下野紘、「Black Thunder」MVショート&AL公式ライナーノーツを発表

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声優アーティスト・下野紘が3月14日(水)にリリースされる1stミニアルバム『Color of Life』より、リード曲となる「Black Thunder」のミュージックビデオ(ショートver.)を公式サイトにて公開した。

◆下野 紘 画像

「Black Thunder」ミュージックビデオは楽曲の世界観もそのまま、疾走感溢れる映像となっており、下野自身もバイクに跨り、荒野でバンドを従えながら熱い演奏を繰り広げている。極めつけは1サビの冒頭で下野本人の真後ろで仕掛けられた大掛かりな爆発シーン。この楽曲の持つソリッドでロックな雰囲気を、見事な演出でミュージックビデオへと昇華させた。

また、MVとあわせて今作のオフィシャルライナーも到着した。声優活動15周年を記念して始動したアーティスト活動、各作品を重ねていくことで得られていく想い、そしてスタッフやファンへの感謝の気持ち。そんな時間をかけて形成されていった今作。是非、下野紘の熱い言葉を読んで、ホワイトデーまで期待して待っていてもらいたい。

■下野紘 『Color of Life』オフィシャルライナー

アーティスト・下野紘がネクストステージへと踏み出した。
 ミニアルバム『Color of Life』は、そう確信させてくれる、由緒正しき“次回作”だ。
 2016年3月、シングル「リアル -REAL-」でアーティストデビュー以来、下野は「ONE CHANCE」('16年8月)、「Running High」('17年4月)と3枚のシングルを発表しているが、実は今回の『Color of Life』制作の構想は、一昨年夏の「ONE CHANCE」リリース間もなく持ち上がっていたという。

「一昨年の10月にパシフィコ横浜 国立大ホールでライブをやることが決まっていて、スタッフと『そのステージで歌うための曲がもっとほしいね』という話をしていたんです。そこでまず、今回のミニアルバムにも入っている『colors』という曲を作り、パシフィコで歌ったんですが、そのライブと前後して、テレビアニメ『カブキブ!』('17年4〜6月放送)のオープニング曲を作ってみないか?というオファーをいただきました。その結果、シングル『Running High』がミニアルバムよりも先にリリースすることになったんです」

「Running High」はそれまで2作のシングル表題曲とは少々趣の異なる1曲。下野はアーティストデビュー以来、ジェントルでフレンドリーという“役者・下野紘”のイメージを裏切るかのように、硬質でシリアスなロックチューンを発表してきた。ところが「Running High」はアレンジのトーンとマナーは前2作と同じくしながらも、そのメロディラインやメッセージは爽快感や明るさ、ともすれば少年の横顔すらも覗かせる。

「『リアル -REAL-』『ONE CHANCE』とはタイプの違う『Running High』を作ったことで『アーティスト・下野紘はかくあるべき』という意識がいい意味で少し崩れました。それまではガチガチのギターロック、ギターがマイナーコードをかき鳴らして疾走感があって……というサウンドを目指すべきだと思っていたんですが、『カブキブ!』というアニメの世界観も視野に入れなければならない『Running High』では、『オレの歌を聴け!』とばかりに自分の音楽性を前面に押し出すわけにはいかない。それが逆に気付きを与えてくれたんです。ロックをベースにしながらも柔軟に、もっと色々な見せ方ができるんじゃないか、もっと色々な可能性を探ってみてもいいんじゃないか、と」

『Color of Life』にはギターがドライブしまくる「Black Thunder」や、スケール感のあるスタジアムロックチューン「Ever Red」など「リアル -REAL-」「ONE CHANCE」と地続きの楽曲に加え、レイドバックしたヒップホップビートと思わずシンガロングしたくなるようなメロディが印象的な「Fellow Yellow」、ジャジーなシャッフルビートとド派手なブラスが耳に残る「Violet Phantom」のような楽曲も収められている。まさに先の下野の言葉のとおり。彼は本作でロックを基調にしつつも、楽曲の振り幅を大きくしている。

「『Fellow Yellow』はライブを前提にした楽曲です。『ライブ中みんなで歌える曲がほしい』という話をしたらスタッフから『じゃあヒップホップテイストの曲なんかどう?』と提案されたことから生まれた曲で、『Violet Phantom』については、もともと僕自身がジャズを聴いていたんですよ。父親が好きでCDを集めていたので、ひとり暮らしをするときに、その中から好きなものを黙って持ってきたりして(笑)。以前からそのようなCDを聴きながら『こういう曲を歌えたら面白そうだよな』と考えていたので、本当に“可能性を探る”意味で作家さんと作った曲なんです」

 かようにカラフルな楽曲群がパッケージされた『Color of Life』ではあるが、そこで歌われる言葉に目を転じてみると、収録6曲のいずれにおいても1つのメッセージで貫かれている。それは「現状を打開して明るい明日を目指す」こと。なお、これは「リアル -REAL-」以降の一連のシングル作品においても同様だ。

「もともとアーティストデビュー自体が、声優デビュー15周年プロジェクトの一環です。社会人としてキャリアを積んでから歌うことになるわけですので、自分の音楽は独りよがりなものではなく、聴いてくれる人のためのものになればいいな、と思っていたんです。自分自身、これまでの人生が順風満帆だったかといえばそうではなくて。辛いことや不安なこともありましたが、振り返ってみると、それは今に至るため、なにかを実現するために必要な苦難や壁だったように思えることがたくさんありました。僕には想像もつかない絶望の中を生きている人もいるだろうと思うので、安易に『がんばれよ!』とは言えないのですが、それでも自分の経験を歌にして、皆さんに聴いていただき、『この曲でも聴いて元気出しなよ』と、いい意味で“軽く”語りかけたいんです」

『Color of Life』において、その言葉を象徴するのが、彼の自作詞曲である王道バラード「Blue Moon」だ。そのリリックを眺めてみると、

「いつの日にか また笑えるように 明日を迎えに行こう」
「その傷みが消えないなら 無理に笑顔 作らないで」
「溢れ出した 悲しみの先に 答え見つかるから」

 パブリックイメージとしての“役者・下野紘”像の面目躍如。リスナーにジェントルな眼差しを送りつつ、「ともに明日へと向かおう」とフレンドリーに手を取る彼の姿が浮かび上がってくる。しかも、それでいて『Color of Life』に散りばめられた言葉はただただジェントルなだけではない。「今の社会は窮屈に思える」という下野は「Black Thunder」と「colors」において、

「目眩ましするタイムライン 無法状態 軽視したツケを」(「Black Thunder」)
「『前へ倣え』 鳴り止まない 言葉の雨に 傘もなく ずぶ濡れの 景色は染まってく」(「colors」)

と、SNSをはじめとした現代的なコミュニケーションのあり方を小気味よく皮肉ってみせてもいる。

「たとえばクラスメイトのLINEグループに自分が入っておらず、孤独を感じる子は少なくないと思うんです。でもネットで作られるコミュニティは広大なようで、実は本当に小さいじゃないですか。その小さな枠組みに閉じ込められているのか、それとも自分から収まりたがっているのか。どちらにせよ、その枠組みよりももっと広い視点に立てれば、より自由になれるのではないかという気がしていて。ミニアルバムの制作期間中、作詞家のRUCCAさんとずっとそのような話をしていたことから生まれたのがこの2曲の歌詞なんです」

「下野紘が歌うべき楽曲はロック」という軸はぶらさずに、しかし多彩なアプローチでロックというジャンルを切り取ってみせ、またこれまでの楽曲とテーマを同じくするメッセージを、“優しさ”や“時代性”というパッケージにくるんで発信する『Color of Life』。足かけ3年という短い期間ながら充実したアーティスト活動を送る下野だからこそ作り上げられた1枚と言えるだろう。
 
そして今回の発表のとおり、この7月には下野の念願叶ってファンに『Color of Life』の楽曲群を直接届ける機会、東名阪ツアーが開催される。このツアーは下野初のライヴハウスツアーにして、千秋楽の会場となる東京・豊洲PITは3000人超のキャパシティを誇っている。この大バコでの公演を前に彼は「もっと小さい会場でのライブをイメージしていたんですけどね」と笑うが、その一方で、これまでのキャリアに裏打ちされた自信も伺わせている。

「約2年間のアーティスト活動を通じて『より多くの人の前で自分だけのステージを全うしたい』『今の自分なら出来るはず』というこの2年の伸びしろに対する自信や覚悟もできています。そんな自分を皆さんに体感してもらえるライブにできたらいいな、と思っています」

Text by 成松哲(フリーライター)

▲『Color of Life』初回盤

▲『Color of Life』通常盤

▲『Color of Life』きゃにめ盤

下野紘 1stミニアルバム『Color of Life』

2018年3月14日(水)発売
■品番・価格・特典
【初回限定盤】(CD+DVD) PCCG.01644 3,000円+TAX
 [映像特典]「Black Thunder」ミュージックビデオ+ジャケットメイキング
【通常盤】(CD) PCCG.01645 2,500円+TAX
【きゃにめ限定盤】(CD+DVD) SCCG.25 3,300円+TAX
 [映像特典]「Black Thunder」ミュージックビデオ+スペシャルメイキング(ジャケット+MVメイキング)
 オリジナル三方背BOX仕様
※各盤ともジャケット(ブックレット)は変わります。

■収録内容
M1. Black Thunder ※TVアニメ「ニル・アドミラリの天秤」EDテーマ
 作詞:RUCCA 作曲/編曲:高橋諒(Void_Chords)
M2. Ever Red   
 作詞:RUCCA 作曲:Takahiro Suzuki 編曲:渡辺拓也
M3. Fellow Yellow   
 作詞:RUCCA 作曲/編曲:福島 貴夫
M4. Violet Phantom  
 作詞:RUCCA  作曲/編曲: 田熊 知存
M5. Blue Moon   
 作詞:下野紘 作曲:桑原聖(Arte Refact) 編曲:酒井拓也(Arte Refact)
M6. colors
 作詞:RUCCA 作曲/編曲: 渡辺拓也

<下野 紘ライヴハウスツアー>

2018年7月21日 愛知・名古屋ReNY
2018年7月22日 大阪・梅田TRAD
2018年7月28日 東京・豊洲PIT
3月14日発売のミニアルバム「Color of Life」にチケット優先販売申込のチラシが封入されます。そちらの応募要項に沿ってご応募ください。
※申込多数の場合は抽選となります。
※未就学児童入場不可

◆下野紘ソロプロジェクト オフィシャルサイト
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