【BARKS×Rakuten Music(楽天ミュージック)特集】Nulbarich「今作では自分たちの好きな音楽性を踏まえながらも、もうひとつ大きな円を描けたかなと思う」

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Nulbarichのセカンド・アルバム『H.O.T』が3月7日リリースされる。2016年10月にリリースされた1stアルバム『Guess Who?』から1年半。フェス総なめやジャミロクワイのサポート・アクトなど話題満載となった昨年。今作では、全国ラジオ・ステーション27局のパワープレイを獲得した「It's Who We Are」、 楽天カードApple PayのCMソング「Follow Me」、 またボーカルJQのルーツでもあるヒップホップをベースに作り上げられたミドルチューン「In Your Pocket」など、よりパワーアップした内容となっている。そんなNulbarichの中枢、JQに話を聞いた。

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■曲作りのときは常に何かしらの
■サプライズをたくさん入れる

──昨年は日本武道館でのジャミロクワイのサポート・アクトから、各フェスティバルの出演、初めてのツアーなど、大きな成長を遂げた一年でしたね。新作『H.O.T』を作るにあたっての意気込みは?

JQ:去年の活動から得たインプットが多くて、まずそれをちゃんと消化し切ろうと思ってました。でも、アタマで考えても整理できなかったし、今の気持ちをひとつの作品に残しておかないと忘れてしまうと思って、アルバムの曲を作り始めました。

──ジャミロクワイのサポートをやってみての感想は?

JQ:緊張し過ぎて、ステージで歌っているときの記憶はほとんどないですけど……曲の合い間でのお客さんの反応は覚えています。その時に25年以上のキャリアを持つバンドと長年にわたって彼らをサポートするファンの方々の、質の高い関係性を身に染みて感じましたね。僕らみたいな名も無いバンドの演奏もちゃんと聴いてくれたし、実際にこのライブ後の反応が大きかったです。

──新作を聴くと、以前よりもスケール・アップしたサウンドが印象的でしたが、それもそういった経験によるのかもしれませんね。

JQ:やっぱり1st『Guess Who?』を作った頃とは、見えている景色が違うので、それがスケール感にも影響していると思います。1stを作った時は何もなかったけど、今は野外フェスや武道館で自分が見た景色に対して、届けたい歌がありますね。

──曲作りってどうやって行っているのですか?

JQ:僕は記憶力がないので、日々の生活で思ったことをiPhoneのボイスメモとテキストメモに残していきます。言うならば、自分専用のSNSですね。で、曲を作るときこれらの素材をiTunesにならべて、良さそうなものをピックアップして、DAWに並べてラフを作り、ある程度できたらメンバーに投げるという感じですね。

──メンバーに渡すときのデモは、作り込んだ段階で投げるのですか?

JQ:僕は曲を作る段階で、音色の質感が決まっていないと進められない方なので、最初から“この音色”っていうのを決めてから、演奏はメンバーに任せることが多いです。

──新作の制作をはじめて、アルバムの全体像が見えてくるきっかけとなった曲は何でしたか?

JQ:「Heart Like A Pool」ができたときに、歌詞のメッセージ性を含めて、今の僕が思っていることがタイムリーに出せたと思いました。それと昨年12月にリリースしたEPにも入っている「In Your Pocket」。この2曲が今回のアルバムの基準になっていると思います。

──「In Your Pocket」はディアンジェロっぽいネオ・ソウルなグルーヴがかっこよかったですが、こういった音楽ってけっこう影響を受けましたか?

JQ:自分の音楽の土台になっているのはヒップホップとそこから派生して出会ったR&Bあたりの影響は大きいですね。エリカ・バドゥ、ローリン・ヒル、ディアンジェロの存在は大きいです。


──そういった90年代のヒップホップ/ソウルの影響もありつつ、今っぽいシンセの使い方があったりするのも、このアルバムの特徴だと思います。例えるなら、JQさんが大好きなブルーノ・マーズの『24K・マジック』が持つように、アップデートされた現代的感覚みたいなものというか。

JQ:『24K・マジック』はシュガーヒル・ギャングみたいな泥草さと今っぽさが同居していて、かつポップスとしても素晴らしい。あれを聴いて踊らないって人はほとんどいないくらいの決定打ですよね。ブルーノ・マーズをフィーチャーしたマーク・ロンソンの「アップタウン・ファンク」があって、その後でダフト・パンク〜ファレル・ウィリアムスのヒットでディスコ/ファンクに再度注目が集まってきて、このタイミングであのアルバムって、それこそ“裏でNASAでも動いてるんじゃないのか?”って思うくらいの完璧さですよ。ブルーノ・マーズを見ていると、時代を読む力も必要だなって思います。だから僕も常に日本/アメリカ/イギリスのTOP40の動向は、新聞を毎日読むような感じにチェックはしています。

──それと、新作の楽曲はアレンジも繊細になったと思います。

JQ:曲のなかでもここで聴かせたい音、ここで聴かせたい歌というふうに、場所によって伝えたい部分が明確になってたきたんですよね。そのぶん必要なもの以外を削ぎ落としたら、ひとつひとつの音色がしっかりと表現できて、音色も繊細に聴こえるようになったと思います。

──これまでの制作方法と、何か変わった部分はありますか?

JQ:これまでと変わった部分はないのですが、曲の作り方がルーティン化されないように、曲作りのときは常に何かしらのサプライズをたくさん入れるようにしています。

──そのサプライズって具体的にはどういうものですか?

JQ:例えばサビのメロディを最後まで決めないとか、何かしらのとっかかりだけを作ってメンバーに送るとか。あとは、ある程度自分で仕上げた曲でも、メンバーには何の情報もなくボーカルのメロディしか送らなくて、まるごとバックを作ってもらうとか……まあ、やっていることは悪ふざけに近いんですけど(笑)。

──それがメンバーの想像力を膨らませる仕掛けでもあるという。

JQ:そのなかでいいものがあれば、元のオリジナルのデモに混ぜ込んじゃったり。メンバーはそういうつもりで弾いたんじゃないけど、別の曲のパートにハメこんでみたり。でも“それもアリだね”ってことになれば、お互いが想像していなかったものが出来上がるじゃないですか。あとは、お酒を飲まずにレコーディングしてみるとか……。


──普段は飲みながら作曲するんですか?

JQ:嗜む程度ですが飲みながらやるときもありますね。何でもいいんですけど、曲ごとに何かしらのサプライズと思い出がないと、振り返ったときにどうやって作ったのか、忘れちゃうと思うんですよね。それじゃつまらないと思うし。

──と言うことは、JQさんは夜に作曲することが多いですか?

JQ:そうですね。制作期間はほとんど夜です。

──そう言われてみるとNulbarichの音楽って、夜っぽい印象がありますね。

JQ:夜にならないと覚醒しないんです。僕が作曲していたら夜が明けて“もう寝なきゃ”って思うのは、クラブで遊び終わって外が明るくなっている感じと同じなんですよね。夜遊びしている感じが、曲を作っているときに自分が覚醒していくのと似てるっていうか。それって子供の頃から植えつけられている気もします。学生の頃なら放課後の遊びに向けて集中していくというか、大人になったら週末の遊びにベクトルを向けるように。そういう意味でも好きに音楽をやらせてもらっていると思いますね。

◆Nulbarich インタビュー(2)
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