【インタビュー】MONKEY MAJIKが生み出した“神秘”

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■すごくキャリーオーバーしてるんですよね、1曲1曲が

──7曲目「Fall Apart」と8曲目「Ordinary Man」は対になっている曲ですか?

Maynard:どうしてそう思ったの?

──「Fall Apart」に「breaking my heart」、「Ordinary Man」に「break your heart」という歌詞が入っていたので、もしかしてって思いました。それぞれの登場人物がかかわりあっているのかなと……。

Maynard:そういうことにしとこうかな、僕が話すよりその方がいいと思う(笑)。

──いやいや(笑)。

Maynard:本当はそうじゃないんですけど、この2曲が続いているのも無意識でね。1曲1曲みんなで作るし、それぞれの曲に責任者がいるんです。でも担当があって違う人が作っていても不思議と同じようなモードになるんですよね。今回のアルバムは特に気づいたことがいっぱいあって。“日本”というテーマはあるんだけど、歌詞のなかにある“戦い”だったり、自分のサイコロジーとスピリットとの戦いだったり、そしてリアルとノットリアルの世界もすごくキャリーオーバーしてるんですよね、1曲1曲が。対になるようにって作った曲ではないんですけど絶対キャリーオーバーはあるし、その意識を感じ取ってもらえたのかなって思います。ちなみに、詳しくは言えないんだけど「Fall Apart」も友人の男性に実際にあった話です。



──「Ordinary Man」はどのような曲ですか?

Blaise:この曲は「A.I. am Human」とちょっと繋がっていますね。「A.I. am Human」は最初に自分を失って、そこからパワーを得る。「Ordinary Man」は、なんでもできるけど、エゴに支配されて自分のことしか考えていなかった人が自分のだめなところにやっと気づいたという曲です。例えば、世界を変えることができる人がいますが、そういう才能のある人たちはたくさん持っているパワーの使い方に気をつけた方がいいと思うんです。使い方を間違えてひとりぼっちだって気づいたときに変わろうって思うこと、普通であることは一番大事です。これは僕の意見ですけど。



──力に溺れることへの警鐘を鳴らしているんですね。「Fight This Storm」はMaynardさんとBlaiseさんのお母様を思った曲ですか?

Maynard:そうです、今年の1月にガンで亡くなったんです。ガンだって知ったのは1年半前くらいかな。ずっと闘っていて、僕たちはよくカナダに会いに行っていました。状況が悪くなった時期に、彼女のために曲を作りたいなと思ったんです。応援ソングというか、すごくポジティブなハッピーになれるような曲になったらいいなって。言いたいことはいっぱいあるし、話せてないこともいっぱいあるし、っていうようなメッセージが入っています。結局、曲が完成する前に亡くなってしまって、Cメロの部分は一番最後に書いたんです。

──誰かを亡くした痛みを持つ人がこの曲を聴いたときに、少しでも心の整理ができたらいいですよね。Cメロの、さよならは決して言わない(「But never say goodbye」)とか、安らかに(「Sleep in peace」)という歌詞が優しくて切なかったです。

Maynard:上から見ている彼女は、そうやって感じてくれたことを嬉しく思っていると思います。

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