【ライブレポート】バンもん！、初の単独中野サンプラザ決定で「よいお年を！」

バンドじゃないもん！が、自身のホールツアーのファイナル・日本青年館公演＜パーフェクトピースコンサート2017〜日本青年館にSEY YES！を〜＞を12月25日(月) に開催した。

◆バンドじゃないもん！ ライブ画像

この1年を“PERFECT YEAR 2017”と称し、年間通して圧倒的な密度で活動を行なってきたバンもん！。ワンマンライブ面では自身初となる東阪ホールツアーを実施し、アイドルにとってターニングポイントの一つともいえる日本青年館に立ったのが今回のライブだ。なお、このライブの模様はニコニコ生放送でも中継配信された。

オープニングSEでステージ前の紗幕にエフェクトがかけられ、一人一人メンバー紹介がなされると会場に集ったもんスター（※バンドじゃないもん！ファンの総称）達は早くもテンション急上昇。パーフェクトイヤー仕様のグループロゴから1曲目「君の笑顔で世界がやばい」へ突入し、バンもん！らしい怒涛のパーティーナンバーで攻めていく。「やってきました日本青年館！　ここにいる全員、本気でかかってこいや！」と大桃子サンライズの煽りもバッチリだ。

いつもは鈴姫みさこのドラム、望月みゆのベース、甘夏ゆずのシンセサイザーの3本立てが楽器隊の役目を果たしているバンもん！だが、この日はそれに加えサポートバンド「ピースピースバンド（略してピスピスバンド）」の面々とクリスマスならではのホーン隊が追加で加わり、音の厚みもゴージャス。「ショコラ・ラブ」などラブリーな楽曲が入ると多幸感が漂うが、すぐさま「しゅっとこどっこい」「METAMORISER」と休む暇もなく盛り上げてくる。

また、中盤では12月13日に発売されたミニアルバム『ミニバン！』より、収録曲「歌うMUSIC」を経て各メンバーのソロ曲をメドレー披露するコーナーも。東京公演では6人全員がソロ曲のデジタル配信時にジャケットに使用された専用衣装をまとい、それぞれの個性を炸裂させた。いつものビタミンカラーを抑えたナチュラルガーリーなゆずポン（甘夏ゆず）、世界観が光るエモ曲で魅せたみさこ（鈴姫みさこ）、80'sのキッチュな可愛さで会場を巻き込んだみゆちぃ（望月みゆ）、マスコットの“しゅがりん”と一緒に萌えカワに振り切ったしおりん（恋汐りんご）、ワルなビジュアルとクールな甘さの歌声が噛み合ったぐみてゃん（七星ぐみ）、セクシーな衣装とグループ有数のロックボーカルを活かしたちゃんもも（大桃子サンライズ）。ソロ曲を並べてわかるのは、アイドルとしてのキャラクターと表現、そしてロックアーティストとしての適性を見た時のグループのバランスの良さだ。一人一人の濃さをバンもん！という枠にまとめ上げたとき、どの個性も潰れることなく“お祭り”とも言うべきエネルギッシュさと賑やかさが出てくる。

メドレーのすぐ後を締めくくったのは、同じくミニアルバムからリード曲「Q.人生それでいいのかい?」。会場全体での強烈なコール＆レスポンスは後半戦でも続き、「タカトコタン」ではヘドバンも交えてラストスパート。本編の締めではみさこが「バンドじゃないもん！に出会ってくれてありがとうございます！メリークリスマス！」という振りで「雪降る夜にキスして」を贈り、2017年最後のワンマンを特別なものにした。

アンコールではMCで「幸せだね」とファンに向けつぶやきながら、「これから先も、もんスターと“涙が出ちゃう時も一緒だもん！”という気持ちをこめて」という前フリで歌われた「NaMiDa」含め3曲を披露。さらにこの日はダブルアンコ―ルも実現し、これまた「青春カラダダダッシュ！」で最後まで心地よい汗を絞り出してフィナーレとなった。

そして、終演後には新たな告知としてバンもん！が2018年4月15日(日)に初の中野サンプラザでのワンマンライブ開催を発表。2018年5月4日(金)大阪NHKホール公演に加えての公演発表に、ファンからは驚きと喜びの歓声が沸き起こった。

さらにこれらのホールワンマンに先駆け、6大都市でのライブハウス全国ツアーも決定。また、タワーレコードとのコラボ『TOWER RECORDS×BAND JA NAIMON！』も決定し、こちらの詳細は後日発表となる。

再メジャーデビューから2年目、2017年はバンもん！にとって、おそらく勝負の年だった。だけどバンもん！はそんなことは周りに感じさせず、そして決して止まらず、終わってから振り返るとずっと楽しかったと思わせるような怒涛の勢いで1年を駆け抜けてしまった。2018年はそんな風に突っ走ってきた彼女たちの勢いが実る年となりそうだ。引き続き注目していきたい。

撮影：笹森健一

◆バンドじゃないもん！ オフィシャルサイト