フォスター・ザ・ピープル、6年ぶりのジャパン・ツアーがスタート

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フォスター・ザ・ピープルの約6年ぶりとなる単独来日ツアー<FOSTER THE PEOPLE JAPAN TOUR 2018>が、1月10日(水)、東京・新木場 STUDIO COASTにて開幕を迎えた。

◆1月10日(水)東京公演 画像

彼らが日本でライブを行なうのは、2014年の<FUJI ROCK FESTIVAL>出演以来およそ3年半ぶり。昨夏リリースされた最新アルバム『Sacred Hearts Club』を携えて、東京、名古屋、大阪の3都市を回る予定となっている。以下、初日公演のオフィシャルレポートをお届けする。

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昨年7月にサード・アルバム『Sacred Hearts Club』をリリースしたフォスター・ザ・ピープルが、6年ぶりの単独ツアーを敢行。東京・新木場STUDIO COASTで行なわれた初日公演では、約100分の息もつかせぬ濃密なショウで、長い間この日を待っていた満場のファンを湧かせた。

セカンド『Supermodel』の発表後メンバーが入れ替わり、『Sacred Hearts Club』では、ヒップホップやR&Bからサイケデリック・ロックにエレクトロニカまで多様なサウンドを取り入れて、大胆にスケールアップを遂げた彼ら。今回はフロントマンのマーク・フォスター以下4人の新布陣にサポート・ミュージシャンを交えた、計6人でのパフォーマンスとなった。

ライティングだけで演出したシンプルなステージはまるで実験室。ドラマーのマーク・ポンティアスを除く全員が複数のパートを担当し、次々に楽器を持ち変えて絶えず編成をシフトさせながら、どんな音も自在に繰り出してゆく。ワイルドなパーカッションとシンセだけで踊らせたり、トリッピーなサイケデリアで眩惑したり、粗削りなパンクロックをラウドに鳴らしたり……。もちろんファースト『Torches』と『Supermodel』の収録曲もアレンジを刷新し、ビート重視の『Sacred Hearts Club』のモードにアップデート済みだ。



そんな新生フォスター・ザ・ピープルのバンド・アンサンブルのカギを握るのは、『Sacred Hearts Club』で多数の曲をマークと共作した新メンバーのアイソム・イニス。ドラムセットとキーボードの間を忙しく行き来し、コーラスも担当していた彼と、MCもそこそこに歌うことと演奏することと踊ることに終始していたマークのケミストリーは、ありありと伝わってくる。

アンコールのチョイスも興味深かった。6人がプレイしたのは、下積み時代のマークが自宅で録音した大ヒット・デビュー・シングル「Pumped Up Kicks」と、『Sacred Hearts Club』の中でも殊に革新性を誇るエレクトロニカ・トラック「Loyal Like Sid & Nancy」だ。つまり前者がバンドの出発点なら、後者は7年を経て到達した現在地なのだが、どちらもアメリカの社会についてマークが様々な疑問をぶつける曲。旺盛な実験欲と不変のスピリットをしっかり印象付けて、ショウを締め括ったのだった。

Text by 新谷洋子
Photos by Masanori Naruse

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<FOSTER THE PEOPLE JAPAN TOUR 2018>の名古屋公演は、本日1月11日(木)にDIAMOND HALLにて開催。明日12日(金)には大阪・なんばHATCHで最終公演が行なわれる。

■ライブ情報

<FOSTER THE PEOPLE JAPAN TOUR 2018>
2018年1月10日(水) 東京・新木場 STUDIO COAST ※公演終了
2018年1月11日(木) 名古屋・名古屋 DIAMOND HALL
2018年1月12日(金) 大阪・なんば HATCH
[問]
名古屋:052-936-6041(JAIL HOUSE)
大阪:06-6535-5569(SMASH WEST)
公演詳細: http://smash-jpn.com/live/?id=2780

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