初音ミク、寒風吹きすさぶ新宿広場で「マジカルミライ 2017」上映会

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2018年1月10日(水)、数多くのアーティストの上映会が開催されていることで注目を集めている東京・西武新宿駅前のユニカビジョンで、『初音ミク「マジカルミライ2017」スペシャル上映会』が行われ、集まった多くのファンを熱狂させた。


初音ミクの創作文化を体感できる企画展&ライブの併設イベントとして行われ、2017 年に5回目の開催を迎えた「マジカルミライ 2017」。2017年には初音ミク生誕10周年メモリアルイヤーでの開催となり、9月1日~3日の3日間にわたり幕張メッセで行われ3万人以上を動員した。このスぺシャル上映会は、その模様を収録したBlu-ray & DVD初音ミク『マジカルミライ2017』が 2018年1月10日(水)にリリースされたことを記念して行われたもの。 Blu-ray& DVDには9月3日公演の模様が完全収録されており、この日はそのライブ映像の中から18時と20 時からの2回に分けて約35分間の上映が実施された。


オープニングからアンコールまで鳴り止むことのない歓声と大合唱で盛況を極めたライブステージの模様を迫力のある大画面で観ることができるとあって、上映会場となるユニカビジョンを望む西武新宿駅前ペペ広場には、上映開始前から大勢のファンが集結。ユニカビジョンの上映イベントではお馴染みの、高音質サウンドで視聴できるヘッドフォン視聴イベントも行われた。上映会はスマホアプリ「 Another Track 」と連動しており、あらかじめアプリを DL して視聴の準備をしておくことで、上映中にアプリを起動したスマホを画面にかざすだけでスマホに接続したヘッドフォンから、上映中の映像にシンクロした高音質サウンドを聴くことができる(ヘッドフォンを使わず直接ビジョンから流れる音声も楽しめる)。先着 100 名様限定で高音質サウンドで視聴できるヘッドフォンの無料貸出も実施され、集まった人は開始前からヘッドフォンを受け取り、ビジョンを見上げてスタンバイをしていた。


また、スペシャル上映会のストリーミング生配信も行われ、ユニカビジョン公式サイト及びユニカビジョン公式フェイスブック&ツイッターからパソコンやスマートフォンで鑑賞することもでき、会場に足を運べなかった人でも楽しめるものとなっていた。さらに、イベント中にアプリ「VISION α」をダウンロードしたスマホをビジョンにかざすことで応募することができ、「マジカルミライ2017 グッズ」が10名に、「Amazon ギフト券1,000円分」が50名にプレゼントされる企画も実施。多くの参加者がスマホで応募していた。


上映会がスタートすると、大画面にバーチャルシンガー・初音ミクが登場。ユニカビジョンを見上げつつ、グリーンのペンライトを振っているファンの中には法被を見にまとい、ライヴさながらの臨戦態勢をとっている者もいる。オープニングの「みんなみくみくにしてあげる」から、画面の中の観客同様、ペンライトを振り上げて「オイ!オイ!」といきなりの盛り上がりぶり。街を行き交う人々もちょっと引くほどの(?)爆発ぶりだ。続いて鏡音レンが現れると、ペペ広場からも大歓声が送られる。黄色いペンライト一色になった幕張メッセに合わせ、広場も黄色く染まり、拳を突き上げながら「脱法ロック」を歌い上げるレンに声を合わせている。ダンサブルな演奏は生バンドによるもので、テクノロジーと生演奏が融合した現代のエンターテイメントの最上級の形をいきなり垣間見せられるオープニング映像となった。



ブルーの衣装に身を包んだKAITOが歌い踊る「ドクター=ファンクビート」では、軽快なキーボードのリフや、ベースのスラップなど、より生バンドの魅力が楽しめるものとなっており、じつにエキサイティング。続いて登場のMEIKO は、セクシーな黒のドレスを身にまといマイクスタンドを握り「忘却心中」を艶やかに歌唱。「なりすましゲンガー」ではグリーンのベースを手にした初音ミクとイエローのギターを持った鏡音リンが並び立ちツインボーカルを披露するなど、趣向を凝らした映像が続く。リアルなギタリストの演奏とリンクした激しいアクションに沸き立つ観客たち。後半はコール&レスポンスで盛り上がるシーンもあった。緑のペンライトで会場が埋まる中、一際大きな歓声が起こったのが、2007年12月7日にryo (supercell)によってニコニコ動画に投稿され、その後のVocaloidシーンに多大な影響を与えた楽曲「メルト」だ。盛り上がっている観客の中、よく見れば、初音ミクのドールを手元に置いてペンライトを両手に持ち声援を送るアツいファンもいた。映像の中の幕張メッセでは金テープが会場に舞い上がり、ライヴは佳境に入ってきたようだ。ビジョンに「Thank You ENCORE」の文字が浮かび上がり「マジカルミライ 2017」のテーマソング「砂の惑星」から、ラストは音楽プロデューサーkzによるソロプロジェクトlivetuneの「DECORATOR」が演奏され、18時からスタートした上映会はいったん終了した。



20時からの2回目には、会社帰りらしき人たちも加わり、ちょっとしたお祭りムードに。この回から駆けつけたらしき、推しのボーカロイドの法被に着替えたファンの姿も数人あり。先ほどよりも人数が増えた分、ライヴ感、一体感もアップしており、会場はライヴ幕張メッセと遜色ない熱量に包まれた。また、通りすがりらしい外国人も釘付けになって足を止め、スマホで周囲の様子を撮影するなど、帰宅時間と重なったこともありより一層注目を集めていた。ヘッドフォンをしたまま、ビジョンの中の初音ミクに向かいペンライトを振る多くの人の光景は、まるでサイレントディスコを見てるかのようで、シュールな面白さも感じられた。「脱法ロック」で先ほどよりも声を出してコーラスする人も多くなるなど、明らかに前回以上の盛り上がりぶりで、エンディングに向かい熱気はグングン上昇。寒空の下でのアツくエモいイベントとなっていた。上映会のラストは初音ミク、鏡音リン、鏡音レン、巡音ルカ、MEIKO、KAITOと、ボーカロイド総登場となったステージから、“フッ”と全員が姿を消し儚くも美しいエンディングで幕が下り、広場からは一斉に大きな拍手が沸き起こっていた。初音ミクを始めとするボーカロイドが、この10年にわたり多様な音楽性を体現してきたことがわかるこのライヴの模様を、ファンはどのように見つめていたのだろうか?早速、上映会に終了後に近くで盛り上がっていた3人組の男性ファンに話を訊いてみた。


初音ミクのドールを置いて声援を上映会を楽しんでいた彼らは、「もう最高です!」「マジ天使です」とイベントの感想を答えてくれた。10年前に初音ミクが登場したときから注目していたとのことで「最初に出たときは、電子音で聴こえにくくてあんまり好きじゃなかったんです。でも可能性として面白いものなのだと思ったので。今、クリエイターが世界中に50万人いるって言われているんですけど、1つのコンテンツに対して色んなジャンルのクリエイターが50万人いて1つの作品を作ったとしたら何ができるかって想像もつかないじゃないですか?そういうワクワク感がいいですよね。“これから何ができるんだろう!?”っていう。」ア、アツい!この日持参したドールは、思い思いの衣装を発注して作ってもらって完成したものだそうで、細部までのこだわりがすごい。「一概に初音ミクのファンといっても、キャラクターが好きなだけじゃなくてドールの世界から入ってくる人もいるし、初音ミクを知ってからドールを知ったりとか、1つのコンテンツが色んなジャンルに広がっているんですよね。1つに限らないんです」「だから、これだけファンがいて、色んな繋がりがあるんですよ」。実際にこの日上映された「マジカルミライ 2017」の会場にも足を運んでいたようで、現場での感動がよみがえり興奮した様子。「ミクさんのライヴを観ると、我慢できなくなりますね。体が動いちゃいます」とのこと。確かに3人とも周囲でもかなり目立っていた。ヘッドフォンを付けてサウンドも楽しんだようで、「サウンドのタイムラグがなかったです、素晴らしかったですね」と、臨場感のあるライヴを存分に高音質で満喫したようだ。最後に、「家で映像を観るのと違って、外で知り合いとみんなでライヴを観るのが楽しいんですよね」と、ユニカビジョンでのスペシャル上映会の楽しさを語ってくれた。


ユニカビジョンでは、今後も様々な上映会が開催される予定となっている。上映予定のアーティストや上映日時などをユニカビジョンの Web サイトで確認のうえ、気になる上映会があったらぜひ参加してみてほしい。

取材・文:岡本貴之

ライブ・イベント情報

初音ミク「マジカルミライ 2017」スペシャル上映会
2018 年1月10日(水)
<上映曲目>
1. みんなみくみくにしてあげる♪/MOSAIC.WAV< ×鶴田加茂
2. 脱法ロック / Neru
3. ドクター = ファンクビート / nyanyannya
4. 忘却心中 / 0-9
5. なりすましゲンガー / KulfiQ
6. メルト / ryo(supercell )
7. 砂の惑星 / ハチ
8. DECORATOR / livetune
( 全曲ノーカットフルバージョン)
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