ボーイズIIメン、日本のファンへ歌のクリスマス・プレゼント

ボーイズIIメンのデビュー25周年を記念したジャパン・ツアー＜BOYZ II MEN 25th ANNIVERSARY JAPAN TOUR＞が、12月12日、13日の2夜にわたって開催された。

◆12月13日 横浜公演画像

3年ぶりのジャパン・ツアーの舞台となったのは、大阪・オリックス劇場と神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールの2会場だ。マライア・キャリーとのデュエット曲で全米シングル・チャート歴代最長の16週連続1位を獲得した1995年の「One Sweet Day」が日本初披露されるなど、嬉しいサプライズも交えながら、彼らからのひと足早いクリスマス・プレゼントとも言える温かなステージが展開された。以下、ツアー2日目、横浜公演のオフィシャル・レポートをお届けする。

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クリスマスのイルミネーションに彩られた師走の横浜みなとみらいに、ボーイズIIメンがやってきた。前回の来日公演から3年ぶり。この秋にニュー・アルバム『アンダー・ザ・ストリートライト』をリリースしたばかりのタイミングというだけでなく、今年は彼等にとってデビュー25周年を記念するアニヴァーサリー・イヤーでもある。ファンの期待値も当然高くなろうというもの。結論から言えば、それにしっかり応えてくれたさすがベテランのコンサートである。


日本ではCMにも使われて親しまれている「Thank You」で登場した白ずくめの3人は、軽やかな動きを見せながらパワフルに「Motownphilly」を歌い上げ、間奏では例の絶品ハーモニーを披露。続けて代表的バラードのひとつ「On Bended Knee」を熱唱し、早くもオーディエンスを蕩けさせるといった具合で、たった数分で一気にボーイズIIメンの世界へと誘い込む。

中盤に設けられたロック・コーナーでは、ベース、ドラム、ギター、キーボードの4人というシンプルなバック・バンドをショーンがギター、ネイザンがベースを持って補強し、ボブ・マーリー「Jammin'」、レニー・クラヴィッツ「Are You Gonna Go My Way」、ブルーノ・マーズ「Locked Out Of Heaven」、ビートルズ「Come Together」などを足早に、そして実に楽しそうにカバー。テレキャスを速弾きした後のショーンの満足そうな顔が印象的だった。

楽器を置いて再びマイクへと持ち替えた後半では、オーディエンスにマライア・キャリーのパートを任せて「One Sweet Day」を歌ったり、アンコールの「End Of The Road」でもオーディエンスと大合唱するなど、ファンを積極的に巻き込む演出が楽しい。その客席からゴスペル／コーラス仕込みと思しきしっかりした歌声が聞こえてくるのは、やはりボーイズIIメンのファンならでは、か。


繊細な表現が得意なショーン、ファルセットと低音の両刀遣いのネイザン、熱唱に次ぐ熱唱のワンイェー（ウォンヤ）──主役3人の歌声はもちろん非の打ちどころなどなく、いつまでも聴いていたいと思わせる安定感と力強さと温かさに溢れている。ホリデイ・シーズンだからと言って披露してくれた「きよしこの夜」のアカペラや、「I'll Make Love To You」での深紅の薔薇の花のプレゼントも含め、どこまでもピースフルで、メンバーを身近に感じられる親密なステージだった。

Text by 荘治虫
Photos by Masanori Naruse

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■2017年12月13日（水）パシフィコ横浜公演 セットリスト
1. Thank You / Motownphilly
2. On Bended Knee
3. It's So Hard To Say Goodbye To Yesterday / Silent Night
4. 4 Seasons Of Loneliness
5. Cover (Jammin' / Are You Gonna Go My Way / American Woman / Locked Out Of Heaven / Come Together)
6. One Sweet Day
7. Water Runs Dry
8. I'll Make Love To You
9. A Song For Mama
10. The Color Of Love
11. End Of The Road w/ Outro