【ライブレポート】より強靱になったエピカの“進撃”は続く

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オランダから世界へと羽ばたくシンフォニック・メタル・バンド、エピカが日本に帰ってきた。

2002年のデビューから15年の月日を経て2017年4月に日本に初上陸した彼らだが、それからわずか約9ヶ月で再来日が実現した。前回のツアーは東京公演がソールドアウトとなるなど大成功を収めたが、今回は東京1DAYのみながら約1,200人収容の渋谷O-EASTに会場規模をスケールアップさせての公演となった。

前回同様、最新アルバム『ザ・ホログラフィック・プリンシプル』(2016)にともなう来日ライブだが、「アイドラ」のテープに乗って登場するメンバー達がまとうオーラが一変している。それもそうだ。前回のジャパン・ツアーの後、バンドはアジア圏、中南米、ヨーロッパのフェスティバル、北米、ヨーロッパのヘッドライナー・ツアーと、苛酷なまでのツアー活動で鍛え上げてきた。より強靱になった彼らは1曲目「エッジ・オブ・ア・ブレイド」から、パワフル極まりないライブ・パフォーマンスを我々の顔面に叩きつけてきた。


『ザ・ホログラフィック・プリンシプル』からの楽曲を軸としながら、前回の来日後にリリースされたEP『ザ・ソレス・システム』からの「ファイト・ユア・デーモンズ」もプレイするなど、レパートリーの幅もグンと拡がったエピカだが、今回のショーをスペシャルたらしめたのは、最新EP『EPICA vs attack on titan songs』からの曲がプレイされたことだ。TVアニメ版『進撃の巨人』にLINKED HORIZONが提供した「紅蓮の弓矢」「もしこの壁の中が一軒の家だとしたら」「心臓を捧げよ!」の3曲がエピカ・バージョンで世界ライブ初披露された。原曲が元々シンフォニックかつドラマチックなものであり、『進撃の巨人』の黙示録的な世界観がヘヴィメタルと共鳴しあうこともあって、決して“よそ行き”ではなくエピカの音楽性と見事に馴染んでいた。


シモーネ・シモンズのボーカルは豊かな声量と説得力を兼ね備え、観衆を興奮の頂点へといざなっていく。バンドの創造性の要であるマーク・ヤンセンのラウドなギターとグラウル・ボイスは破壊力を増し、シンフォニックな音楽性を担うコーエン・ヤンセンは楕円状にカーブしたショルダー・キーボードを抱えて、今回もフロアに飛び込んでいく。デビューから15年を経て、もはやベテランの域に達している彼らだが、そのステージは9ヶ月前と較べてもテンションの高いものだった。

それに呼応するように、観客も前回以上の盛り上がりを見せテイタ。最初から“出来上がっている”状態の彼らは首を振り、拳を突き上げ、フロアを真っ二つに分けて双方から激突するウォール・デスも見せるなど、バンドと共に最後まで突っ走っていく。アンコールは3曲、「サンクタ・テラ」「ビヨンド・ザ・マトリックス」「コンサイン・トゥ・オブリヴィオン」と前回と同じだったが、会場が一体となった異常なまでの昂ぶりは、エピカと日本との関係が危険なまでの化学反応を起こしつつあることを物語っていた。

一夜限りのスペシャル・ショー。バンドとファンに契られたシンフォニック・メタルの絆は、両者のあいだにそびえ立っていた“壁”が轟音と共に崩れ落ちていくさまを思い起こさせた。エピカの“進撃”は続く。


EPICA<The Ultimate Principle Tour 2018 >

2018年1月18日
@TSUTAYA O-EAST
1.Edge Of The Blade
2.Sensorium
3.Fight Your Demons
4.The Holographic Principle - A Profound Understanding Of Reality
5.Crimson Bow And Arrow
6.If Inside These Walls Was A House
7.Victims Of Contingency
8.Unchain Utopia
9.Dedicate Your Heart!
10.Cry For The Moon
11.Once Upon A Nightmare
-Encore-
12.Sancta Terra
13.Beyond The Matrix
14.Consign To Oblivion

エピカ『EPICA VS attack on titan songs』
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【CD】1,500円+税

◆レーベルサイト
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