を演奏した。


続いて11月29日にニューアルバム『TO THE GALAXY』をリリースし全国ワンマンツアー中のdefspiral。ツアーの勢いを感じさせる重々しく激しい「AURORA」から演奏がスタートした。ストレートに音の直球が飛んで来るような迫力ある1曲目が終わると、hideの声が会場中に響き渡り、「DICE」のカヴァーが炸裂。hideのロックミュージカル<ピンク スパイダー>やホログラフィックライブ<hide crystal project presents RADIOSITY>に参加するなどhideとの絆の深い彼らだけに、まるで自分たちのレパートリーであるかのように自然体で演奏している。この日披露された全6曲のうち、ライヴで盛り上がる「SILVER ARROW」とこの「DICE」を除く4曲がニューアルバムからという攻めのセットリストで、充実しているバンドの雰囲気が十二分に伝わってくるステージだ。疾走するドラムス、ゴリゴリしたベースライン、トリッキーなギター、あやしいヴォーカルとdefspiralの新しい一面を魅せる「PULSE」で会場を圧倒し、彼らはステージを下りた。


2011年に再結成したZEPPET STOREは「BLUE」でスタート。しかし木村のギターの調子が悪く、2曲目が終わったところでライヴが中断してしまう。「本当は3曲続けて演奏するところが2曲で終わってしまいました。リハーサルのない現場なんで」と、苦笑いをする木村。現在、彼らは5人で活動しているのだが、この日はギターの赤羽根が怪我のため4人編成での登場となった。そんないきさつもあることから、「何かあるよね、hideさんのバースデーって」といいながら、バースデーソングを歌ったり思い出話をしながら場をつなぐ4人。結局「リハでは音が出ていた」木村のギターが使えなくなり、CUTTからギターを借りてライヴを再開した。「いい意味でも悪い意味でも、今日のZEPPET STOREは印象に残ったと思います」との言葉通り、アクシデントはあったものの、ZEPPET STOREの真摯な音楽性を観客に印象づけるステージとなった。

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