【連載】Vol.038「Mike's Boogie Station=音楽にいつも感謝!=」

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ストーンズ・ファミリーから羽ばたいた歌姫リサ・フィッシャー 2年ぶりのBlue Note TOKYO公演が楽しみ!リサ・フィッシャー来日直前インタビュー!!



ミックのソロ・アクティヴィティからローリング・ストーンズのコーラス隊の中心として四半世紀にわたって活動したヴォーカリスト、リサ・フィッシャー。2016年3月から2年ぶりに再びBlue Note TOKYOでのLIVE! WOW!! 前回のスピリチュアルでドラマティックなステージングには感動の連続だった。“SU GO I !”。そんなリサに来日前の意気込みを語ってもらった…。

Mike(以下M) : 2018年は1月12日のラス・ヴェガスから6月17日のワシントンD.C.までの半年にわたるツアー。前回同様に素晴らしいJ.C.メヤール(ギター、キーボード)、エイダン・キャロル(ベース)、ディエリー・アルピノ(ドラムス)からなるグラン・バトンを率いてのツアー。今回のテーマは、ズバリ何でしょう。

Lisa(以下L) : テーマは常に、私の心に喜びをもたらしてくれる楽曲に命を吹き込むこと、そしてその喜びをオーディエンスと分かち合うこと。この機に思い出を生き生きと蘇らせましょう。

M:前回はエイミー・グランド、エリック・ビブらの楽曲。全く新しい作品になっていたレッド・ツェッぺリン「Rock and Roll」。今回はどんな楽曲が登場しますか?

L:セットリストはいつも当日の夜、自分の気分に合わせて決めています。楽しみにしていて!

M:今回もきっとストーンズ楽曲は登場しますよね。

L:はい。私の音楽史の一部にしっかりなっていますから。



M:2年前、貴女のステージでのオーディアンスとの一体化、これには感動しました。特に「Bird In The House」での観客とのコール&レスポンスが印象的でした。

L:ありがとうございます。ミュージシャンと音楽とオーディエンスと私の関わりに中で、ごく有機的かつ自然にそうなるんです。これは流れに任せています

M :グラン・バトンとの出会いを教えてください。
L:私のマネージャーのリンダ・ゴールドスタインを通じてJ.C.と知り合いました。彼の人柄も、音楽的な感性も私は大好きです。そして彼がティエリーとエイダンを紹介してくれたのです。以来、私は彼らに惚れ込んでいます。素晴らしい奏者であると同時に素晴らしいリスナーでもあり、素敵に自由な感覚を持った人たちです。

M:プライベートで、たとえば貴女が幼い頃に親しんでいたモータウン・サウンド・ナンバーを口ずさんだりしますか。

L: モータウンに限らず、プライベートでもいろんな歌を口ずさんだりしています。気がつくと存在しない曲を歌っているんです。そこから新しいメロディがどんどんと誕生してくるのです。。



M:では最後に“今回のツアーにかける意気込み&日本のファンへのメッセージ”をお願いします!

L: 皆さんと共に音楽を生き、そして分かち合えることを楽しみにしています。私たちが共有したいと願う体験の中にいる皆さんは重要な一部なんです。いつも私を支えてくださっていることに感謝します。音楽で、Blue Note TOKYOでお会いしましょう。

【Ms. LISA FISCHER & GRAND BATON】
2018年4月3日 4日 ブルーノート東京
*ファースト・ステージ 17:30開場  
18:30開演
*セカンド・ステージ 20:20開場 21:00開演


▲Pic. by Yuka Yamji

☆☆☆

DJ糸居五郎さん Go Go Go! And Goes On!!



ニッポン放送の“オールナイトニッポン”、1960年代後半に放送開始された。特に音楽フリークの間では月曜深夜が大人気だった。勿論DJは糸居五郎さん!そう、洋楽のヒット・チューンが次々にオン・エアーされていったのだ。そして何よりも、糸居さんの放送スタイルが実にカッコ良かった。それは自ら選曲し、台本なしでトーク&曲紹介。番組全体がリズミック&ポップ、そしてファンキー。僕らリスナーを音楽の世界へと気持ちよく誘ってくれたのだ。その裏で糸居さんは自らターン・テーブル(2台)を回していたのだ。これぞリアルDJのスタイルだ。

70年代に入ってから糸居さんにこう教えられた。
*ラジオでお喋りしながら音楽を紹介する人のことをDJとひとくくりにするのは間違いだ
*音楽をリアルな形で紹介していくのがDJ
*台本見ながらトークして曲紹介するのはデスク・ジョッキー
*ダジャレを言ったりコミカルなトークで曲を紹介するのはディスク・ジョーカー

70年代に入って糸居さんは“ソウル・フリーク”でも人気を呼んだ(提供はビクター音楽産業と六本木のディスコ“アフロレイキ”)。僕もアフロレイキではよく遊んでいた。エモリ・アイさんとお会いするとアフロレイキ話題で盛り上がるけど、糸居さんもソウル・フリーク放送前日にはここに姿を見せ番組内でアフロレイキを生々しく紹介していた。そんなディスコ・シーンでも重鎮としていろいろなコンベンションやディスコ・イベントに出席。70年代中期から後期にかけて、全国津々浦々のディスコでイベントをプロデュースし自らもMC&DJしていたけど、糸居さんには東京はもちろん、関東各地、関西など何度もゲスト出演していただいた。ご自宅にもお邪魔してミーティング。そんなこともあって、ニッポン放送定年退職の都内ホテルでのパーティーで森繁久彌さん、せんだみつおさんに続いて祝辞を述べさせていただき、その後のディスコ・タイムではDJをさせていただいた。
ご一緒に地方営業の際は立場が逆転していつもご馳走になりっぱなしだった。ホテルのバーでお洒落に振る舞う糸居さんは実にカッコ良かった、煙草はMORE!


▲糸居さんと筆者 1976年

一時お休みがあったが糸居さんの“オールナイトニッポン”は81年まで続いた。そしてまだ63歳であられた84年に逝去された。残念でならない…。洋楽というジャンルがわが国これほどまで大きく花開いたのは糸居五郎さんの大きな功績があったことを僕らは決して忘れない。

そんな糸居さんの第一声から始まった“オールナイトニッポン”放送開始50周年を記念して昨年12月に3枚組CD-BOXセット『DJ糸居五郎 黄金のレイディオ・ヒッツ ゴー・ゴー・ゴー! VOL1-3』(ワーナーミュージック・ジャパン)がファンの前に登場したのだ(単体でも購入できます)。糸居さんのオープニングDJから始まり、曲紹介等も鏤められてのゴッキゲンなラインアップ。オールディーズ・バット・グッディーズの権威、宮治淳治さんプロデュース。もう1960年代後半に完全タイムトリップ。ホリーズのコンサートに行ったあの時代、皆さんは何されてましたか!?



Vol.1
ビタースウィート・サンバ/ハーブ・アルパートとティファナ・ブラス
恋はリズムにのせて/アンディ・ウィリアムス
花のサンフランシスコ/スコット・マッケンジー
雨に消えた初恋/ザ・カウシルズ
ラバーズ・コンチェルト/トーイズ
悲しき願い/アニマルズ
バス・ストップ/ホリーズ
見つめあう恋/ハーマンズ・ハーミッツ
いつも心に太陽を/ルル
君の瞳に恋してる/フランキー・ヴァリ
リトル・マン/ソニー&シェール
ネバー・マイ・ラブ(かなわぬ恋)/アソシエイショスター・コレクター/モンキーズ

ハンキー・パンキー/トミー・ジェイムスとザ・シャンデルス
ラ・ラ・ラ/ザ・シャムロックス
悪魔とモリー/ミッチ・ライダーとデトロイト・ホイールズ
ノー・ノー・ノー/ヒューマン・ベインズ
サンダーバード/バリー・グレイ楽団
春がいっぱい/シャドウズ
あなただけを/ジェファーソン・エアプレイン



Vol.2
ビート・ゴーズ・オン/ソニー&シェール
モニー・モニー/トミー・ジェイムスとザ・シャンデルス
サイレンス・イズ・ゴールデン/ザ・トレメローズ
グリーン・タンブリン/レモン・パイパーズ
恋に恋して/ホワイト・プレインズ
ピーナッツ/ウィッシュフル・シンキング
ヴィレッジ・グリーン/キンクス
ドック・オブ・ザ・ベイ/オーティス・レディング
男が女を愛する時/パーシー・スレッジ
自由への讃歌/ザ・ラスカルズ
サンホセへの道/ディオンヌ・ワーウィック
ウィンディー/アソシエイション
ウォーキン・ブルース/ポール・バターフィールド・ブルース・バンド
青い影/プロコル・ハルム
デイドリーム・ビリーヴァー/モンキーズ
テイク・ファイヴ/デイヴ・ブルーベック・カルテット
キサナドゥの伝説/デイブ・ディー・グループ
ストップ・ザ・ミュージック/レーンとザ・リー・キングス
ジョージー・ガール/シーカーズ
ヴィーナス/ショッキシング・ブルー



Vol.3
すてきなバレリ/モンキーズ
シュガー・シュガー/アーチーズ
恋のほのお/エジソン・ライトハウス
笑って!ローズ・マリーちゃん/フライング・マシーン
小さな願い/アレサ・フランクリン
恋よ、さようなら/ディオンヌ・ワーウィック
パーリー・スペンサーの日々/デヴィッド・マックウィリアムス
キープ・ミー・ハンギング・オン/バニラ・ファッジ
マーシー・マーシー・マーシー/ザ・バッキンガムス
西暦2525年/ゼーガーとエバンス
イン・ザ・サマータイム/マンゴ・ジェリー
悲しき鉄道員/ショッキシング・ブルー
悲しき雨音/カスケーズ
雨にぬれても/B.J.トーマス
青春の光と影/ジュディ・コリンズ
マンチェスターとリヴァプール/ピンキーとフェラス
オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ/ベッドロックス
孤独の世界/P.F.スローン
オー・ハッピー・デイ/エドウィン・ホーキンズ・シンガーズ


▲写真提供:ワーナーミュージック・ジャパン(筆者とのショットを除く)

☆☆☆

デニス・エドワーズ逝去 ご冥福をお祈りします


▲Pic. by Mitsuko Todoroki

ソウル・ミュージック・シーンを代表するヴォーカル・グループ、テンプテーションズのリード・ヴォーカリストとしてその名を知られたデニス・エドワーズが2月1日亡くなった。享年74。

昨年3月、Billboard Live TOKYOでライヴが最後になってしまった。素晴らしいソウル・レビューだった。そしてデニスにじっくりインタビュー。ライヴも含めてその模様はVol.14でアップ。再読いただきたい…。

昨年の日本公演後に体調を崩し、5月にセント・ルイスの病院に入院。その後回復に向かいファンを安心させていたが、ツアー先のシカゴの病院で髄膜炎の合併症が原因でこの世を去った。誕生日2日前だった。
R.I.P. MR. DENNIS EDAWARDS.

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